FUTURES 24 MONTH MONT HLY REPORT DAIICHI COMMODITIES CO.,LTD. 3/4/2015 フューチャーズ24 フューチャーズ24情報 24情報・ 情報・マンスリーレポート 2015 2015年3月号 ◆2月の相場概況 ●金相場 2月前半のNY金は1月の米雇用統計改善を受けて1220ドル台まで下落した後、ギリシャの財政不安で1240 ドル台まで反発。2月後半はEUとギリシャとの協議が進展するとの見方から18日に1200ドル台を割り込んだが、 1月の米FOMC議事要旨が買い材料視され19日には1220ドル台まで反発。その後、ギリシャ金融支援延長決定 で24日には1190ドルまで下落したが、米早期利上げ観測の後退などで1200ドル台は回復した。 東京金はNY金相場安と為替の円高で25日には4560円まで下落したが、NY金の反発と為替の円安で27日に は4650円まで反発した。 ●白金相場 NY白金は2月初旬に1250ドル台に上昇した後、為替のドル高やユーロ圏経済の先行き不透明感などにより、2 4には1150ドル台まで急反落。東京白金はNY相場安を移し軟調推移。 ●原油相場 NY原油は2月初旬、米国内の石油掘削リグ稼動数減少や国際石油大手による投資計画縮小が買い材料視され54ド ル台まで上昇。ただ、その後は米国内の原油在庫が過去最高を更新したことによる世界的な供給過剰懸念の再燃で反落 し、50ドル台を割り込んだ。 ●穀物相場 シカゴ大豆は概ね右肩上がりの相場展開となり、後半にはブラジルでの抗議活動で約1カ月半ぶりの高値を付けた。 シカゴ・コーンは一定レンジ内での動き。 ◆3月の相場見通し ●金相場=米金融政策が注目材料 NY金は3月17-18日開催予定の米FOMCで利上げ開始時期の後ずれ観測が強まれば、1250ドルの節目を 突破することが予想される。ただ、1300ドルが視野に入るような相場上昇となるには、現在の世界的な株高の反転 が必要不可欠。 東京金はNY金が1300ドルを試す動きとなり、為替が大幅な円高・ドル安に振れなければ、1月に付けた1年9 カ月ぶりの高値4958円が上値目標になるだろう。一方、米早期利上げ観測が再燃したとしても、円相場が昨年12 月中旬の安値を試す下落となれば安値は買い拾われるだろう。 ●白金相場=パラジウムの供給懸念が支援材料 白金は基調が弱く、短期的には金相場になびいた売り物に下押される展開が予想される。ただ、供給懸念を背景とし たパラジウム相場高になびいた買い物に値を伸ばす可能性がある。 ●原油相場=軟調な展開に 米国内の原油在庫が過去最高を更新していることや、イラン核問題の進展観測などを背景に軟調な相場展開が予想さ れる。 ●穀物相場=シカゴ大豆は下落傾向に ブラジルでの抗議活動に収束の兆候があることや南米の豊作観測により、下落することが予想される。 第一商品株式会社 〒150150-0045 東京都渋谷区神泉町 9 番 1 号 神泉プレイスビル 神泉プレイスビル フューチャーズ・ フューチャーズ・24 このレポートは、投資の参考となる情報提供を目的としたもので投資勧誘を意図するものではありません。投資の最終的な決定はご 自身の判断と責任でなされますようお願い致します。レポートに記載の内容等は作成時点のものであり、当社はその正確性、完全性 を保証するものではなく、今後予告なく修正、変更されることがあります。商品先物取引業者 日本商品先物取引協会会員 当社お客様相談窓口 0120-770-266 日本商品先物取引協会相談センター03-3664-6243。 2| ◆金相場概況(2月) ●NY金=月間としては5カ月ぶりの下落率 ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物相場は、ギリシャの債務返済をめぐる協議の進展期待に加え、1月 の米雇用統計改善を受けた早期利上げ観測や為替のドル高が売り材料となり、中心限月の期近4月限は1220ドル台 後半まで急落した。その後、ギリシャの財政不安の強まりで1240ドル台まで反発する場面もあったが、為替のドル 高によりドル建てで取引されるNY金に割高感が生じたことや、テクニカル要因による売り物に圧迫され、上値を抑え られた。 2月後半は、欧州連合(EU)とギリシャとの協議が進展するとの見方から売られ、18日に期近4月限は1197 ドル台まで下落。ただ、18日の本取引終了後に発表された1月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、多 くの参加者が早すぎる利上げに懸念を示していたことが判明したのを受けて、米早期利上げ観測が後退したことから、 安値拾いの買い物や売り方の買い戻しが入り、19日には1220ドル台前半まで反発した。その後、20日のユーロ 圏財務相会合でギリシャ金融支援の延長について基本合意され、24日にはギリシャが提出した改革案が承認されたた め、同国への金融支援が4カ月延長される見通しとなったことが売り材料となり、24日には一時、1190ドルと、 1月5日(1177.80ドル)以来、1カ月半ぶりの安値を付けた。 月末にかけては、米上下両院で行われた米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長の議会証言が、市場では金 融引き締めに消極的なハト派的だったと受け止められたことで、1200ドル台は回復した。ただ、為替のユーロ安・ ドル高や世界的な株高が圧迫材料となり、上値は抑えられた。また、月間としては5.17%(65.40ドル)下落 と、2014年9月(5.89%低下、75.80ドル安)以来、5カ月ぶりの下落率となった。 ●東京金=一時は2カ月ぶりの安値 東京商品取引所の金先物相場の先限は2月上旬、NY金相場安で下落したものの、円相場が11日に1ドル=120 円40銭台まで下落したことに下支えられ、4700円台は維持した。しかし、円相場が13日に118円台前半まで 上昇すると売り物が先行し4700円台を割り込んだ。