学生と国民年金保険 ~学生納付特例について

今 セミナーの 時 代
2016 年 7 月
LDseminar からのお知らせ
学生と国民年金保険 ~学生納付特例について~
<学生でも支払わなければいけない社会保険料があります>
一定の収入がない学生の間は、社会保険料を支払わなくてもよいと思われている方も多いのでは
ないでしょうか。しかし、学生であっても支払わないといけない社会保険料があります。それが国
民年金保険料です。日本国内に住むすべての人は、20 歳になったときから国民年金の被保険者とな
ることが義務付けられています。ということは、収入のない学生であっても 20 歳以上であれば、国
民年金保険料を支払わなければなりません。国民年金は健康保険等と違って、
「扶養家族」という考
えはありませんので、学生自身が保険料を納付することになります。
しかし、文部科学省の調査では、国立大学に自宅から通った場合で初年度約 190 万円、私立大学
の理系に自宅外から通うと、なんと初年度で約 400 万円の教育費がかかるという調査結果が出てい
ます。その中で、学生自身で支払うにしろ、親が支払うにしろ、平成 28 年度価格で月額 16,260 円、
年額にすると約 20 万円の国民年金保険料を支払うのはなかなか大変なことです。
その際にご利用い
ただきたいのが「学生納付特例制度」です。
<「学生納付特例制度」とは>
学生納付特例制度とは、学生が申請し、承認されることで、国民年金保険料の納付が猶予される、
という制度です。
「免除」ではなく「猶予」ですから、納付しなければ、将来、国民年金から支払わ
れる老齢基礎年金が減ってしまいます。ただし、10 年間は追納が可能ですので、追納すれば老齢基
礎年金額に反映する、ということになります。そして「学生納付特例制度」の最大のポイントは、
この制度を利用していれば、学生が病気やケガで障害状態になった場合、障害基礎年金を受け取る
ことができるということです。平成 28 年度価格で1級の障害は年額 975,125 円、2級の障害では年
額 780,100 円が受給できます。申請方法は、指定を受けている大学等であれば、学校の窓口で手続
きが行えます。また郵送で市区町村の窓口に申請することも可能です。
<年金制度を有効に活用しましょう>
もしこの制度を利用せずに、障害が残ってしまったら、大変な金銭的負担となります。年金とい
うと「仕組みが複雑」
「難しい」など、苦手意識をお持ちの方も多いと思います。しかし、学生納付
特例制度のように、公的年金制度は知らないと、損をしてしまうことがたくさんあります。ご自身
のためにも、公的年金制度をよく理解し、有効に活用してください。第一生命経済研究所セミナー
推進室では、企業向けに「洋洋人生のススメ」セミナーを開催しています。年金の基本的なことか
ら、重要なポイントまで詳しく解説しております。ぜひ公的年金の理解にお役立てください。
(セミナー推進室 永原 僚子)
ライフデザインプログラム「洋洋人生のススメ」
1991 年スタートから、生活設計ノウハウと最新の研究調査結果を生かした信頼のセミナー
タイム・マネー・ヘルスデザインをもとに、企業ニーズも取り入れた充実のカリキュラム
【お問合せ先】 株式会社第一生命経済研究所 セミナー推進室 担当:杉﨑
TEL 03-5221-4780