は じ め に わが国は、世界に例のない速さで高齢化が進み、介護 保険制度が施行された平成12年当時、約2,200万 人(高齢化率17.4%)だった65歳以上の高齢者は、 平成25年には約3,190万人(高齢化率25.1%) となり、 平成37年には3, 600万人 (高齢化率30. 3%) を突破することが見込まれ、一人暮らしの高齢者や高齢者 のみの世帯、認知症高齢者といった支援を要する高齢者も 大幅に増加し、医療、介護の需要が一層増加することが 見込まれています。 一方、本市では、平成26年10月現在で65歳以上の高齢者は21,248人(高齢 化率31.6%)ですが、平成37年には21,664人(高齢化率37.5%)となる ことが見込まれ、特に高齢者を支える若い世代の人口減少と併せて、介護が必要となる 割合が高い85歳以上の高齢者の増加が続き、高齢者を取り巻く環境は一段と厳しいもの になることが予想されています。 こうしたなか、高齢者が可能な限り住み慣れた地域で、自分らしく日常生活を営むことを 可能とするため、地域の実情に応じて医療、介護、介護予防、住まい及び日常生活への支 援が包括的に確保される「地域包括ケアシステム」の構築が求められています。 このため、本計画は、いわゆる団塊の世代が75歳を迎える平成37年(2025年) を見据え、具体的かつ多様な方策について、その方向性を示す重要な計画として位置づ けすることが出来ます。 なお、本計画の推進にあたっては、行政の努力はもとより、市民一人ひとりが超高齢 社会の課題を広く共有し、公助のみならず市民の多くが地域福祉の担い手として、高齢者 を地域全体で見守り支え合うことが出来る地域を構築するため、行政区長、民生委員・ 児童委員や地域づくり組織などとの連携強化が必要となります。 最後になりましたが、本計画の策定にあたりまして、熱心にご審議いただきました介護 保険事業計画等策定委員会の委員の皆様や、アンケート調査等で貴重なご意見をいただい た市民の皆様に心からお礼申し上げます。 平成27年3月 八女市長 三田村 統之
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