第 3 章 漬物・お菓子作り 加工や販売もして忙しくなることが目 来の目的は何かということです。単に 今一度考えないといけないのは、農 家が加工して販売する六次産業化の本 て風来の取り組みを紹介します。 指しています。以下具体的な例をあげ は無添加、そして後味のいいものを目 価格」です。そんなところから加工品 風 来 の モ ッ ト ー は「（ 安 全 で お い し いからこそ）毎日食べ続けられる味と すが、常時一五〜二〇種類揃える形に てできるもの、できないものがありま らが風来の年間漬物です。季節によっ と し て ズ ッ キ ー ニ の 芥 子 漬 け ）、 こ れ このほか思いつきや旬の野菜によっ てプラスされることがありますが（例 る」になるのではと心配になりました。 的ではありませんよね。模範解答は農 た。しかし、今は家で漬物を漬けるの 浅 漬 け は あ ま り に 簡 単 な の で 正 直、 最初は売り物になるのかなと思いまし 浅漬けで売る し て い ま す。 い ろ い ろ と 試 し て き て、 産物に付加価値をつけて売るというこ この形になってきました。 浅漬けタイプの ハクサイキムチ 風来の漬物のラインナップは表３― １のとおりです。 とかもしれませんが、それは手段でし かありません。本来の目的は、表面上 の売上げを上げることではなく、収入、 つまり農家の所得を上げることにある のではないでしょうか。そのためには 適正価格で売れるということが大切で す。 毎日食べられる味と価格 が 当 た り 前 で な く な っ た と い う こ と、 またサラダ感覚で食べられるというこ とで、かなりの人気です。風来ではそ 図3−2 ハクサイキムチの作り方 風 来 の い ち ば ん 人 気 は キ ム チ で す。 やってきて思うのは今は浅漬けが売り ※子 どもがいる家庭ではトウガラシ、ニンニク の量を調整する ※タ レに米粉を入れるとハクサイに絡みやすく なる（発酵が少し早まる） ※ 1 週間ほどすると酸味が出てくるが、無添加 のキムチの酸味は火を通すとうま味に変わる 一晩漬けたら水を切る 加工品も農産物と同じです。安さや 見た目を売りにすると大手にはかない 重石をして冷蔵庫で寝かせる。 3 日目ぐらいから食べ頃になる れぞれの時期の旬の野菜を旬の浅漬け 重石 ③ 物 に な る と い う こ と。 そ し て ス タ ン ⑥ 重さに対して 3％の塩で一晩漬ける ません。逆に小さいからこそできるこ フタ として出しています（図３―２）。 ③の水切りしたハクサイと、でき たタレを混ぜ合わせてよく揉む ② ダードはやはり強いということです。 ハクサイを一口大にカットする ともたくさんあります。 リンゴ、ニンニク、ショウガをすりおろし、 ニラ、トウガラシ、アミの塩辛と混ぜる。好 みで隠し味の味噌、いしるを加える 〃 48 49 ① ⑤ 1 玉（3kg） 1 個（350g） 半玉（40g） 25g 30g 60cc 30g 適量 材料 ハクサイ リンゴ ニンニク ショウガ ニラ トウガラシ アミの塩辛 味噌・いしる（魚醤） 自然塩 ④
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