地方分権一括法に係る省令基準の条例化及び基準条例の改正

地方分権一括法に係る省令基準の条例化及び基準条例の改正について
Ⅰ
指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準等を定める省令の県条例化
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条例制定の趣旨
地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法
律(平成25年法律第44号)(第3次一括法)の施行により,介護保険法(平成9年法律第123号)の一
部が改正され,これまで厚生省令で定められていた指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営
に関する基準等については,県が条例で定めることとなった。
なお,指定居宅サービスや介護老人福祉施設等の基準については,既に県条例化済みであり,
平成25年4月から施行されている。
2
本県の独自基準
条例の制定にあたっては,地域の実情に応じて独自の基準を定めることができることとされたこと
から,本県独自の基準として,記録の保存期間について,厚生労働省令では「2年間」としていた保
存期間を「5年間」とした。
3
Ⅱ
条例の施行時期
平成27年4月1日
基準省令の改定に伴う居宅サービス基準条例等の改正
(※
茨城県議会平成27年第1回定例会で審議中)
1
改正の趣旨
介護保険法(平成9年法律第123号)に基づき,省令の基準を参酌して,指定居宅サービス等の
設備及び運営に関する基準等を条例で定めることとなっているが,省令は,介護報酬に係る改定と
併せて,社会保障審議会介護給付費分科会の審議を踏まえ,国において3年に1度の改正を行っ
ており,今般,国において当該改正がなされたため,所要の改正を行うこととなった。
なお,今回の改正では,本県独自の基準は設けず,省令の改正内容と同様とした。
2
改正する4つの条例及びその主な改正内容
⑴ 介護保険法に基づき指定居宅サービスの事業の設備及び運営に関する基準等を定める条例
(平成24年茨城県条例第66号)
【主な改正内容】
① 所定の基準を満たす場合,訪問リハビリテーション及び通所リハビリテーションの両サービス
を提供する事業者が,それぞれのサービスに関して行う利用者の同意取得等を一本化すること
を認める。
② 短期入所生活介護等において,介護支援専門員が緊急やむを得ないと認めた場合等にお
いては,専用の居室以外の静養室での受入れを可能とする。
③ 養護老人ホームにおいて,一般型指定特定施設入居者生活介護事業を行うことを可能とす
る。
④ 通所介護事業所の設備を利用し,夜間及び深夜に通所介護以外のサービス(宿泊サービス
等)を提供する場合は,当該サービスの内容を開始前に届出させるとともに事故報告の仕組み
を設ける。
⑵
介護保険法に基づき介護老人保健施設の設備及び運営に関する基準等を定める条例(平成
24年茨城県条例第68号)
【改正内容】
サテライト型小規模介護老人保健施設及び医療機関併設型小規模介護老人保健施設に言語
聴覚士を置かないことを可能とする。
※サテライト型小規模介護老人保健施設とは,本体施設(介護老人保健施設,病院,診療所)と密接な連携を
確保しつつ,別の場所(概ね20分以内で移動できる距離)で運営される定員29人以下の小規模施設
⑶
介護保険法に基づき指定介護予防サービスの事業の設備及び運営に関する基準等を定める
条例(平成24年茨城県条例第69号)
【主な改正内容】
① 所定の基準を満たす場合,介護予防訪問リハビリテーション及び介護予防通所リハビリテー
ションの両サービスを提供する事業者が,それぞれのサービスに関して行う利用者の同意取得
等を一本化することを認める。
② 介護予防短期入所生活介護等において,指定介護予防支援事業所の担当職員が緊急や
むを得ないと認めた場合等においては,専用の居室以外の静養室での受入れを可能とする。
③ 指定介護予防小規模多機能型居宅介護事業所において,基準該当介護予防短期入所生
活介護を行うことを可能とする。
④ 養護老人ホームにおいて,一般型指定介護予防特定施設入居者生活介護事業を行うこと
を可能とする。
⑤ 市町村が実施する介護予防・日常生活支援総合事業へ移行することとなる介護予防訪問介
護及び介護予防通所介護を条例から削除する。
⑷
介護保険法に基づき指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準等を定める条
例(平成26年茨城県条例第56号)
【主な改正内容】
① 介護支援専門員が,居宅サービス計画に位置付けた指定居宅サービス事業者等に対して,
訪問介護計画等の指定居宅サービス等基準等において位置付けられている個別サービス計
画の提出を求めることとする。
② 指定居宅介護支援事業者は,市町村が設置する会議において,被保険者への適切な支援
を図るために検討を行うための資料等の求めがあった場合には,これに協力するよう努めること
とする。
3
条例の施行時期
平成27年4月1日(居宅介護支援事業については,制定した条例の施行前に改正となる)