第 6 学年3組 家庭科学習活動案 H 16年1月20日(火) 場 1、題材名 衣服の手入れ 所 被 服 室 洗濯のプロをめざして! 2、題材の目標 ○ 自分の日常着に関心をもち、自分の課題をもって解決していくことを通し、衣服を大切 に扱い、衣服を大切に着ようとする態度を育てる。 (関心・意欲・態度) ○ 日常着の自分なりの手入れの仕方を考え、気持ちよく着るためのよりよい方法が工夫で きるようにする (生活を創意工夫する能力) ○ 日常着について、手洗いを中心とした洗濯ができるようにする。 (生活の技能) ○ 衣服の働きや日常着の手入れの必要性と方法がわかるようにする。 (家庭生活についての知識・理解) 3、基盤 (1)題材について 衣服の役割は、主に生活活動を支えることと保健衛生を保つことがある。その衣服を長 く気持ちよく着るには「手入れ」が必要であり、それは日常生活の中で常に行われている ことである。小学生に身につけさせたい手入れの一つとして、ここでは洗濯について取り 上げる。 子どもたちは、毎日自分の好きな服を着て通学しているが、その衣服の手入れについて は意識が低く、家の人に洗濯機を用いた洗濯をしてもらっている。また、最近の洗濯機は 全自動が多く、さらに洗濯から乾燥までできるものが多く出回っている。 このように、暮らしの中で洗濯の過程が見えなくなってきているので、手洗いについて 学習することによって、洗濯の過程を理解させ、汚れが落ちていくことの気持ちよさを味 わわせたい。実際には、 「共通に与えた一人1足のくつ下をよごして、手洗いできれいにす ること」を通して、洗濯の手順を理解させ、汚れに応じた手洗いの仕方や環境に配慮した 洗濯の仕方をとらえさせること、そして家庭での実践化をねらいとして本題材を設定した。 (2)学習をすすめるにあたって 子どもが持っている力 子どもに育てたい力 ①自分の着る衣服には非常に関心が高いが、手入 ①自分の衣服は自分で手入れし、できることは れは親任せである。 しようとする力 ②自分の衣服に対して、自分で快適、経済的、環 ②自分の衣服について効率よく、快適、経済的、 境に配慮したような手入れの工夫をしている児童 環境に配慮したような手入れを工夫する力 はほとんどいない。 ③衣服の手洗いを経験している児童は少ない。 ③汚れに応じて洗濯できる力 ④洗濯の仕方を理解している児童は少ない。 ④汚れに応じた洗濯の仕方が分かる。 研究へのアプローチ (1)ものやひととのかかわり 洗濯するものは、児童に身近なくつ下を取り入れて、汚れたくつ下と汚れを取った後くつ下を比 較して汚れが落ちた気持ちよさを実感させたい。導入では、汚れが落ちる場面を見て、汚れのよく 落ちる洗濯方法に関心を持たせたい。 家庭での洗濯の聞き取りを通して、普段何気なく見ている家族の仕事にも関心を持ち、自分の衣 服に対して主体的にかかわるようにしていきたい。家族の仕事での工夫を見つけ、今後自分ででき ることを増やしていくようにさせたい。また、パソコンや図書で情報を集めて自分の課題解決に生 かすように活用させたい。 水だけで大まかなよごれを落としたり、用具を使ってよごれを落としたり、洗いやすい液量で洗 ったりする。さらに洗濯の手順(洗うーすすぐーしぼるー干す)を理解し、さまざまな工夫のよさ も見つけさせ、本時ではグループ実験で報告を聞きながら、汚れのよく落ちる洗濯に生かしたい。 (2)学習過程の工夫 子どもたちは、経験が非常に少ないので、試し洗いやグループ実験を取り入れ、洗濯を体験させた い。みつめる段階では何気なく履いているくつ下を洗うことにより洗濯を身近に感じさせたい。つか む段階では、洗濯のこつについて、家の人に聞いたりコンピューターで調べたりして主体的に学ばせ たい。深める段階では、自分の課題について調べ、実際に洗濯をして気づいたことをみんなに伝え共 有化させたい。子どもたちの話し合いの思考が深まるように生活のかぎを使い板書をまとめたい。広 げる・生かす段階では、発表から学んだことを生かしてペアで洗濯し、技能を身につけさせたい。ふ りかえる段階では、家庭での実践につながるように声がけをし、実践カードを活用していきたい。 (3)評価の工夫 洗濯の手順を守って一人一人が実践できるように、個人評価と相互評価を効果的に取り入れたい。 それを的確に見取り、教師が指導と一体化した評価ができるようにしたい。自己評価では一人一人の 気持ちや願いをつかみ、学習の中で生かせるようにしていきたい。ビデオやデジカメによる記録を使 い、一人一人のよさを積極的に認めて適切に支援をしていきたい。 