その後も、NY金が1190ドル台まで下落したうえ、手掛か りとなる買い材料に欠けることで売り物が先行、25日には一時、4560円と、昨年12月26日(4539円)以 来、2カ月ぶりの安値を付けた。ただ、NY金の1200ドル台回復や円相場が119円台後半まで下落したことが買 い材料となり、27日には4650円台まで反発した。 YâàâÜxá EG 3| ◆金相場展望 ●3月のNY金=米利上げ開始の後ずれ観測で上昇へ 米連邦準備制度理事会(FRB)は3月17-18日に連邦公開市場委員会(FOMC)を開催する。米FRB当局 者からは6月の利上げを支持する見方が聞かれるほか、2月6日に発表された1月の米雇用統計で労働市場の堅調な回 復ぶりが改めて鮮明となったのを受け、市場では、利上げに向けて「忍耐強く」対応するとの指針(フォワードガイダ ンス)の文言を削除し6月に利上げを開始するとの見方がある。 一方、2月24日開かれた米上院銀行委員会の公聴会で、イエレン米FRB議長が事実上のゼロ金利解除について、 「毎回の連邦公開市場委員会(FOMC)で検討する」と表明したが、解除の時期は経済情勢を踏まえて判断する姿勢 を強調。市場では「イエレンFRB議長は利上げを見通しているが、慎重姿勢を維持する重要さを知っている」と受け 止められ、早期利上げ観測は後退した。 3月の米FOMCのポイントは、利上げに向けて「忍耐強く」対応するとの指針(フォワードガイダンス)が削除さ れるかどうか。 「忍耐強く」は今後2回の会合で利上げはないとの意味であり、3月のFOMCでこの文言が維持され た場合、6月の利上げ開始はなくなり、最短でイエレン議長の会見が予定されている9月に先送りされるとみられてい る。 米労働市場は堅調な回復を示しているが、他の経済統計はまちまちな内容で、小売売上高は2カ月連続のマイナス、 米民間有力調査会社コンファレンス・ボードが2月24日発表した2月の消費者信頼感指数は96.4と前月の103. 8から悪化、米サプライ管理協会(ISM)が3月2日発表した2月の米製造業景況指数は52.9と1年1カ月ぶり の低水準となった。また、世界的にはデフレ懸念や経済成長の下振れリスクなどを背景に金融緩和に踏み切る国が相次 いでいることで、外国為替市場ではドルが対主要通貨で上昇しており、米企業の業績を圧迫している。 以上のことから、3月の米FOMCで金融施策の変更がなければ、利上げ開始は9月以降に後ずれするとの観測が強 まり、ドル売り/金買いの流れとなれば、NY金の中心限月期近4月限は200日移動平均線が通る1247ドル付近 (3月3日現在)を突破することが予想される。ただ、1300ドルが視野に入るような上昇相場となるには、現在の 世界的な株高の流れが圧迫材料。NYダウ工業株30種平均は1万8000ドル台を回復し史上最高値を更新、欧州株 式市場ではドイツDAX指数が史上最高値更新、アジア株式市場では日経平均株価が14年10カ月ぶりの高値を付け た。米利上げ開始の後ずれ観測の強まりは株式市場にとっても買い材料となるため、NY金が1300ドルを試す展開 となるには、世界経済の先行き不透明感が再燃するような材料(米経済統計の悪化、中国・ユーロ圏の景気減速、原油 安)の出現が必要不可欠とみている。 ●3月の東京金=押し目買い方針 東京金は、NY金が1300ドルを試す動きとなり、為替が大幅な円高・ドル安に振れなければ、1月に付けた1年 9カ月ぶりの高値4958円が上値目標になるだろう。一方、米国の早期利上げ観測が再燃しNY金が下落すれば売り 物が先行することが予想される。ただ、日米金利差拡大が再び意識され、円相場が昨年12月8日に付けた7年4カ月 ぶりの円安・ドル高水準となる1ドル=121円77銭を試すような急落となれば安値は買い拾われるだろう。 以上のことから、押し目を買い拾う方針で対処したい。 NY金 NY 金 と NYダウ NY ダウ平均 ダウ平均の 平均 の 推移 NYダウ NY ダウ平均 ダウ平均 18400 18200 NY金 NY金 1330 1300 NYダウ平均 18000 1270 17800 1240 17600 1210 17400 1180 17200 1150 1120 17000 14/12/01 14/12/15 14/12/30 15/01/14 15/01/29 15/02/12 15/03/03 YâàâÜxá EG 4| ◆為替・株式相場概況(2月) ▽円・ドル相場=一時は1カ月半ぶりの円安・ドル高水準 2月6日発表された1月の米雇用統計が雇用市場の回復を示す力強い内容となり、米国の早期利上げ観測が強まった。 さらに、米地区連銀総裁の早期利上げを示唆する発言により、円売り・ドル買いの動きが加速し、11日には1ドル= 120円44銭と、1月5日(120円61銭)以来、1カ月半ぶりの円安・ドル高水準を付けた。ただ、 「日銀内部 で、追加金融緩和は逆効果とみる」との一部報道や、さえない米経済統計が円買い・ドル売り材料となり、16日には 118円20銭台まで上昇した。 2月後半は、24日に米上院銀行委員会公聴会で行われた米連邦準備理事会(FRB)イエレン議長議会証言で、瞬 間的に119円80銭まで円安・ドル高に振れたが、その後は利上げを急ぐ内容ではないとの解釈で118円台後半ま で上昇した。ただ、月末にかけては、米経済統計や米地区連銀総裁の発言などで米国の早期利上げ観測が再燃し、11 9円台後半まで下落した。 ▽ユーロ・ドル=月末にかけて下落 ギリシャへの金融支援をめぐる同国の新政権と欧州連合(EU)との交渉が進展するとの期待感から、ユーロは対ド ルで3日に1ユーロ=1.1529ドルまで上昇したが、9日には1月の米雇用統計の強い内容やギリシャ新政権が緊 縮策継続を改めて拒否したことで1.1266まで下落した。 その後、ギリシャ支援問題や米金融政策をめぐる思惑で売り買いが交錯する中、1.12-1.14ドル台でのもみ 合いとなった。しかし、月末にかけて、米経済統計や米地区連銀総裁の発言などで米国の早期利上げ観測が再燃し、ユ ーロは対ドルで1.1170ドル台まで下落した。 ▽NY株式相場=史上最高値を更新 ダウ工業株30種平均は、1月の米雇用統計の強い内容で米景気の先行きに対する楽観的な見方が広がったことや、 NY原油の反発が好感され6日には1万8000ドル近くまで急伸したが、ギリシャの金融支援問題をめぐる懸念が圧 迫材料となり上値を抑えられた。しかし、ギリシャ問題の解決への期待や昨年第4四半期のユーロ圏GDP速報値が前 期の伸びを上回ったことで、欧州の景気が予想ほど減速しないとの見方が強まり、13日には終値で1カ月半ぶりに1 万8000ドル台を回復した。 2月後半は、20日のユーロ圏財務相会合で対ギリシャ金融支援の4カ月延長で合意されたのを受け、ギリシャの財 政破たんやユーロ圏離脱につながるとの警戒感が後退。また、イエレン米FRB議長が議会証言について、市場では「バ ランスの取れた発言だったが、予想していたよりもハト派的だった」として早期利上げ観測が後退したことで、24- 25日の2営業日連続で終値ベースでの史上最高値を更新。26日には一時、1万8224.41ドルまで上昇し、取 引時間中の史上最高値を更新した。その後は、最高値更新による高値警戒感や原油価格の下落で利益確定売りなどが出 たことから反落したが、1万8100ドル台は維持した。 円/ドル 18400 為替相場の 為替相場の推移 円/ドル ユーロ・ ユーロ・ドル ユーロ/ ユーロ/ドル 115 1.22 18200 116 1.20 18000 117 1.18 17800 118 1.16 17600 119 1.14 17400 120 1.12 17200 1.10 17000 121 15/01/02 15/01/21 15/02/09 15/02/27 15/01/02 NYダウ NYダウ平均日足 ダウ平均日足 15/01/29 15/02/27 YâàâÜxá EG 5| ◆金需給動向 ●2014年の世界金需要=5年ぶりの低水準 有力産金業界団体のワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)が2月12日発表した『世界金需要報告』によると、 2014年の世界の金需要は前年4%減の3923.7トンと、2009年以来5年ぶりの低水準となった。主要な消 費国である中国などで宝飾品、硬貨、延べ棒への買いが、2013年の高水準に届かなかった。ただ、2014年第4 四半期の需要は宝飾品と中央銀行による購入がけん引役となり、前年同期比6%増の987.5トンとなった。 宝飾品需要は前年10%減の2152.9トン。ただ、2013年は価格急落により需要が急増していたことを考慮 すると驚くべき数値ではない。 投資需要は前年比2%増の904.6トン。金地金・金貨などの小売り投資は、2013年に大規模な買い入れを行 った投資家が追加購入を控えたことにより、世界的に需要が落ち込んだことで、同40%減の1063.6トンと大幅 減少した。ただ、上場投資信託(ETF)からの流出が2013年の880トンから159トンに大幅縮小したことで 相殺された。 中央銀行は2014年も引き続き、準備資産として金の価値を認識し、買い越し量は前年比17%増の477.2ト ン。ロシアの中央銀行の購入が特に多かったほか、カザフスタンやイラクの中銀による買いも目立った。また、四半期 では16四半期、年間では5年連続の買い越しとなった。 世界の二大金消費国であるインドと中国の需要は2014年、インドが金消費国世界第1位の座を中国から奪還した。 インドの金宝飾品・投資需要は842.7トンとなり、中国の813.6トンを上回った。インドの需要が前年比14% 減だったのに対し、中国の需要は同38%減と、大幅に減退した。 インドの宝飾品需要は同8%増の662.1トンと過去最高を記録。インド政府が金輸入に規制を掛けたにもかかわ らず、結婚式とヒンズー教の祭礼に伴う購入が需要をけん引した。 中国では、消費者と投資家が2013年に大量購入した金を消化するのに時間を要したため、宝飾品需要は同33% 減の623.5トン、投資需要は同50%減の190.1トンと大幅減少。ただ、宝飾品需要は過去2番目の規模を記 録。 両国の今年の需要について、ともに900─1000トンのレンジに増加すると予想しているものの、インドが中国 へのリードを保つ可能性が高いとみている。インドでは、宝飾品需要が主要なけん引役であり、その状況は今年も変わ らない見通しという。インドと中国は、2国で世界の需要の半分以上を占めている。 2014年は金関連ファンドの解約減少や公的部門の買い入れ増加、インドの宝飾需要の回復などにより大幅な落ち 込みは回避された。WGCの投資担当マネジングディレクター、マーカス・グラッブ氏は「今年は中銀が400トンほ ど買い入れるだろう。宝飾需要も大きな伸びが期待できる」と述べた上で「金市場が堅調なら投資需要も高まり、金E TFへの引き合いも増える」との見方を示した。 また、グラッブ氏は、2011年のピーク以降毎年減少してきた金需要が、2015年に再び上向く公算が大きいと している。同氏は「金需要は2015年に4100~4200トンとなると予想する。インド需要は増加しつつあり、 また中国でも大きな改善がみられるだろう」と語った。 世界の金需要推移 5000 単位:トン 4000 3000 2000 1000 0 1996年 1998年 2000年 2002年 2004年 2006年 2008年 2010年 2012年 2014年 YâàâÜxá EG 6| 世界の金宝飾品需要 3500 単位:トン 3000 2500 2000 1500 1000 500 0 1996年 1998年 2000年 2002年 2004年 2006年 2008年 2010年 2012年 2014年 2010年 2012年 2014年 世界の金投資需要推移 1800 1600 単位:トン 1400 1200 1000 800 600 400 200 0 1996年 1998年 2000年 2002年 2004年 2006年 2008年 各国中央銀行の公的金購入 買い越し・売り越し推移 (トン) 600 買い越し 400 200 0 -200 -400 売り越し -600 -800 2002年 2004年 2006年 2008年 2010年 2012年 2014年 YâàâÜxá