13 劇場型都市イベント「なかの懐かし妖し怪し」 現状 ・ 課題 企画提案者:一般社団法人中野区観光協会 委託事業者:有限会社イプシロン 実施区市町村 対象地域 中野区 中野区 成果 中野区の文化的側面の一部として、アニメ ・ コスプレ等のファンタジーやサブカルチャー等の要素がある。これ 総来場者数760名。屋外イベントの性質上、期間中急な寒波や降雪の影響もあり、予想よりも落ち着いた参加者の出足 は中野ブロードウェイの内部に個性的な商品を取り扱う店舗が集積していることが理由の1つと思われるが、メ となった。参加者は家族連れから年配の方まで幅広くおり、特徴的だったのは20代から30代前後の一人での参加者が イドカフェやアニソンカラオケバー等、こうした文化的イメージを商機に結実させた店舗も徐々に増えている。 多数見られたことである。受付でのヒアリング状況等から判断すると、参加者には概ね高評価を頂けたものと推測される。 また元来中野区は、20代から30代の人口分布が最も多く、流動的な街であるとも言われている。 地域振興の観点から、この分野においては昨今では「オタクの街」として名を馳せた秋葉原が記憶に新しいとこ ろだが、中野区においては住宅街と商業エリアが密集して隣接していることなどから、街のイメージを変えてし まうような商業イベントの在り方も歓迎されにくい風潮がある。 実施内容 ❶ イベントの企画及び告知 活用する地域資源を整理した上で、地域にある景観・雰囲気、限定商品、美食等を活用していく。 ・・・ (n) 【アンケート回答数】 設問1.あなたは何派ですか?・・・ (198) ・・ ・一般(28)、インドア派(59)、アウトドア派(73)、サブカル派(38) 設問2.中野のイメージカラーは?・・・ (201) ・・・赤(56)、青(31)、緑(46)、黄(68) 設問3.あなたはどこから来ましたか?・・・ (186) (109)、東京都民 [ 中野区民以外 (60) ] 、その他 (17) ・・ ・中野区民 設問4.中野の好きなところを教えてください・・・ (167) ・・・平和の森公園が好き・猫に優しい・靴下が 100 円で安い…等 設問5.どんなイベントがあれば行きたいですか?・・・ (197) ・・・第二弾、ライブ、コスプレイベント…等 設問6.イベントは楽しかったですか?・・・ (105) ・・・はい(96)、いいえ(8) 設問7.今回のような地域イベントにはよく行きますか?・・・ (105) ・・・はい(59)、いいえ(46) 設問8.またこのようなイベントがあれば行きたいですか?・・・ (105) ・・・はい(100)、いいえ(5) 告知は、地域エリアでの告知及び来街者への告知を手法を分け、それぞれ実施した。 ❷ イベントの運営・実施 • イベントの進行 受付もしくはイベント会場で配布されるガイドブックを入手し、記載されているエリアを訪問し、アトラクションを体験。 課題 アトラクションをクリアすると、スタンプを押す。5つのスタンプがたまったら、受付開場に戻り、2階の廃墟カフェに案 ❶ 運営に係る財源の確保 内される。お屋敷メイドの誘導に従って魔法の本に答えると、逸品グランプリ受賞銘菓が試食できる。 地元企業の協賛、参加者のエントリーフィー、出店料等、財源の獲得等の検討が必要である。 • レトロード(昭和新道商店街エリア) 「昭和レトロ」をテーマとして、昔懐かしい遊びを大人と子どもが一緒になって楽しめるように設置した。 ❷ 地域のイベントや商店街の繁忙期等、開催スケジュールの調整 実行スタッフが疲弊しない開催スケジュールの検討が必要である。 ❸ 個別店舗及び地域住民の共通理解の整理(交通導線、誘客導線、通行導線等) 商店街、私道、公道等の利用に際しては、イベント外通行者への配慮のため管理スタッフへの徹底した周知が必要である。 ❹ 来場者への訴求ポイントと地域住民の理解の調整(テーマ・イメージ等) 参加者と地域住民・店舗が共有できるコンセプトやイメージを模索する。 ❺ 地域協力店舗のチラシ配布等をどこまで容認するか等のレギュレーション設定 • アヤカシマチ(新仲見世通りエリア) イベントと乖離した地域協力店舗の販促活動への対応を整理する必要がある。 不思議な雰囲気の街並みを活かして 「妖かし」をテーマに巫女や占い師、侍や天狗を配置。地域商店街との協力で、 エリア案内チラシを配布した。 今後の展開 財源を摸索しつつ、今回実施したことで得られた様々な情報をもとに、よりコンセプトを深堀したイベントを開催 することで、中野(エリア)ファンを増やしていく。中野区には他にも様々なエリア特性をもった街がある。東中 野ムーンロード商店街(ノスタルジック)や南口商店街(桃の花) 、哲学堂公園(妖怪)など、エリアごとにテー マ背景を変化させながら、より深い世界観で誘客できるイベントの実施を続けていくことを検討していく。 • ネコノメモリ(nakano f) 異世界感の中で中野区を感じていただくことができるように工夫した。デジタル機器を活用することで世界 観を具現化することに努めた。 実証を終えて ○ まちを劇場に見立て、独自のコンセプトの下、多様な資源を活用するイベント手法は他の地域において応用が可 能である。 28 29
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