4. 題材構想図 「衣服の手入れ、洗たくのプロをめざして」 (全7時間)6年3組 32名 〈関連する教科等〉 主な学習内容 基礎・基本 家庭とのかかわ り・課外 子どもの思いや考え ものとのかかわり いろいろな役割 があるんだな。 ○冬休みの課題 エンジョイライフカード 衣服を見つめ 直す。 きれいな服がい いな・・。 ◇実物を用意し、意欲を高める。 ◇洗濯の必要性を理解するために、 実験を取り入れる。 ◆衣服への関心をもつ。 ◆衣服の役割と手入れの必要性を 理解する。 1 なぜ服を着るのかな(1) みつめる 衣服の手入 れの大切さ ・衣服の役割を知る。 ・手入れの必要性と種類ついて 知る ○やってみよう、洗たく パートⅠ マイソックスを洗たくしてみよう。 洗濯の手順 洗 濯は 楽 しそう。 2 洗たくのプロをめざして(4) つかむ 洗濯の仕方や 用具の使い方 ・洗たくのプロなるために どんなことを考えればよいか な い ろい ろ な やり 方 が ある ん だな。試し て みた い な。 我が家の洗濯ウォッチング 深める 汚れに応じた洗 ・プロのコツを試してみよう い方 ・ためし実験をしよう 環境に配慮した ・プロのコツはこれだ(本時) 洗い方 33 プロの洗たくにチャレンジ (2) ・自分の洗濯の計画を立てる。 ・洗濯をする。 (ペア活動) ・学習の振り返りをする。 ふりかえる 道徳 「はじめてのア ンカー」 プ ロの 技 で きれ い にするぞ。 広げる・生かす 身近な衣服 〈主な支援◇ 評価◆〉 きれいにすると 気持ちいいね。 家でもやってみ よう。 ○ やってみよう、洗たく パートⅡ ・家族のために、学習したこと を生かしてみよう。 ◇「プロ」を具体的なことばで 表現させることで、コツのポ イントをしぼる。 ◇家族への取材を取り入れ家庭 生活とのつながりを持つ。 ◇基本の「手順」を意識させて 試したいことを決める。 ◆洗濯に関心をもち、プロのコ ツについて調べ実験し、まと めようとする。 ◆計画に従って実験をすること ができる。 ◆実験の結果からプロのコツを まとめることができる。 ◇前時までの学習の成果を分か りやすく掲示したり、アドバ イスしたりする。 ◇実習はペアで行い、相互評価 する。 ◆プロのコツを生かした洗濯が できる。 ◆ペアの洗濯の様子を評価する ことができる。 ◇お便りで学習の様子を紹介した り、実践への協力を呼びかけたり する。 ◆家族のために実践しようとする。 5.本時の学習 (1) 目標 ・ためし実験の結果から、洗濯の「プロ」のコツを見つけることができる。 (2) 展開 学 習 活 動 1.本時の課題をつかむ せんたくのプロになるための コツを見つけよう。 教師の支援(◇)評価(◆) ◇前時のグループ活動をもとに、プロのコツ を見つけていくことを確認する。 2.グループごとに実習の結果を発表する。 。 清潔プロコース 手際プロコース 環境プロコース 経済プロコース など お湯のほうがきれ いになるな。 道具を 使うと 汚れが 早く落 ちるな。 ◇予想に対して結果はどうだったかと、結果 に付随して分かったことや、気づいたことを 記入できるワークシートを用意する。 ◇発表したことで、大切なことは板書し、ま とめるときの参考になるようにする。 ◇発表に対して質問を促したり、指導者から 尋ねたりして、誰もが共通に理解できるよ うにする。 3.プロのコツについてまとめる。 ◆結果や気づきを見つけることができる。 身につけたい基礎・基本 汚れに応じた洗い方 環境に配慮した洗い方 お湯を使えば、 洗剤が少なくて すむので、環境 に優しくて経済 的。 ◇「プロ」のキーワードを提示し、意識化を 図った上で話し合いをする。 つけおき洗い や、 ブラシで洗 うと手早くで きてきれいに なる。 5.本時の学習を振り返る。 ◇グループでの話し合いを取り入れ、プロの コツについて一人一人に考えをもたせる ようにする。 ◆進んでまとめの意見を述べようとする。 ◆実験の結果を踏まえた意見を述べること ができる。 ◇ステップアップカードの用意。 研究の視点 ためし実験の結果を発表し、聞きあったことは洗濯のコツを追究するのに有効だったか。 洗たくのプロをめざそう! プロのコツ・きれいによごれを落とす ・速くよごれを落とす ・仕上げも OK ・環境も守る 6− おためし実験 メンバー( おためし実験の課題 おためし実験に必要な 用具 洗たくするもの おためし実験方法 (絵やイラストでわか りやすくまとめよ う!) おためし実験の結果 ) 衣服の手入れ「洗濯のプロをめざそう!」