EG 7| (トン) インド・中国の金需要 1400 インド 中国 1200 1000 800 600 400 200 0 1996年 1998年 2000年 2002年 2004年 2006年 2008年 2010年 2012年 2014年 2010年 2012年 2014年 2010年 2012年 2014年 インドの金宝飾品・投資需要 (トン) 700 宝飾品 投資 2004年 2006年 600 500 400 300 200 100 0 1996年 1998年 2000年 (トン) 2002年 2008年 中国の金宝飾品・投資需要 1000 900 800 宝飾品 投資 700 600 500 400 300 200 100 0 1996年 1998年 2000年 2002年 2004年 2006年 2008年 YâàâÜxá EG 8| ●2015年1月の香港経由の中国金輸入=前月から増加 ロイター通信が香港統計局から入手したデータによると、2015年1月の中国による香港経由の金純輸入量は76. 118トンと前月から増加した。2014年12月は71.381トンと3カ月ぶりの低水準。 アナリストによると、1月は春節を前に需要が増加したことが要因。また、ANZ銀行のアナリスト、ビクター・シ アンピリア氏は「今年は昨年よりも輸入が増えるだろう」と述べ、通年の輸入量は850トンを上回ると予想した。2 014年の輸入量は813.13トンで、過去最高だった前年の1158.16トンから減少した。 中国本土の香港からの金輸入量 160 単位:トン 140 120 100 80 60 40 20 0 13年1月 13年4月 13年7月 13年10月 14年1月 14年4月 14年7月 14年10月 15年1月 ●インドが金預金口座を導入 金輸入関税は過去最高に据え置き インドのジェートリー財務相は2月28日、来年度予算案を発表する演説の中で、家計や寺院に眠っている推計2万 トン超の金を活用するため、金預金口座を導入すると発表した。 財務相は「インドの金在庫は2万トンを超えると推計されているが、大半は取引も現金化もされていない」と述べた。 金の預金者は口座から金利収入を得られ、宝飾業者は金口座を担保に融資を獲得することも可能。銀行その他のディー ラーは口座によって金を現金化できるようになるという。 財務相はまた、金の輸入関税を過去最高の10%に据え置くと発表し、金の輸入を抑える意向を示唆した。インドの 金輸入額は年間800─1000トンに上り、これが貿易収支をゆがめることが多い。 関税率については引き下げも期待されていたため、宝飾業者にとってはがっかりする発表となった。密輸増加につな がりかねないとの指摘もある。 財務相はソブリン・ゴールド債の導入も発表した。これは金購入を代替し得るもので、固定利付き。債券保有者は金 の額面に相当する現金で償還を受けることができる。 なお、一連の措置についての日程は示されていない。 YâàâÜxá EG 9| ●投資需要 ▽ETF=2 ETF=2月は2カ月連続の 月連続の増加 ニューヨーク証券取引所に上場されている世界最大規模の金ETF「SPDRゴールド・シェア」現物保有量は、3 月3日現在で1月末比2.43トン増加の760.80トン。また、2月は1月末比12.88トン増加の771.2 5トンと、1月の49.35トン増加からは増加幅が縮小したものの、2カ月連続の増加となった。 「SPDRゴールド・シェア」現物保有量は2月5日に773.31トンと、2014年9月25日(773.45 トン)以来、4カ月ぶりの高水準。1月27-28日の米連邦公開市場委員会(FOMC)声明で、米景気認識が上方 修正されたが、1月の米ISM製造業景況指数も53.5と1年ぶりの低水準になるなど、FOMC後に発表された米 経済統計は弱い内容となったほか、ギリシャの債務・支援問題や世界各国で金融緩和の動きが相次いでいることが買い 材料視された。 その後、2月6日発表された1月の米雇用統計で、非農業部門就業者数や平均時給が市場予想を上回るなど雇用の改 善が示されたたほか、米地区連銀総裁の発言で米国の早期利上げ観測が強まった。さらに、欧州連合(EU)のユーロ 圏財務会合で対ギリシャ支援協議が進展するとの見方や世界的な株高が売り材料となり、2週連続の減少となった。 しかし、2月18日発表された1月の米FOMC議事要旨で、多くの参加者が早すぎる利上げに懸念を示していたこ とが判明したのを受け、米早期利上げ観測が後退したことが買い材料となり、2月19日は前日比1.50トン増加と 2月5日以来、2週間ぶりに増加した。 2月末にかけては20日に前日比1.79トン増加した後は横ばい状況が続いた。EUのユーロ圏財務相会合で2月 末に期限が切れるギリシャの金融支援の4カ月延長が承認されたことや、NY株式市場のダウ工業株30種平均が1万 8000ドル台を回復し史上最高値を更新したことが圧迫材料となった。一方、ドル建て金価格が1200ドルを割り 込む水準では春節明けの中国からの買い物が入ったほか、米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長の議会証言 を受けて、米国の早期利上げ観測が後退したことが下支え要因となった。 しかし、3月に入ると、米国と日欧との金融政策の方向性の違いが改めて意識されたことでドルが対主要通貨で上昇 したことや世界的な株高が売り材料となり、3日には760.80トンと、1月30日(758.37トン)以来、1 カ月ぶりの低水準を記録した。 NYの NY の 金 ETF月間増減 ETF 月間増減の 月間増減の 推移 100 2011年11月 54.98 2015年1月 49.35 50 0 -50 -100 単位 : トン -150 2011年11月 2012年12月 2014年1月 2015年2月 ▽ヘッジファンドの ヘッジファンドのポールソン= ポールソン=金ETF保有高 ETF保有高を 保有高を5期連続で 期連続で維持 米ヘッジファンド運用会社ポールソン・アンド・カンパニーは2014年第4四半期(10月-12月) 、金相場が 下落したにもかかわらず、金を裏付けとするETFのSPDRゴールド・シェアの持ち分を5期連続で維持した。