平成27年度新規/拡充研究開発プロジェクト(案)概要 作成:平成27年2月 プロジェクト名 :水素社会構築技術開発事業/大規模水素エネルギー利用技術開発 研究開発の目的 ○背景 水素は、使用時に大気汚染物質や温室効果ガスを排出しないクリーンなエネルギーであり、無尽蔵に存在する水や多様な一次エネルギー源から様々な 方法で製造することができる。また、気体、液体、固体(合金に吸蔵)という様々な形態で輸送・貯蔵が可能であり、利用方法次第では高いエネルギー効率、 非常時対応等の効果が期待され、将来の二次エネルギーの中心的役割を担うことが期待される。我が国では、水素エネルギーの利活用について、約30 年間の国家プロジェクト等を経て、2009年に家庭用燃料電池の商用化により水素利用技術が市場に導入された。2014年末には燃料電池自動車が市場 投入され、世界に先駆けてインフラの整備も含めた水素エネルギー利活用に向けた取り組みが進められている。 今後、本格的な水素社会の構築に向け水素エネルギー利用を大きく拡大することが求められるが、燃料電池に続く水素利用のためのアプリケーションや、 サプライチェーンについては、現在研究開発または実証段階である。 ○目的 水素の利活用を抜本的に拡大し、2020年頃に自家発電用水素発電の本格導入を、2030年頃に発電事業用水素発電の本格導入を世界に先駆けて開 始することを目指す。エネルギー供給システムの柔軟性を確立し、エネルギーセキュリティの確保に貢献する。また、水素発電の本格的な導入と大規模な 水素サプライチェーンを世界に先駆けて構築することで、水素源の権益や輸送・貯蔵関連技術の特許等の多くを掌握し、エネルギーセキュリティの向上と産 業競争力の強化に貢献する。 プロジェクトの規模 その他関連図表 ・事業費総額 400億円(予定) ・NEDO予算総額 20.5億円(平成27年度、予定) ・実施期間 平成27~ 32年度(6年間) 研究開発の内容 (イ)未利用エネルギー由来水素サプライチェーン構築 水素発電の導入及びその需要に対応するための安定的な供給システムの確立に向け、海外の 未利用資源を活用した水素の製造、その貯蔵・輸送、更には国内における水素エネルギーの利用 まで、一連のチェーンとして構築するための技術開発を行う。 (ロ)水素エネルギー利用システム開発 成果適用のイメージ 水素のエネルギー利用を大幅に拡大するため、水素を燃料とするガスタービン等を用いた発電 システムなど新たなエネルギーシステムの技術開発を行う。 2020 年頃 • プロトタイプ規模のサプライチェーン構築 • 水素発電等を組み込んだエネルギーシステムについて、市場化に必要な技術を確立 2030 年頃 • 海外からの水素エネルギー導入の本格化 • 発電事業用水素発電の本格導入 詳細は「基本計画(案)」をご参照ください
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