特別出 演 その 3 仮 平 均 と 簡 便 法 に よ る 分 散 → 標 準 偏 差 の 求 め 方 ここでは、分散・標準偏差を「教科書の例題」の解法と違った”簡単な方法”で、計算することを考えてみます。 まずは、下ごしらえで分 分 散 について、触れておきましょう。 分 散 は、偏差(x- x ) の2 乗の平均値 と定義しました。 s 2 = 1 x 1- x 1 2 + 0x2 - x 1 2 +…… +0 xn - x 1 27 …(A) n 60 という式ですが、 これを変形すると s 2= 1 x 1- x 1 2 + 0x2 - x 1 2 +…… +0 xn - x 1 27 n 60 1 x 2 +x2 2+ …… +xn 2 1- 2 x 0 x1+ x2+ ……+x n1 + n0 x 1 2 7 n 60 1 = = x 2 -2 x % G 1 x 1+ x 2 +…… +x n1 + 0 x 1 2 = x 2 -20 x 1 2 + 0 x 12 = x 2 - 0 x 1 2 n0 ※ 2 2 2 すなわち、 s = x - 0 x 1 … (B) と表すこともできる!ということです。 日本語で書くと、 ( 分 散 ) = ( x 2 の 平 均 値 ) - 0x の 平 均 値 1 2 データの大きさが、小さい(少ない)ときは(A)で、大きく(多く)なる と(B)がお薦めですね。 また、まともに計算をやると大変な場合も、仮平均 ( 変量の変換→自分で勝手に平均を決める!) の考え方を 導入して、計算をすることができます。いきなり、分 分 散 の話をする前に、仮 仮 平 均 の話をしておきます。ここでは、 x 0 を 仮 平 均 、c c を階級の幅とします。 変量 x の平均値を x 、標準偏差をsx とし、 u = x- x0 すなわち x= cu+ x0 で定められる変量 u の平均値を u 、標準偏差をsu とすると、 c x =c u +x0 , sx 2=c 2su2 0s x = c s u 1 が成り立つ。 データの大きさを n として、変量 x の値を x 1 , x 2 , …… , x n とする。 ここで、 xk= cu k + x0 0 k=1,2, …… , n 1 とすると 1 1 x = 6 x1 +x2+…… +x n7 = 60cu 1 + x01 + 0c u 2+ x 01 + …… + 0cu n + x017 n n = 1 1 c u 1 + u 2 + …… + u n1 + n ・ x 07 =c % 0 u 1+ u 2 + …… + u n 1 + x0 =c u + x 0 n6 0 n よって、 x x = c u + x0 日本語で書くと x = ( 階級 の 幅 ) × ( u の 平 均 ) + 仮 平 均 x- x0 ) によって変量x を別の変量 u に変えることを、変量の変換 c 1 といい、仮平均x0 を利用して、 x = x 0 + c % 60x 1 - x 0 1 + 0x 2 - x 0 1 + … … + 0 x n - x 0 17 = x 0 + c u n 便 利 な 手 法 です。 の計算は、データの数値の大きいときなども使えるので、便 このように、関係式 x= cu+ x0 ( u = -1- いよいよ、分 分 散 (標準偏差sx の2 乗)についてですが、先程もやった定義から始めると、 sx 2 = 1 x1 - x 1 2 + 0x2 - x 1 2+ …… + 0x n - x 1 27 n 60 = 1 cu 1 + x01 - 0c u + x017 2 + 60cu 2 + x01 - 0c u + x017 2 + …… + 60cu n + x0 1- 0c u + x0 17 2 n 460 = 1 2 c u 1 - u 1 2 + c 20u 2 - u 1 2 + …… + c 2 0u n- u 1 27 n6 0 =c 2% ここで、 xk= cu k + x0 , x = c u + x0 より 5 1 u 1 - u 1 2+ 0 u 2- u 1 2 + …… + 0u n - u 1 27 =c 2su 2 n 60 と表せます。 となり s x 2 = c 2 s u 2 …※※ また、 の部分を、始めに書いた「分散の変形」での ※ の部分にあてはめると s x 2 = c 2 6 u 2 - 0 u 1 2 7 という式になります。 日本語で書くと、 分 散 s 2 = 0階 級 の 幅 1 2× 6 u 2 の 平 均 - 0u の 平 均 12 7 したがって、標 標 準 偏 差 = U 分散 より、 ※※から s x = c ・s u という関係になります。 日本語で書くと、 標 準 偏 差 s = 0 階 級 の 幅 1 × 0 u の 標 準 偏 差 1 さて、共 共 分 散 の場合は、どうなるでしょう。2016のセンターで出題されましたね。 x , u 以外に 新しいデータ a との共 共 分 散 を考えてみます。 a と x の共分散をsax 、 a と u の共分散をsau とすると、 先にS au を書いておくと、 共分散 S au= 1 a 1 - a 10u 1 - u 1 + 0a 2 - a 10u 2 - u 1 + …… + 0a n - a 10u n - u 17 n 60 また、 共分散 S ax= 1 a 1 - a 10x1 - x 1+ 0 a 2- a 10x2 - x 1 + …… + 0a n - a 10xn - x 17 n 60 ここで、 xk= cu k + x0 , x = c u + x0 より = 1 a - a 160 cu 1 +x 01 -0cu +x017+0a 2 - a 160 cu 2+ x01 -0cu +x0 17+ …+0a n - a 160 cun + x01 -0cu +x 017 n 40 1 = 1 a - a 10cu 1- cu 1+ 0a 2 - a 10cu2 -cu 1 +……+ 0a n - a 10cu n -cu 17 n 60 1 =c% 5 1 a - a 10u 1 - u 1+ 0a 2 - a 10u 2- u 1+ …… +0a n - a 10u n- u 17 n 60 1 よって、 s a x = c ・ s a u 日本語で書くと、 共 分 散 0 a , x 1 = 0 階 級 の 幅 1 × 共 分 散 0 a , u 1 という関係で表されるということでした。 ここまで、考えるのはあまりやりませんが、一度は確認でやって おくのもいいのかも知れません。 -2-
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