平成 28 年度さいたま市職員採用説明会 さいたま市長からのメッセージ みなさん、こんにちは。さいたま市長の清水勇人です。 本日は、さいたま市職員採用説明会にご参加くださいまして、誠にありが とうございます。 本来であれば、会場のみなさんに直接お会いしたかったのですが、あいに く、本日は公務のため、このビデオレターで、さいたま市職員を目指す皆さ んへ「本市の現状と課題」や、私自身が「市職員に求めていること」などに ついて、お伝えしたいと思います。 本市は、平成 13 年に浦和・大宮・与野の3市合併により誕生し、今年で 15 周年となります。これまでに本市は、平成 15 年の政令指定都市への移行、 平成 17 年の岩槻市との合併を経て、今や人口は 127 万人を超え、東日本を 代表する大都市へと成長しました。 前回(平成 22 年)と今回(平成 27 年)の国勢調査の人口増加数を比較す ると、20 の政令指定都市の中で3番目に人口が増えています。 また、別の調査では、この 10 年間本社の転出入でも 112 社純増となり、 政令指定都市で2番目に増加しており、順調に成長発展している都市といえ ます。 しかしながら、本市にも将来に向けた課題があります。本市の人口は、推 計によると平成 37 年までは増加が見込まれるものの、その後は減少に転じ、 1 さらに高齢化が急速に進むという見通しになっています。 また、本市の財政状況についても、社会保障関係経費の増大により、今後 4 年間で約 2 千億円もの財源不足となる見通しになるなど、厳しい財政運営が 見込まれています。 先日、国土交通大臣決定された「首都圏広域地方計画」では、さいたま市 は、東日本の対流拠点と位置づけられました。特に、大宮駅は、西日本の玄 関口と位置づけられた品川駅との対比で、東日本の玄関口として、また、さ いたま新都心は、首都直下地震の際の首都のバックアップ拠点としての役割 が期待されています。 私は、本市がこれらの課題を克服し、東日本の中枢都市として、将来も成 長・発展していくためには、これからの5年、10 年が最も重要な時期である と考えています。この時期をチャンスとして捉え、本市が持つ強みを徹底的 に生かし、実効性のある施策を次々に展開していくことが必要です。 そして、様々な課題を乗り越え、誰もが住んでいることに誇りを持ち、 「市 民や企業から選ばれる都市」として、本市は「更なるステージ」に上がるこ とができると考えています。 私は、日頃から職員に対して、さいたま市役所は「市民一人ひとりのしあ わせコーディネーター」であると、伝えてきました。 私たちが行っている仕事は、全て市民のしあわせを応援していくためにあ る、そうした意識をもって仕事に取り組むことによって、そこから「知恵」 2 や「工夫」、そして「高いモチベーション」が生まれ、より質の高い行政サー ビスの創造へと繋がっていくのです。 そのためには、本市の全ての職員が一丸となって、市民の声や現場の仲間 の声を大切にする、 「徹底した現場主義」で臨む必要があります。 会場のみなさんは、「CS」という言葉をご存じでしょうか。「Customer Satisfaction」を略した言葉で、企業などでは「顧客満足度」という意味で用 いられますが、本市では「Citizen Satisfaction」 、すなわち市民満足度を表し ています。 本市では、平成 19 年度から「さいたま市民意識調査」を実施しており、昨 年度の調査の結果では、本市を「住みやすい」と感じている方は、82.9%に 達し、調査開始時の 74%から上昇基調が続いています。 また、 「今住んでいる地域にこれからも住み続けたい」という定住の意向を お持ちの方も、84.3%にのぼり、過去最高を記録するに至っています。 私は、この市民満足度の向上について、今の状況に満足することなく、引 き続きこの調査結果の割合を 2020 年までに 90%以上とする「さいたま市C S90 運動」を掲げ、全庁挙げて取り組んでいます。 そして、「CS」のもう一つの意味は「チャレンジさいたま」です。 目標達成に向けて挑戦し続ける「チャレンジさいたま」の姿勢で、全ての 職員が一丸となり、徹底した現場主義で、市民満足度の向上のために取り組 んでいます。 3 私は職員に、いつも3つのことを忘れずに仕事をしてほしいと言ってきま した。 1つ目は、市民の目線を忘れないこと。 2つ目は、費用や時間といったコストについての意識を持つこと。 そして3つ目は、絶えず、どうやったらもっと市民のためになるのか、ど うやったらもっと効率的な、効果的な仕事になるかを考え続けることです。 市民・事業者・大学、そして私たち行政が、しっかりと連携・協働し、役 割分担をして、「しあわせ実感都市」「選ばれる都市」さいたま市づくりに取 り組んでいくことがCS90 につながっていくのです。 本日ご参加のみなさんにとって、この説明会が有意義なものとなり、一人 でも多くの方が、本市を志望先としていただけることを、心から願っていま す。 そして、若いみなさんの柔軟な発想力と、困難な課題にも果敢に取り組む 力が、明日のさいたま市を築いていくものと信じています。 127 万人の市民生活をお預かりする“政令指定都市さいたま市”で、私たち の仲間として、一緒にチャレンジしていきましょう。 ありがとうございました。 さいたま市長 4 清 水 勇 人
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