山田線の現在の状況について 平 成 28年 2月 26日 東日本旅客鉄道(株) 盛 岡 支 社 12月11日(金)山田線「松草~平津戸」駅間で発生した、土砂流入によ る列車脱線について、現在の状況と今後の進め方等を以下のとおりご報告いた します。 1.これまでの状況 脱線現場の斜面上方に3箇所のクラックが確認されて以来、クラックの進行 状況計測を行っておりますが、現在も進行しており、降雨や気温上昇による融 雪により、一部のデータではクラック進行が速まるような傾向も見られており ます。 2.今後の予定について クラック進行が引き続き見られることから、融雪期にかけてクラック計測等 を継続して進めてまいります。 今後、東北森林管理局、岩手県、宮古市等の関係各所と「山田線土砂崩壊に 関する斜面防災協議会(仮称)」を設置し、技術的見解を取りまとめ検討して まいります。 3.その他 ・山田線の列車は、盛岡駅~上米内駅間および川内駅~宮古駅間での折り返し 運転を実施しております。3月26日(土)以降の運転予定につきましては 決まり次第お知らせいたします。 ・宮古方面への誘客を目的とした日帰り旅行商品「早春の宮古 お散歩&海鮮 ランチ」を2月26日(金)より発売開始いたします。 ・次回以降のお知らせは3月4日(金)以降を予定しております。なお、大き な動きがあった場合には、随時お知らせいたします。 【別紙1】 被災箇所の現状 崩壊箇所上部で確認されたクラック A B 平成27年12月18日撮影 約40m C 落石防護ネット跡 平成28年2月25日撮影 約12m H=25.0m 国道106号 崩土 崩壊土量 約700m3 宮古方 盛岡方 流入土砂 閉伊川 L=32.0m 約26m 約50m クラック計測の方法とこれまでのデータ 【別紙2】 クラックA~Cの計測箇所 A3 B3 A2 A1 B2 B1 段差 C1 ※斜面上部にて手動計測 幅 盛岡方 宮古方 発見時(12月13日) 長さ 幅 段差 12月13日以降の斜面の移動量 (2月25日 16:00現在) クラックA 20m 20cm 60cm 526.9mm[A2] クラックB 10m 20cm 20cm 155.0mm[B2] クラックC 1m 20cm 0cm 90.2mm[C1] ※ 斜面上部で自動 計測したデータ を斜面下部の記 録装置に転送 600 A2(累積変位) 累積変位(mm) 500 526.9mm B2(累積変位) C1(累積変位) 400 300 200 155.0mm 100 90.2mm 0 12月13日 12月23日 1月2日 1月12日 1月22日 ※ クラック計測結果が2㎜/h以上のときは作業を中断します 2月1日 2月11日 2月21日 3月2日 【別紙3】 ボーリング調査箇所と調査深度 クラック計測 7箇所 ボーリング調査 7箇所 クラック計測 ボーリング① A ボーリング④ ボーリング⑤ 約11m 約5m ボーリング② B ボーリング③ C 崩壊箇所 ボーリング⑦ B 約7.5m C 国道106号線 L=40m ②L=20m ④L=27m 盛岡方 ボーリング⑥ 閉伊川 A ボーリング②④ 崩落箇所 2/11 全箇所において掘削完了 L=40m L=22m <調査箇所> ● 7箇所 ボーリング① 山田線 ボーリング⑦ 国道106号 L=10m 閉伊川 ボーリング⑥ ボーリング③⑤ 調査の状況 【別紙4】 孔内傾斜計の計測データ [mm] 60 0 [mm] 60 0 0 A 0 5 B 5 10 60 0 ボーリング調査の範囲 [mm] 0 10 15 [mm] 60 0 C 5 0 15 20 10 5 20 ボーリング② 25 15 1/12~2/16 の変位 (36日間) 10 [m] 20 計40mm 15 ボーリング① 25 [mm] 60 0 0 国道106号 1/25~2/22 の変位 (29日間) 20 山田線 計1mm 計50mm 25 ボーリング⑦ 閉伊川 1/25~2/24 の変位 (31日間) 10 計2mm 2/11~2/24 の変位 (14日間) ボーリング⑥ 計58mm 1/12~2/3 の変位 (23日間) ボーリング③ 【別紙5】 復旧に向けてのスケジュール 12月 1月 2月 3月 4月~ 12/11 崩壊事象発生 12/13 崩壊斜面上部クラック発見 気温上昇および融雪 クラック計測 ボーリング調査 孔内傾斜計・ひずみ計による計測 斜面調査 弾性波探査 山田線土砂崩壊 に関する 斜面防災協議会 (仮称) 復旧計画策定・工事 ※復旧工事の着手時期については、融雪期にかけてクラック計測等を行うとともに、 山田線土砂崩壊に関する斜面防災協議会(仮称)にて技術的見解をとりまとめ検討してまいります。
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