県内外の皆さんに「おいしい」と 喜んで食べてもらえるように 果樹

vol.1
おいしく育てる方法について研究
けないよう新しい品種の育成や、
産品で生産量は日本一。
他県に負
た。
﹁びわは長崎を代表する特
白く小さな花を咲かせていまし
スなどがあり、
その一画で、
びわが
広大な果樹園にはビニールハウ
を訪ねました。
市の
﹁果樹・茶研究部門﹂
の現場
どの研究開発に取り組む、
大村
術、
環境にやさしい管理技術な
といった果樹の新品種や栽培技
仕事です。今回はみかんやびわ
のが、
農林技術開発センターのお
県の農業を陰ながら支えている
を彩る美しい花。
こうした長崎
豊かな生命を育む森林に、
部屋
鮮でおいしい野菜や果物、
お肉。
私たちの食卓に並ぶ県産の新
さん。
こうした消費者のニーズに
る傾向にあるようです﹂と早﨑
甘みだけでなく酸味も重視す
た
﹁若い方は甘味を、
年配の方は
の研究に力を入れています。ま
寒さや暑さ、
病気に強い新品種
こうした状況を解決するため、
育成に取り組む早﨑宏靖さん。
するんです﹂とみかんの新品種
品価値を左右する問題が発生
上昇でも、
浮皮や日焼けなど商
たらしています。﹁わずかな気温
かん栽培にも大きな影響をも
す。
しかし、
近年の異常気象はみ
長崎ではみかんの栽培も盛んで
また、
温暖な気候に恵まれた
いでいます。
た種なしびわの開発にも力を注
現在は
﹁麗月﹂という品種を使っ
県内外からの評判は上々です。
きく、
果肉も柔らかくて甘いと、
うきかわ
れいげつ
しています﹂と熱く語るのは、
主
対 応 するため、糖 度や酸 度を
はやさき こうせい
にびわの栽培を担当する松浦正
計ってデータ化するなど広く愛
まつう ら た だ し
種が生まれ、
特に2009年に誕
さん。
ここではこれまで8つの品
される味わいを追及しています。
結び、
昨年 月に温州みかんの
こうした地道な研究が実を
生した
﹁なつたより﹂
は果実が大
仕 事にちょこっと密 着 !!
果 樹・茶 研 究 部 門 のお
技術の向上に励んでいます。
気とにらめっこしながら今日も
という言葉を何よりの励みに、
天
る仕事。皆さんからの
﹁おいしい﹂
に取り組む忍耐力が必要とされ
果樹の育成は粘り強く研究
年頃の出荷を目指します。
産者と一緒に栽培を広め、
平成
さんも自信の表情。
これから生
まで甘みが残るんです﹂と早﨑
酸っぱさも早く抜けるので最後
が誕生しました。﹁糖度が高く、
新品種﹁長崎果研させぼ1号﹂
9
果樹の新品種育成には、
成果が見えるまでに地道な研究の積み重ねが必要です。
おいしい長崎の果物を県内外の皆さんに
安心して食べていただくために、
これからも新品種の育成や
生産技術向上のための研究開発を進めていきます。
08
09
「私たちの研究成果が
活かされた長崎のおいし
い果物をぜひ食べてほ
しいですね」
と果樹・茶
なかざと
研究部門長の中里さん
みかんの果汁を搾って糖度や
酸度を計り、
データ化します
32
中村法道
「露地栽培は気候条件が毎年違うの
で、
1回の試作でいいものができたと
してもすぐに成果にはならないんです」
と長年果樹の研究をする松浦さん
長崎県知事
みかんは大きさや色、
形を1つずつチェック
「長崎果研させぼ1号」
を担当した早﨑
さん。
「新品種が完成するまで最低でも
20年。
1人の研究員が交配から品種登
録まで担当することはほとんどないので、
先人たちの思いを引き継ぎながら研究
を行っています」
長崎を代表する果樹をもっとおいしくするために、
栽培技術の向上や新品種の育成に情熱を注いでいます。
果樹・茶研究部門の皆さんの正装は動きやすい作業服。生産者と一緒に力を合わせて技術の向上や新品種の育成に取り組んでいます
のお仕事。
果樹・茶研究部門
どんな仕 事をし
ているの?
8
い!
りた
知
と
もっ
長 崎 県 庁 では
農林技術開発センター
県内外の皆さんに「おいしい」
と
喜んで食べてもらえるように
果樹を育てる研究に取り組んでいます!
全国でもトップクラスの生産量を誇るびわや温州みかん。