患者毎に最適化された人工膝関節置換術用手術デバイス

ブース
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テーマ 患者毎に最適化された人工膝関節置換術用手術デバイス
番 号
問 合 せ 先 ナカシマメディカル株式会社 開発部・井上貴之
TEL:086-279-6278 FAX:086-279-9510
E-Mail:[email protected]
【概 要】
人工膝関節置換術は、変形性膝関節症などで損傷した関節表面を人工
物に置き換えることで、関節機能再建や疼痛の軽減を図ることができ
る整形外科領域の手術である。この手術では、損傷した関節表面を切
除して人工物が設置できるように設置面を形成し、その設置面に新た
な関節面形状を有する人工物(人工膝関節)を固定する。したがって、
人工膝関節を正しく設置して人工膝関節を最大限機能させるには、関
節表面の骨切除を正確に行うことが重要となる。一方で、本手術では
手術方法はほぼ確立されているが、骨切除は経験と勘という「暗黙知」
に未だ依存している。
我々は、この骨切除を正確に行うために CT 等の医用画像を用いて、
患者の骨格形状ごとに最適化された簡単操作の手術デバイス(骨切除
を支援するカッティングガイド)を開発したので紹介する。
人工膝関節
【新規性・独自性】
骨切除を正確に行うためのツールとして、ナビゲーションシステムと呼ばれるコンピュータ援用技
術が臨床応用されている。本システムはセンサーとコンピュータの組み合わせにより、手術中にリア
ルタイムで骨切除位置を計算/提示するものであり、高精度に骨切除できることが実証されている。
しかし、ナビゲーションシステムは高価であり、また操作には専門的知識が必要であるため幅広い
普及には至っていない。そこで、我々は安価で簡単な手術デバイスとして、CT 等の医用画像から三
次元構築されたコンピュータ上の仮想骨モデルを参照して、患者毎の骨形状に対して最適化された手
術デバイスを設計、3次元プリンターで造形して提供している。
本手術デバイスは、患者毎のコンピュータ骨モデルの形状が転写された嵌合面を有するカッティン
グガイドで、術中に実在骨に嵌合できるように設計されている。実際に嵌合させることで、術前に策
定した骨切除位置に切除用刃物の案内面が座するように設計されているため、正確な骨切除が可能で
ある。このように、簡単かつ安価な手法で高精度手術が可能であるため、今後幅広い普及が見込まれ
ている。
3次元プリンターで造形したカッティングガイド
【事業化・用途】
現在、人工膝関節用デバイスとして実用化しているが、今後は他関節への応用も検討している。
研究進度
共同研究等
の 意 向
□アイディア段階 □基礎研究段階 □応用実用化研究段階
臨床評価、設計/造形プロセスの省力化など
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■試作・実証試験段階