ポー ルソンが米証券取引委員会(SEC)に提出した四半期報告書が2月17日、明らかになった。 長期にわたる金強気派のジョン・ポールソン氏が率いるポールソンは、昨年12月末時点でSPDRゴールド・シェ アの1020万株強、11億6000万ドル相当を保有していた。 YâàâÜxá EG 10 | ▽CFTC= CFTC=ファンド筋 ファンド筋の買い越し、2月は減少傾向 米商品先物取引委員会(CFTC)が発表したNY金の建玉報告によると、ファンド筋の買い越しポジションは2月 24日現在で12万6172枚(392トン)と、1月6日(12万2178枚、380トン)以来の低水準を記録。 1月27日に2年2カ月ぶりの高水準を記録したが、2月に入ると、ユーロ圏財務相会合で2月末に期限が切れるギ リシャ金融支援を4カ月延長することで合意されたほか、為替のドル高基調や世界的な株高が圧迫材料となり、減少傾 向となった。 800 600 NYの NYの金ETF現物保有量 ETF現物保有量の 現物保有量の推移 NY金買 NY金買い 金買い越し残高 780 500 760 400 740 300 720 200 700 100 単位: 単位:トン 単位: 単位:トン 0 680 14/12/01 15/01/15 15/03/03 14/10/07 14/12/16 15/02/24 ◆外部要因 ●利上げへ物価上昇重視=指針変更、時期限定せず―FRB議長が議会証言 米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は2月24日、上院銀行委員会で金融政策に関して証言した。事実 上のゼロ金利について「インフレが中期的に目標の2%に向かうとの合理的確証が持てれば、引き上げるのが妥当だ」 と述べ、雇用の回復継続とともに、物価の上昇を確認して利上げに踏み切る考えを示した。 また、ゼロ金利解除前には、利上げに向けて「忍耐強く」対応するとしている指針(フォワードガイダンス)を変更 する方針も明らかにした。 ただ、 「指針を変更しても、その後数回の会合で利上げするとは限らない」と指摘。同時に、指針変更後は「近く、 どの会合でも利上げがあると理解すべきだ」と述べた。市場には、FRBが3月の連邦公開市場委員会(FOMC)で 「忍耐強く」の文言を削除し、6月に利上げを始めるとの見方があるが、議長は利上げ時期をめぐる行き過ぎた観測を けん制した。 米労働市場は改善が続いているものの、賃金上昇の遅れなどで「弱さが残る」と分析。インフレは原油価格低下など の影響で短期的には一段と弱まると予想した。 海外情勢に関しては、中国や欧州の景気減速は米経済へのリスクになり得ると指摘。ただ、欧州中央銀行(ECB) などの金融緩和策や原油安の効果で、世界経済も予想より拡大する可能性があると述べた。 また、金融危機の影響が残る限り、利上げ開始後も政策金利は「一時的に」低水準にとどまると予想。そうした要素 がなくなれば、長期的な水準に上昇するとの見通しを示した。利上げは、FRBのバランスシート縮小ではなく、金利 の調整で行うとも説明。巨額のバランスシートを維持しながら利上げを行う手段を有していると自信を見せた。 YâàâÜxá EG 11 | ●米FOMC議事要旨:多くの参加者、早過ぎる利上げ懸念=海外リスク指摘も 米連邦準備制度理事会(FRB)は2月18日、1月27-28両日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)の議事 要旨を公開した。事実上のゼロ金利の解除時期について、多くの参加者が、利上げを急ぎすぎれば景気回復に悪影響を 与えるなどとして「より長期の低金利持続が妥当」と判断していた。これに対して、早期の利上げを支持したのは数人 にとどまり、ゼロ金利解除に慎重な意見が多いことが示された。 議事要旨によると、会合では利上げ時期の違いによるリスクに関して活発に議論。多くの参加者は「急ぎすぎれば景 気回復が損なわれ、再び利下げに迫られる」と懸念を表明。一方、複数の参加者は「遅い場合は、金融緩和が過度に続 き、インフレ高進や金融の不安定化を招く」と述べていた。 参加者は利上げを判断する際の経済情勢を現時点で明示するのは難しいとの認識で一致した。ただ、数人からは「雇 用の一段の回復を待ちたい」との意見やインフレが目標に向かうことを確認する必要があるとの見方が示された。現在 の低インフレの要因に関しても、さまざまな意見が交わされた。 利上げに「忍耐強く」対応するとの指針(フォワードガイダンス)を削除すれば、金融市場が過度に引き締まる可能 性があると数人が指摘。経済データに応じて政策判断する方針を強調する表現方法や声明文の簡略化に関する提言もあ った。 米経済については中期的に一段と回復し、雇用も最大化に向かうとの見通しが示された。ただ、数人からは「エネル ギー産業の投資が大幅に縮小すれば、経済全体にも悪影響が及ぶ」との声が挙がった。 また、多くの参加者は「海外の情勢悪化は、米経済の見通しへの下向きリスクになり得る」と判断。欧州中央銀行(E CB)による量的緩和策などを評価する一方で、海外のデフレ圧力、中東やウクライナの緊張、ギリシャをめぐる先行 き不透明感などのリスクが挙げられた。2、3人はドル高が一段と進行するリスクも指摘した。1月会合ではインフレ の2%の目標の維持も確認された。 同会合では、声明で景気認識を上方修正するとともに、利上げに向けて「忍耐強く」対応するとの指針を維持。国際 情勢を含めて経済動向を慎重に見極める姿勢を示していた。インフレは短期的にはさらに低下を見込むが、中期的には 目標に向かい、長期的なインフレ見通しも安定していると述べていた。 ●ユーロ圏財務相会合、ギリシャ支援4カ月延長で基本合意=財政破綻回避 ギリシャが申請した金融支援延長の是非を協議する欧州連合(EU)ユーロ圏財務相会合が2月20日開かれ、2月 末で期限が切れる現行支援を4カ月間延長することで基本合意した。多額の債務を抱えるギリシャが財政破綻し、ユー ロ圏から離脱する危機は回避された。 