山田線の現在の状況について 平 成 28年 1月 22日 東日本旅客鉄道(株) 盛 岡 支 社 12月11日(金)山田線「松草~平津戸」駅間で発生した、土砂流入による列 車脱線について、現在の作業の進捗状況についてご報告いたします。 1.本日までの作業進捗 脱線現場の斜面上方に3箇所のクラックが確認されて以来、クラックの進行 状況計測やボーリング調査を行っております。また、線路直近箇所におけるボ ーリング調査追加が必要と判断し、6箇所目⑥の削孔作業を1月19日から開始 しております。ボーリング調査につきましては、別紙4①~③及び⑤の削孔作 業は終了し、④及び⑥は現在も削孔中です。サブボーリングについては3箇所 終了し、2箇所は削孔中です。今後分析を行います。 2.孔内変位計測の実施状況 孔内変位計測については、当初計画した傾斜計による計測のほかに、ひずみ 計による計測も並行して実施しております。 3.今後の予定について 現時点で復旧に向けたスケジュールの変更はございません。引き続き、早期 運転再開に向けて調査、作業を継続してまいります。(別紙2) 4.その他 ・山田線の列車は、盛岡駅~上米内駅間および川内駅~宮古駅間での折り返し 運転を実施しております。 ・次回以降のお知らせは1月29日(金)以降を予定しております。なお、大 きな動きがあった場合には、随時お知らせいたします。 【別紙1】 被災箇所の現状 崩壊箇所上部で確認されたクラック A B 平成27年12月18日撮影 約40m C 落石防護ネット跡 平成28年1月20日撮影 H=25.0m 崩壊土量 約700m3 約12m 国道106号 崩土 宮古方 盛岡方 流入土砂 閉伊川 L=32.0m 約26m 約50m 【別紙2】 復旧に向けてのスケジュール 12月 1月 2月 3月~ 12/11 事故発生 融雪期 12/13 崩壊斜面上部クラック発見 簡易変位計測 クラック計測 伸縮計による計測 現在 ボーリング作業 ボーリング調査 データ収集 分析・評価 復旧計画策定 復旧工事 クラック計測の方法とこれまでのデータ 【別紙3】 クラックA~Cの計測箇所 A3 B3 A2 A1 B2 B1 段差 C1 ※斜面上部にて手動計測 幅 盛岡方 宮古方 発見時(12月13日) 幅 段差 クラックA 20m 20cm 60cm 366.5mm[A2] クラックB 10m 20cm 20cm 115.7mm[B2] クラックC 1m 20cm 0cm 73.7mm[C1] 累積変位(mm) 長さ 12月13日以降の斜面の移動量 (1月22日 8:00現在) 400 350 300 250 200 150 100 50 0 12月13日 ※ 斜面上部で自動 計測したデータ を斜面下部の記 録装置に転送 A2(累積変位) 366.5mm B2(累積変位) C1(累積変位) 115.7mm 73.7mm 12月18日 12月23日 12月28日 1月2日 1月7日 ※ クラック計測結果が2㎜/h以上のときは作業を中断します 1月12日 1月17日 1月22日 1月27日 ボーリング調査箇所の追加 【別紙4】 ボーリング① A ボーリング④ ボーリング⑤ B C クラック計測 ボーリング② 崩壊箇所 約11m 約5m ボーリング③ A 盛岡方 B 約7.5m ボーリング⑥追加 閉伊川 国道106号線 C クラック計測 ボーリング調査 7箇所 ボーリング②④ 崩落箇所 6箇所 L=40m ②L=20m ④L=27m(予定) モノレール L=40m ボーリング① 閉伊川 L=10m(予定) 国道106号 山田線 ボーリング⑥追加 ボーリング③⑤ 孔内の変位計測について すべり面の位置、地層構造の把握 ボーリング調査箇所 サブボーリング①’ A ボーリング④ サブボーリング④’ 【別紙5】 ひずみ計による計測(ボーリング孔) 孔内ひずみ計測 (イメージ) 孔内変位計測 (イメージ) 孔内ひずみ計測器 ボーリング① 傾斜計による計測(サブボーリング孔) 孔内変位計測器 孔内傾斜計測器 ボーリング② サブボーリング②’ B ガイド パイプ パイプ ボーリング⑤ サブボーリング⑤’ ボーリング③ サブボーリング③’ 計測 機器 計測 機器 C 宮古方 盛岡方 ボーリング⑥ ※ボーリング位置より約80cm離れた位置で サブボーリングを実施 パイプの変形によっ て生じるひずみを計 測し、地滑り面の位 置、活動状況を測 定する。 ボーリング孔を利用 ボーリング孔を利用 ボーリング位置と掘削深さ ボーリング 位置 掘削 深さ サブボーリング 位置 掘削 深さ ボーリング① 40m サブボーリング①’ 17m ボーリング② 20m サブボーリング②’ 20m ボーリング③ 40m サブボーリング③’ 25m ボーリング④ 27m サブボーリング④’ 15m ボーリング⑤ ボーリング⑥ (予定) 40m サブボーリング⑤’ 10m - (予定) 傾斜角度 を測定し 変位量を 算定 (予定) 15m (予定) - 孔内ひずみ計測と孔内傾斜計測の特徴 ○孔内ひずみ計測・・・比較的変位量が大きくなっても測定可能。 ○孔内傾斜計測・・・孔内の変位量を正確に計測できる。
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