現 場 代 理 人 レポート 北総中央農業水利事業 7号調整水槽工事 本工事は、千葉県中央部にあって落花生が特産品 の八街市の北部のスイカ畑地の中に位置します。 本事業の目的は、揚水機場と調整水槽をパイプラ インにより結び、利根川から北総台地に農業用水を 供給することにあります。 7 号調整水槽工事は、調整水槽全19箇所の中で最 後に造成する調整水槽となります。また、当社施工 は本工事を含めて 4 箇所目の調整水槽の施工となり ます。 調整水槽(PCタンク)構築 工事内容は、最初に基礎杭工のPHC杭を中掘拡 底根固め工法にて施工します。次に調整水槽の躯体工として、底版工、側壁工(内径22.3m、壁高 22.8m)を構築したのち、鉛直方向のPC鋼棒と円周方向のPC鋼線を緊張して躯体工が出来上がり ます。最後に歩廊工を構築した上に、アルミニウム合金製ドーム屋根を120t吊りオールテレーンク レーンにて上架します。 現在、労務状況は、PCタンクの熟練工の高齢化や人員不足、クレーン車とコンクリートポンプ 車の不足等で、厳しい状況の中、鋭意工事に取り組んでいます。 厳しい労働状況下のタイトな工程管理のもと、近隣住民の方への配慮を行い、北総中央農業水利 事業所のご指導のもとで、安全第一、品質確保を確実に行い、今年度内の完成を目指して施工して まいります。 監督職員からのエール 本工事は、用水の需給関係を調整することを主たる目的として田畑385haに配水するため の用水貯留施設を建設するもので、形式を地上式PCタンクとし、平成28年 3 月の完成を予 定しています。 本工事の作業は、PCタンクの築造であることから高所作業を伴い、墜落事故や移動式ク レーンに関する災害の防止等安全管理には特に気を遣う必要があります。 また、本工事の施工場所は畑作地帯であるとともに、農家屋や住宅団地が近接しているこ とから、農作業や地元住民への気配りが不可欠となっています。 本工事の受注者である三井住友建設(株)は、本事業地区における調整水槽工事をこれまで に 3 件受注しています。本工事では、これらの優れた実績を生かして、今年度内の完成を目 指して、無事故・無災害はもとより関係者に配慮した工事実施に努めて頂いていることに感 謝申し上げ、無事の完成を確信しております。 監督職員 現場代理人 関東農政局 三井住友建設株式会社 北総中央農業水利事業所 東京土木支店 工事第二課長 青島 勇 82 ● 土地改良 292号 2016.1 岡田 善明
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