ギリシャは23日に支援条件の順守に向けた改革措置の一次リストを提示。EU側は4月末までにリスト全体を審査 して正式決定する。しかし、この合意は「EU側に押し切られた」とギリシャ国内で批判の声が高まる恐れもあり、す んなりと手続きが進むかは流動的な面もある。 会合後の声明では「ギリシャ当局は2012年11月のユーロ圏財務相会合の声明に沿って、適切な財政黒字を確保 するよう取り組む」と明示。ギリシャ側は、財政などに悪影響を与えるような一方的な措置を控えることも約束した。 ギリシャが申請文書に盛り込んでいた「 (支援延長期間中に)お互いに受け入れ可能な支援条件で合意する」との表現 が消えるなど、全体的に現行支援の条件履行を求めるドイツの主張に沿った内容となった。 このほか声明には、ギリシャの銀行資本を強化する目的でEUなどの出資により設立された金融安定基金(HFSF) からの資金を、ギリシャが返済することも盛り込んだ。ギリシャは銀行の資本増強に限り、引き続き基金の活用を要請 できるが、ギリシャの裁量権は奪われることになる。 記者会見した会合のデイセルブルム議長(オランダ財務相)は「銀行の資本増強の資金が、政府の財政強化目的に流 用されないようにしたかった」と指摘。緊縮財政見直しを主張してきたギリシャのチプラス政権への警戒感を隠そうと しなかった。 YâàâÜxá EG 12 | ●EU、ギリシャ改革案を承認=支援延長に前進 欧州連合(EU)は2月24日、同日開催したユーロ圏財務相の電話協議で、ギリシャへの金融支援延長に向け同国 が提出した改革案を基本承認した。難航したギリシャ支援問題は、延長に向けて大きく前進した。 同会合は声明で改革案を「十分に包括的で、審査を成功させるための有効な出発点になる」と評価した。この日の協 議では、最終承認に向けて各国議会の手続きに進むことで一致。ギリシャに対し、審査を迅速に終了させるため関係機 関と緊密に協力した上で、現在の支援条件に基づいた、さらに詳細な改革リストを提出するよう求めた。 ロイター通信によると、今回提出された改革案はギリシャ与党、急進左派連合(SYRIZA)の総選挙公約だった 貧困者対策を含むものの、 「財政に悪影響を与えない」と明記。滞納税の徴収や脱税の取り締まりを強化し、汚職問題 に取り組む方針を示した。 会合のデイセルブルム議長(オランダ財務相)は協議に先立つ欧州議会での質疑で「ギリシャ政府は改革に真剣に取 り組んでいる」と評価。EU側が支援の条件として課している財政目標は、EUとの協議の上で「調整可能だ」と柔軟 な姿勢を示した。またギリシャがいずれユーロ圏を離脱するとの懸念が根強いことについては、 「古い通貨に戻る選択 肢はない」と強調した。 ●フィッチ格付け責任者:ギリシャとユーロ圏、持続可能な合意を=さもなければ格下げ 格付け大手フィッチ・レーティングスの欧州・中東・アフリカ(EMEA)地域ソブリン格付け責任者、エド・パー カー氏は3月3日、ギリシャが格下げを回避するには、 「持続可能な」支援をユーロ圏諸国から取り付ける必要がある と述べた。 パーカー氏は「ギリシャのユーロ離脱は、ギリシャおよびユーロ圏の双方にとって代償が大きい。ギリシャとユーロ 圏は最終的に(支援策で)合意できると思われる。持続可能な合意を達成できなければ、格下げを招くだろう」と語っ た。 ●中国、0.25%追加利下げ=3カ月ぶり、景気てこ入れ 中国人民銀行(中央銀行)2月28日、金融機関の貸出基準金利と預金基準金利をともに0.25%引き下げると発 表した。利下げは2014年11月以来、3カ月ぶり。3月1日から適用する。中国では景気減速に歯止めがかからず、 金融緩和を中心にてこ入れを続ける姿勢を鮮明にした。 中国の2014年の国内総生産(GDP)は前年比7.4%増と、24年ぶりの低い伸びにとどまった。15年1月 の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比で0.8%と、5年2カ月ぶりに1%を割り込んでおり、 「日本のよ うにデフレに陥るのではないか」との懸念も出始めている。 中国では中小企業などの資金調達が困難な状況が続く。人民銀は14年11月下旬に2年4カ月ぶりに利下げに踏み 切り、今年2月上旬には別の手法で追加金融緩和を行った。今回の0.25%の利下げで、期間1年の貸出基準金利は 5.35%、預金基準金利は2.50%となる。 中国政府は3月5日開幕の全国人民代表大会(全人代=国会)で、15年の成長率目標を14年の7.5%から7% 程度に引き下げるとの見方が大勢。当局は一定の成長減速を受け入れながらも、雇用を脅かす急激な景気冷え込みを回 避するため、金融緩和とともに公共投資拡大を続ける構えだ。 ●米政府、10~11月に資金枯渇=債務上限問題で議会予算局が試算 米議会予算局(CBO)は3月3日、議会が連邦債務の法定上限を引き上げなければ、10月か11月には政府資金 が枯渇し、米国債などのデフォルト(債務不履行)が発生する恐れがあるとの見通しを公表した。 債務上限をめぐっては昨年2月、野党共和党が妥協する形で、今月15日まで法定上限を超えた政府の借り入れを認 める法律が成立した。翌16日以降の借り入れには上限を引き上げる必要があるが、議会が法案を可決しない場合、財 務省が証券の一部発行停止などの緊急措置でデフォルトを一時回避できる。 しかしCBOは、こうした措置も10月か11月には限界に達すると予想。同時に、今後の歳出入の推移によって時 期は前後にずれる可能性があると指摘している。 一方、米シンクタンクの超党派政策センターは3月3日、資金が枯渇するのは10~12月との予想を発表した。 YâàâÜxá EG 13 | ◆白金相場概況(2月) ●NY白金はギリシャ支援交渉を巡る思惑が圧迫材料 2月初旬のNY白金は上伸し、2月6日には高値1トロイオンス=1258.7ドルの高値を記録。1月28日の米 連邦公開市場委員会(FOMC)声明で利上げに向けて「忍耐強く」対応するとのフォワードガイダンスが維持された ことや、同月30日に発表された昨年10~12月期の米実質GDPが年換算値で前期比2.6%増と市場予想(3. 