プロジェクト名: バイオジェット燃料生産技術開発事業

平成29年度新規プロジェクト(案)概要
作成:平成29年1月
プロジェクト名: バイオジェット燃料生産技術開発事業
研究開発の目的・概要
今後も拡大する航空需要予測を背景に、二酸化炭素排出削
減による地球温暖化抑止対策が航空業界の喫緊の課題となっ
ており、2016年10月、国際民間航空機関(ICAO)は、長期的な
二酸化炭素排出抑制目標(2020年以降の排出増加ゼロ)を策
定。その達成のためにバイオジェット燃料の普及促進は不可避
としている。
バイオジェット燃料の市場形成および導入拡大に対する期待
が世界的に高まる中、バイオジェット燃料市場形成へ向けて、
ライフサイクルアセスメント(製造に係る化石エネルギー収支)
や二酸化炭素排出量収支等の評価基準をクリアし、かつ低コ
ストな製造技術の開発が必須となっている。NEDOでは「戦略
的次世代バイオマスエネルギー利用技術開発事業」において
液体バイオ燃料製造の要となる基盤技術開発において優れた
成果を得た。
本事業では、これら基盤技術を組合せ、より高効率な工業化
のための課題抽出およびその対策を盛り込んだ一貫製造プロ
セスのパイロットスケール試験を行い、安定的な長期連続運転
および製造コストの低減などの実現可能性を検証することによ
り、2030年頃のバイオジェット燃料製造の商用化に資する成
果の獲得を目指す。
研究開発の内容
(1)一貫製造プロセスに関するパイロットスケール試験
これまで培われた要素技術を組み合わせつつ、化石エネルギー収支や二酸化
炭素排出削減に係る環境性の確保に加え、経済性を具備した一貫製造プロセス
の工業化システムを実現させるべく、パイロットフェーズでの検証試験を行う。
(2)技術動向調査
日本におけるバイオジェット燃料の持続可能性評価基準(ライフサイクルアセス
メント、二酸化炭素排出量収支等)の策定に向け、国内外の最新技術開発状況や
業界動向、燃料規格や法規制に係るICAO等関係機関の最新情報を収集すると
共に、将来の市場形成・サプライチェーン構築における課題や、バイオジェット燃
料製造に係るコスト情報等の調査を行なう。
成果適用のイメージ
(例)
大規模
培養
藻類
バイオ由来
油脂
油分抽出
精製・改質
プロジェクトの規模
・事業費総額
・NEDO予算総額
・実施期間
52億円(予定)
52億円(予定)
平成29~ 32年度(4年間)
ガス化
セルロース系 精製
バイオマス
合成ガス
液化
改質
バイオジェット
燃料による
航空燃料代替
詳細は「基本計画(案)」をご参照ください