女子栄養大学短期大学部 教授 金田雅代氏

派 遣 報 告 書(派遣者報告用)
地域の現状
学校給食は、学校における食育の年間計画に基づいて献立作成しており、使用する食材も
食育指導の時期と合わせ実施されている。一方、生産者側では農業技術の進展等で水耕栽培、
ビニールハウス栽培等で生産されるようになって、使用時期が調理場側と生産者側とが必
ずしも一致しないのが現状となっている。
学校給食は、当日納入、当日使用が原作となっており、限られた調理時間で調理しなけれ
ばならないから、規格の問題もあるし、保護者から徴収する給食費は食材料費だけであり、
生産量が増加したからといっても、価格の問題も大きく影響することから、生産量に合わせ
て使用できないのが現状である。以上、事務局から提供された資料等から現状とした。
指導内容
学校給食で、なぜ地場産物導入に取り組むことになったかが、生産者、学校給食側にも十
分に理解されていないと考え、「学校給食における地場産物の活用の現状と課題について」
をテーマに、食育基本法、食育推進基本計画、学校給食法等を例に背景を具体的に説明をし
た。
あわせて、学校給食献立作成の手順等も、食育の取り組みと合わせて説明し、学校給食を
生きた教材として活用する指導例など盛り込みながら、その中で生産者がどのようにかか
わっていくか、連携の大切さや生産者は、学校で推進する食育の担い手として果たす役割が
大きいことなど説明した。
今後の地産地消の推進に向けて必要な事項
生産者と調理場を結ぶコーデイネーター役を考えることが学校給食の更なる地場産物導
入には必要ではないかと指導した。
講演会、地産地消推進協議会と参加してみて、それぞれの会議はあるものの、それを具体
的に調整する箇所を早急に整備することが、現状の課題解決につなげられるのではないか
と考える。