0%増)を下回ったことで、NY金が上伸すると、NY白金もこれにつれて値を伸ばした。 しかし、その後は下落。6日に発表された1月の米雇用統計では非農業部門就業者数が前月比25.7万人増と市場 予想を上回った。また昨年11月、12月に関してはいずれも大幅上方改定される強い内容となり、米早期利上げ観測 が強まったことで米長期金利が大幅上昇。為替市場ではドル高が進む一方、ドル建てNY白金を圧迫した。 ギリシャ債務交渉の難航もユーロ圏経済の先行き不透明感を強め、白金価格を押し下げた要因。欧州圏は排ガス除去 装置に白金を多く用いるディーゼル車の普及率が高く、同地域経済の減速は工業用需要の低下につながる白金にとって 弱材料として作用する。中国が春節(旧正月、大晦日の2月18日から元宵節の3月5日まで)にともない2月18日 から24日まで7日間の大型連休を迎えて市場参加者が減少し、現物需要が後退したことも一因となり、2月下旬にか けては下落。2月24日には安値1155ドルをつけ、2010年7月以来、4年7ヶ月ぶりの安値圏に値を沈めた後 に値を戻す展開となった。 ●東京白金はレンジ取引を継続 東京白金は軟調推移。2月6日高値4780円をつけた後は、ギリシャ債務交渉を巡る思惑を背景としたユーロ圏経 済の先行き不透明感や海外安を映した売りに値を崩し、月末にかけては値位置を切り下げ、一時2月23日安値444 5円をつけた。ただ、その後は為替の円安ドル高や、安値拾いの買いに支えられ下げ渋り、レンジ内での取引となった。 YâàâÜxá EG 14 | ◆白金相場展望 ●白金はパラジウムの供給懸念が支援材料 白金は基調が弱く、短期的には金になびいた売りに下押される展開が予想される。ただ、ウクライナ情勢を巡るロシ アへ実施される新たな経済制裁により、世界第2位のパラジウム生産国である同国からのパラジウム輸出が減少する可 能性が指摘されている。白金とパラジウムは共に自動車の排ガス除去装置触媒として用いられるため価格の連動性が高 く、パラジウムの上伸になびいた買いに値を伸ばす可能性がある。 ウクライナ情勢を巡っては、2月15日に停戦合意が発行されたが合意は守られておらず、ロシアとウクライナ、フ ランス、ドイツの4カ国の外相は24日、パリで会談し、ウクライナ東部で戦闘を続けるウクライナ政府軍と親ロシア 派に対し、停戦合意の「確実な履行」を求めていく方針で一致。3月2日には4カ国首脳が電話協議を行い、停戦合意 違反があった地域内の10カ所に欧州安保協力機構(OSCE)監視団の派遣を求めることで合意した」と発表した。 米国のケリー国務長官とロシアのラブロフ外相は2日、国連の人権理事会が開幕したジュネーブでウクライナ情勢な どを巡り会談を行い、ケリー氏は記者会見で追加制裁の発動も辞さない意向を直接伝えたことを明らかにした。これで ウクライナ情勢は監視にあたるOSCEの派遣と重火器の撤去の進捗状況へ焦点は向かい、今後の停戦に向けた動向に 進捗がなければ経済制裁への懸念が強まる。 今後、実際にパラジウムが制裁項目に含まれるかは不明だが、ウクライナ東部での停戦合意が遵守されず戦乱が継続 するならば、パラジウム供給への懸念が強まり、ロシアへの経済制裁は欧州経済へ悪影響を与えるため上げ幅は限られ るが、同じPGMである白金にとっても支援材料になると考えられる。 一方でロシア経済の停滞は欧州経済へ悪影響を与える要因にもなる。フォルクスワーゲン(VW)のウィンターコー ン最高経営責任者(CEO)は3日、西欧に関しては楽観的だが、ロシアでの需要低迷やルーブル安の影響を受け欧州 全体の見通しが不透明になっている、との見方を示している。欧州圏は排ガス除去装置に白金を多く用いるディーゼル 車の普及率が高く、同地域経済の減速は工業用需要の低下につながる白金にとって弱材料として作用する。 また、ギリシャ債務交渉は4ヶ月の支援延長で合意され、一先ず落ち着きを取り戻したが、ユーロ圏財務相会合(ユ ーログループ)のデイセルブルム議長(オランダ財務相)は2月24日、欧州議会でギリシャ支援問題に関して、 「わ れわれは夏以降の追加支援策を検討する必要がある」と語ると共に、 「ギリシャが(支援)プログラムの順守に尽力し、 必要な目標を全て達成すれば、ユーロ圏はギリシャに追加支援を行う用意がある」と述べ、支援延長期間の最後に、ユ ーログループがギリシャの債務の持続可能性と基礎的財政収支の黒字について査定する方針を示している。同国を巡る 不安感は先送りされただけで依然として継続していることが潜在的に相場の上値を押さえており、白金相場の戻り高値 は売られる展開になると予想される。 YâàâÜxá EG 15 | ●パラジウムはロシア経済制裁を巡る懸念が支援 パラジウムは3月3日に先限が高値3208円をつけ、2001年2月以来、14年ぶりの高値圏に浮上。ウクライ ナ情勢を巡るロシアへ実施される新たな経済制裁により、世界第2位のパラジウム生産国である同国からのパラジウム 輸出が減少する可能性が指摘されていることが支援材料となった。 経済制裁にあたっては、原油価格の下落と同国通貨ルーブルの急落により、既に一般のロシア人の生活水準を損ね、 食料品の不足に加え、西側諸国から輸入されている医薬品の不足が迫っているとの懸念から、次の段階の追加制裁は当 初、一義的にエリート層を標的にすべきであるとの意見もあるが、米経済誌フォーブスが発表した2014年度長者番 付によれば、現在ロシアで最も裕福な事業家は、ニッケルとパラジウムの生産で世界最大手のノリリスク・ニッケル社 の取締役会長兼共同所有者のウラジーミル・ポターニン氏であることも、パラジウムが経済制裁の標的となる懸念を強 めた。米国の経済制裁の対象項目には「ロシア連邦の金融サービス、エネルギー、金属及び工業、エンジニアリング、 国防及び武器関連資材などの経済部門で活動している特定の者」が含まれ、既に金融サービスとエネルギー、武器関連 について制裁が発動している。 今後、実際にパラジウムが制裁項目に含まれるかは不明だが、ウクライナ東部での停戦合意が遵守されず戦乱が継続 するならば、パラジウム供給への懸念が強まることになる。 