Page 1 Page 2 現 くなることから、 中華麺ら しいかたさを出すためには

H13)
エ適性 の評価 と商品開発
北海道産小麦 の 中華麺カロ
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加工食品部農産食 品科 山 本 史 中 野敦博 田 中彰 槙 賢治
研究 の 目的 と概要
本研究では道産小麦 の新規需要 (中華麺)の 開拓を目的に、複数品種 の中華麺ヘ
l性の高い品種 ・材料を選抜するとともに、道産小麦 に適 し
の加 工適性を評価 し、i■
た加工法を確立 し、道産小麦を用いた 中華麺 の新商品を開発す る。
予定 され る成果
(例)。道産小麦を用いた中華麺 の開発 。 中華麺適性 の持つ 品種 の育成
試験研究 の方法
供試材料 :ハ ルユ タカ、HW-1号
(以上春播小麦)、タイセツ コムギ、チホク コ
ムギ、ホクシン (網走産および十勝産)、北海 257号 、ホ ロシ リコムギ (以上秋播
小麦)の 8′
軋 それぞれテス トミル による歩留 45%の 小麦粉 (北海 257号 は歩留
50%、ホ ロシ リコムギは歩留 60%)を 用いた。対照 として市販中華麺用粉を用いた。
中華麺 の配合割合 :小 麦粉 100%:か ん水 1%:食 塩 1%:水 33%
中華麺 の分析項 目 :麺 帯 の色調変化 (色彩色差計)、 レオメー ター による生麺 の引
つ張 り試験およびゆで麺 の切断試験
実験結果
供試材料 の 中で、粉蛋 白含有率 が比較的高かつたのは春播小麦 の 2品 種 と北海
257号 で、対照 と同程度以上の蛋白含有率を有 していた。一方、秋播小麦 の4品 種
の蛋白含有率は低 かつた。灰分は対照が 0。
4%以 下 と低 く、道産小麦は 0。
42∼0.48%
とやや高いが、 これは製粉方法 の違 いが大きく影響 してい ると考えられ る。
麺帯の明るさ (L*)は 、製麺直後では対照が 87程 度 と高 く、これに対 して道産
小麦粉は 80∼83程 度 と低かった (図 1)。特にホ ロシ リコムギで低いのが 目立った
が、これは製粉歩留が 60%と 他 の材料より高かつたことが影響 していると推測 され
る。1日 後では 5∼ 10低 下 したが、特に春播小麦で低下が大きかった。
麺 の物性について切断強度 を指標 として評価 した結果、ゆで直後では北海257号
が最 も数値 が高 く、麺 のこ しが強いことが示 された (図2)。 対照よりも高い値 を
示 したのは、北海257号の他にホ ロシ リコムギ、ハルユ タカ、HW-1号
であった。
一方、ゆで10分 の
後 切断強度はゆで直後より全体に低下 してお り、ゆでのびによ り
かた さを失 つてい ることが示 された。なかでも、 タイセツ コムギ、チホクコムギ、
ホクシンが 4g/耐 離
と小 さく、
他 の4品 種は対照 と同等以上の値を維持 してお り、
ゆで伸び しに くいこ とが示唆 された。
全試料を含 めて粉蛋 白含有率が麺帯色お よび ゆで麺 の コシに及 ぼす影響を検討 し
た結果、粉蛋 白含有率が高まるほど麺帯の明るさは低下 し、暗 くなる傾向が認めら
れた。 ただ し、対照および北海257号については蛋 白含有率が高いわ りに明るさが
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高かつた (図 3)。 また、蛋 白含有率 が高 くなるにつれて、ゆで麺の切断強度は高
くなることから、 中華麺 らしいかたさを出すためには蛋 白含有率 が高い方が望 まし
いこ とがわかる (図 4)。
したがつて、今後も麺の色 とかたさがともに優れた品種 を選抜するとともに、現
時点 においては単品種での開発が難 しいため、 ブレン ド等 によ り中華麺適′
性の高い
小麦粉材料 を作出する必要 がある。
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図 1 小 麦粉 お よび麺 帯 の 明 る さ
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蛋 自含有率 ( % )
蛋白含有率 ( % )
図 3蛋 白含有率 と
1日後 の麺明るさとの 関係
図4 蛋
自含 有 率 と
ゆで麺のかたさとの関係
平成 12年 度計画
年次間差 と品種間差を明 らかにする必要がある。
今年度 と同様の試験を繰 り返 し、
また、中華麺の品質を高めるために、 ブレン ドによる材料 の作出、中華麺の試作を
行 う。さらに、物性改良のためにグルテンや卵 白などの添加 も検討する。
(受託研究 食 糧庁 )(共 同研究機 関 道 立 中央農業試験場)
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