妊産婦の災害時の健康チェック

妊産婦の災害時の健康チェック
【妊娠中の方】
① 災害時に一時的にお腹の赤ちゃんの動きがなくなったり、多くなることがあります。お腹の赤
ちゃんの動きは、お母さんが動いている時よりも、安静にしている時のほうが感じやすいので、
しばらく横になって、赤ちゃんの動きに意識を向けてみましょう。
② お腹が張りやすくなったり、痛みを伴ったり、出血する方がいます。災害時には、お腹に負担
がかかるような行動が多くなりがちです。無理をせず、安静にして、何分おきに何秒くらいお
腹が硬くなるかをみましょう。続く場合は、赤ちゃんが生まれる可能性もあります。特に、お
しるし(出血)、破水、規則的なお腹の張り(1 時間に 6 回以上あるいは 10 分ごと)がある
時は出産が近づいたサインです。早めに受診中の病院に連絡をとりましょう。
【妊娠中及び産後の方】
① 災害時には、避難生活のストレスなどで手足がむくんだり、血圧が高くなることがあります。
手や足にむくみの症状が出る場合は、横になり、枕などの上に足をのせてあげたり、マッサー
ジをして循環を良くしましょう。
血圧が高い時の症状として、頭痛や目がチカチカするなどがあります。これらの症状は、妊娠
高血圧症候群(妊娠中毒症)と考えられ、妊娠中や出産後にみられます。症状がある場合は、
出来るだけ早く医療者に相談しましょう。
② 腰痛が出やすくなります。痛みがひどい時は、体に負担がかかる動作は家族の方や近所の人、
ボランティアなどに積極的に頼みましょう。また、お腹が張っている時に腰痛が起こることが
あります。
③ 災害時はトイレの環境の悪さから、排尿を我慢したり、水分摂取を少なくすることにより、膀
胱炎症状(排尿時の痛みや残尿感)がでることがあります。水分をできるだけ多く摂るように
し、排尿を我慢しないことが大切です。排尿後は清浄綿などで拭き、清潔を保つように心がけ
ましょう。
【産後の方】
① 産後の発熱の原因は、風邪、乳腺炎(にゅうせんえん)、子宮内感染(しきゅうないかんせん)、
膀胱炎(ぼうこうえん)、腎盂腎炎(じんうじんえん)などの細菌感染が考えられます。
早めに、医師に相談しましょう。
② 災害時は無理をしがちで、悪露(おろ)が増えることがあります。安静にしながら様子をみて、
減ってくるようであれば心配ありませんが、量が夜用ナプキンでも間に合わないぐらい増えた
り、レバー様な血の塊が出る、熱がでる場合は、できるだけ早く医療者に相談しましょう。
③ おっぱいが赤く腫れて痛い、しこりがある、熱がある(38℃以上)、汚い色の母乳が出る等の
場合は、乳腺炎(にゅうせんえん)の可能性があります。授乳を一旦中止して医療者に相談し
ましょう。授乳後に張って痛みが残る時は、おっぱいが軽くなる程度に手で搾り捨てましょう。
佐倉市健康こども部健康増進課