ステップアップカード 6年 日日 評価項目 / 衣服に関心をもち、その 役割がわかる。 / 家庭で進んで洗濯ができ る。 / 洗濯をして気づいたこと や困ったことの発表を通 して、洗濯の手順がわか る。 / 我が家の洗濯の工夫を見 つけることができる。 / ためし実験の計画を立て ることができる。 / ためし実験の結果をもと に洗濯のプロのコツを考 えることができる。 / ファイナルクリーニング ショーでプロのコツを生 かして自分の洗濯の計画 を立てることができる。 / ファイナルクリーニング ショーでプロのコツを生 かして洗濯をすることが できる。 学習を通して感想 組 ◎ ○ △ 名前( ) 気づいたこと、わかったこと、困ったこと、 相談したいこと ファイナルクリーニングショウ!洗たくのプロのコツを生かそう!! 6− ( ) 今日のめあて クリーニング点検 (丸をつけてあげよう) 項目 大変よい よごれの点検をする。 水と洗剤の使用量を守っている。 よごれが落ちるように工夫している。 (洗い方、道具など) すすぎは水のむだづかいをしていない。 洗たくものをかたくしぼることができる。 せんたくものをしわをのばし、型を整えて干す ことができる。 乾いたものをきちんとたたむことができる。 ペアの人(名前 自分の反省 ) よい もう少し 指導と評価の計画 主な学習内容 1 なぜ服を着るのかな 2 洗濯のプロになるために どんなことを考えればよいかな 3 プロのコツを試してみよう 4 ためし実験 5 プロのコツはこれだ 6 7 プロの洗濯にチャレンジ ○学習活動における具体的評価規準 ・◎「十分満足できる」状況と判断される児童の具体的な状況 ・*「努力を要する」状況と判断される児童への手だて (評価方法) 家庭生活への関心・意欲・態度 生活を創意工夫する能力 生活の技能 家庭生活についての知識・理解 ○ 洗濯のプロをめざして、ソックスの洗濯を ○衣服の保健衛生上、活動生活上の役割や、衣 自分なりにしようと意欲をもつ。 服の手入れの必要性について分かる。 ◎ソックスの洗濯を自分なりの考えをもって ◎衣服の役割や手入れの必要性を具体的にいく イメージしている。 つも説明したり書いたりしている。 *ソックスの洗濯についていくつかのやり *衣服の役割や、手入れの必要性を助言によっ 方をアドバイスする。 てまとめることができるようにする (ステップアップカード) (発言・ステップアップカード) ○洗濯をしてみて、プロのコツとは何か自分な りに考えている。 ◎プロのこつを複数考えることができる。 *友達の発言を聞いて、プロのコツを見つける ことができるようにする。 (ワークシート、発言 ) ○洗濯の手順が分かる。 ◎洗濯の手順が分かり、自分なりの工夫も書き 入れている。 *洗濯の手順を教師の助言を受けて書くことが できるようにする。 (ワークシート・ステップアップカード) ○プロのコツを探るための、試し実験の計画を 立てることができる。 ◎ためし実験について、ポイントを絞って条件 などをよく考えた実験計画を立てられる。 *ためし実験の計画を、友達の計画を参考にし て立てることができるようにする。 (活動観察・ワークシート) ○意欲的にためし実験を行っている。 ◎計画に従って、ためす内容を意識しながら実 験している。 *計画表を見たり友達の活動を参考にしたり して実験できるようにする。 (活動観察) ○計画に従ってためし実験をすることができ る。 ◎比較のポイントを考えながら実験し、その結 果を自分なりにまとめている。 *教師が実演したり、アドバイスしたりするこ とによってためし実験ができるようにする。 (活動観察・ワークシート) ○実験結果を基に洗濯のコツについて考えるこ とができる。 ◎洗濯のコツをいろいろな視点から考えること ができる。 *グループの話し合いで友達の話を参考にして コツを考えることができるようにする。 (発言・ワークシート) ○洗濯のプロのコツが分かる。 ◎コツを複数書き上げている。 *板書を参考にして書くことができるようにす る。(ステップアップカード) ○コツを生かした洗濯ができる。 ◎学習した全てのコツを生かした洗濯ができ る。 *前時までの学習の成果を掲示したり、コツを アドバイスしたりして洗濯できるようにする。 (活動観察・相互評価)
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