平成28年度新規研究開発プロジェクト(案)概要 プロジェクト名: 高効率低GWP冷媒を使用した中小型空調機器技術の開発 研究開発の内容 研究開発の目的 ・オゾン層を破壊する特定フロンからの転換が進むにつれ、冷凍空調 機器の冷媒として使用される代替フロン(HFC)の使用量・排出量が 増加しつつあるが、これらの温室効果の高さが問題となっている。 ・今後、温暖化対策に係る国際的な規制の改正や新しい提案によって、 現在使用している冷媒が使用できなくなる可能性もある。 ・冷媒の市中ストック量が格段に多い家庭用空調機器分野については、 より低温室効果な冷媒への転換が求められること加え、空調機器の 小型化や安産性も重要であるが、高効率を実現しつつ低温室効果、 小型、安全性等の要素を全て充足する冷媒及び空調機器は存在し ていない。 ・これらを踏まえ、本事業では、家庭用空調機器等の中小型空調機器 分野において、小型化や安全性を確保した上で、低温室効果冷媒へ の転換を可能にする要素技術開発を実施する。 代替フロン等4ガス排出量(万t-CO2換算) 7,000 代替フロン等4ガス の排出量の推移 6,000 作成:平成28年2月 5,000 その他関連図表 4,000 NF3 140万トン (+8.9%) [+8.4%] (1)高効率かつ低温室効果の中小型空調機器を実現するため、コアとなる以下の要素技術 及びシステム全体について開発を行う。 ①高効率かつ低温室効果の冷媒の開発 ・ HFO系冷媒の分子設計、合成試作とともに、基本物性評価(物質安定性、安全性、熱 力学特性等)及び実用化評価(長期信頼性、輸送特性等)の実施。 ・開発冷媒と配管材料、冷凍機油等との材料適合性試験の実施。 ②低温室効果冷媒で高効率化を達成する主要機器の開発 ・低温室効果冷媒(自然冷媒やHFO系冷媒)を用いる機器の主要な要素部品(熱交換器、 圧縮機等)の材料、形状、特性等に係る仕様検討、設計の実施。 ・試作、性能評価、及び冷凍サイクル全体での性能評価の実施。 ・関連システム等の開発と併せて、システムの最適化・複合化等を行い、実機レベルの 検証・改善により高性能を実現する。 (2)低温室効果冷媒について、使用条件等に対応した安全性評価(可燃性、毒性等)、性能 評価を行い、国際規格等(IEC等)への提案を行う。 成果適用のイメージ SF6 220万トン (▲57.2%) [▲5.8%] 3,000 PFCs 330万トン (▲62.0%) [▲4.5%] 2,000 1,000 HFCs 3,180万トン (+149.7%) [+9.2%] 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 0 (年) 出典:2013年度(平成25年度)の温室効果ガス排出量(速報値)について (環境省, 2014) プロジェクトの規模 ・事業費総額 56.7億円(予定) ・NEDO予算総額 37.8億円(予定) ・実施期間 平成28 ~ 32年度(5年間) 詳細は「基本計画(案)」をご参照ください
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