話すことの効果 ウェルライフ開発室 荒銭 恵子

今 セミナーの 時 代
2015 年 4 月
ウェルライフセミナーのお知らせ
話すことの効果
<職場での会話>
毎年春になると、通勤電車や街中で真新しいスーツに身を包んだ新入社員を見かけて、自分が新人
だった頃を懐かしく思い出します。当時はパソコンが普及していなかったため、連絡手段は電話が主
流でした。話したい相手がなかなかつかまらないなど、今と比べると効率は悪かったのですが、直接
言葉を交わす分だけ、相手との距離も近かったように思います。
また最近の若い人には敬遠されることもある「飲みニケーション」も、当時は盛んに行われていま
した。職場とは違った雰囲気の中で、仕事上の失敗を聞いてもらって気持ちが楽になったり、上手く
いかない時に励ましてもらったりと、上司や先輩、同僚には随分と助けてもらいました。
<話すことの効果>
悩んだり、落ち込んだとき、誰かに相談することを「相手に迷惑がかかる」
「はずかしい」
「相談し
ても解決しない」などを理由に、ためらう人もいると思います。その一方で、実際に相談したことで
不安、悩み、ストレスが「解消された」という人は 33%、
「解消されなかったが、気が楽になった」
人は 61%と、9割以上の方が話を聴いてもらうことの効果を感じています。
(平成 24 年厚生労働省「労
働者健康状況調査」
)
心理学の用語で、心の中にある感情を言葉に出すことによって、抱えている不安や怒りが収まって
すっきりすることをカタルシス効果といい、
「心の浄化作用」とも呼ばれています。また誰かに話すこ
とで孤独感から解放されたり、自分自身での気付きがあったりと、様々な効果が期待できます。
<相談できる相手を持つ>
当室のメンタルヘルスセミナーでは、相談できる相手を思い浮かべて紙に書き出す作業をしていた
だきます。家族、親戚、友人、上司、同僚・・・安心して何でも話せる人が身の回りにいてくれるのは心
強いものです。
話す相手がいない時、私は愛犬に話しかけることがあります。返事はありませんが、黙って寄り添
って聴いてくれますので、意外と優秀な相談相手なのかもしれません。
(ウェルライフ開発室 荒銭 恵子)
ウェルライフセミナー(メンタルヘルス・介護・健康)
保健師の資格を持った専属講師が担当し、全国で毎年 200 回以上開催しています。
【お問合せ先】
株式会社第一生命経済研究所 ウェルライフ開発室
TEL 03-5221-4783
担当
荒銭