また、3月5日からの全国人民代表大会(全人代=国会)のなかで、習近平指導部が中国で深刻化する微小粒子状物 質PM2.5など大気汚染に対し解決策を打ち出すと考えられていることも支援材料。大気汚染への対策には車の排気 ガス対策が欠かせないが、中国は排ガス除去装置の触媒にパラジウムを用いるガソリン車の普及率が高い。 市場調査会社IHSオートモーティブは2月2日、2015年の世界新車販売台数を前年比2.4%増の8860万 台とする予想を発表。このなかで、世界の二大市場である中国と米国で堅調な需要が見込まれ、世界最大の中国市場は 7%増の2520万台の予想。経済成長率は鈍化するものの自動車ローンの浸透やディーラー網の拡充、政府の排ガス 規制などを背景に堅調な伸びを維持するとの見通しが示されている。 YâàâÜxá EG 16 | ◆白金需給動向 ●世界の自動車販売台数 ▽米国=2月は9年ぶり高水準、寒波で伸び率は鈍化 米調査会社オートデータが3月3日発表した2月の米新車販売台数は、前年同月比5.3%増の125万7619台。 寒波の影響で客足が遠のき、前月(13.7%増)から伸び率は鈍化したものの、2月としては2006年以来9年ぶ りの高水準だった。 トヨタ自動車が好調で、上位メーカーでは唯一2桁増を確保。スポーツ用多目的車(SUV)の「RAV4」など主 力車が大きく伸び、前年同月比13.3%増の18万0467台となった。前年割れした米フォード・モーター(17 万9673台をわずかに上回り、半年ぶりにシェア2位の座を奪還した。 2月の販売は天候に左右されやすく、 「悪天にも関わらず全体的に力強い実績となった」 (トヨタ幹部)と受け止めら れている。15年の米経済は堅調な成長が見込まれ、 「3月からの春商戦は良好なスタートを切れるだろう」 (同)と先 行きを楽観する見方が優勢だ。 米国の 米国 の 新車販売台数の 新車販売台数 の 推移 20 0 30% 新車販売台数( 新車販売台数 ( 単位: 単位 : 万台 ) 前年同月比 15 0 20% 10 0 10% 50 0 0% 14 年 2 月 14 年 4 月 14 年 6 月 14 年 8 月 14 年 10 月 14 年 12 月 15 年 2 月 ▽日本=2月の新車販売、駆け込み反動で2カ月連続マイナス 日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会が3月2日発表した、2月の新車販売台数は前年同月比14. 7%減の48万2103台と、2カ月連続で前年実績を下回った。消費税増税前の駆け込み需要で前年同月が高水準だ った反動で、2カ月連続で2桁減となった。 このうち軽自動車は15.4%減の19万3755台だった。14年暦年ではスズキがダイハツ工業からシェアトッ プを8年ぶりに奪い返したが、今年2カ月間はダイハツが首位を維持した。一方、軽以外は14.2%減の28万83 48台だった。消費税増税後の販売不振が続いており、7カ月連続で減少した。 80 40% 日本の 日本 の 新車販売台数の 新車販売台数 の 推移 60 20% 40 0% 20 -20% 新車販売台数 ( 単位 : 万台 ) 前年同月比 0 -40% 14 年 2 月 14 年 4 月 14年 14 年 6 月 14 年 8 月 14 年 10 月 14 年 12 月 15 年 2 月 YâàâÜxá EG 17 | ▽中国=乗用車販売が好調 中国自動車工業協会が2月10日発表した1月の同国新車販売台数は、前年同月比7.6%増の231万9600台 となった。商用車は景気減速下で引き続き振るわなかったが、乗用車は10.4%増の203万8000台と好調だっ た。 日系乗用車の市場シェアは、米国をわずかに下回り、海外勢で3位に転落した。トヨタ自動車が10.6%増、日産 自動車(小型商用車含む)が22.2%増と好調だったが、ホンダは6.6%減と落ち込んだ。海外勢首位はドイツ。 同協会は2015年の新車販売台数の伸びを7%と予想しており、全体としては順調な滑り出しとなった。各社とも、 初めて車を買う人が多い内陸部で販売促進活動を強化している。 中国の 中国 の 新車販売台数の 新車販売台数 の 推移 新車販売台数( 新車販売台数 ( 単位 : 万台 ) 前年同月比 2 60 24% 2 40 21% 2 20 18% 2 00 15% 1 80 12% 1 60 9% 1 40 6% 1 20 3% 1 00 0% 14 年 1 月 14 年 3 月 14 年 5 月 14 年 7 月 14 年 9 月 14 年 11 月 15 年 1 月 ▽インド=減税撤廃で伸び率鈍化 インド自動車工業会が2月10日発表した、1月の乗用車販売台数は前年同月比3.2%増加の23万0619台。 昨年12月に比べ伸び率は鈍化しており、自動車購入時の減税措置が撤廃されたことなどが影響したとみられる。 インドの インドの 新車販売台数の 新車販売台数 の 推移 25 30% 20 20% 15 10% 10 0% 5 -10% 新車販売台数 ( 単位 : 万台 ) 前年同月比 0 -20% 14 年 1 月 14 年 3 月 14 年 5 月 14 年 7 月 14 年 9 月 14 年 11 月 15 年 1 月 YâàâÜxá EG 18 | ▽ユーロ圏=1年5カ月連続プラス 欧州自動車工業会(ACEA)が2月17日発表した1月の欧州連合(EU)域内の新車(乗用車)販売台数は、前 年同月比6.7%増の99万9157台となった。前年を上回るのは1年5カ月連続。 国別では、スペインが27.5%増と大きく伸ばしたほか、イタリア(10.9%増) 、英国(6.7%増)などの 主要市場も好調だった。 欧州の 欧州 の 新車販売台数の 新車販売台数 の 推移 160 14% 140 12% 120 10% 100 8% 80 6% 60 4% 40 2% 20 新車販売台数 ( 単位 : 万台 ) 0% 前年同月比 0 -2% 14 年 1 月 14 年 3 月 14 年 5 月 14 年 7 月 14年 14 年 9 月 14 年 11 月 15 年 1 月 ●投資需要 ▽南アフリカの アフリカの白金ETF 白金ETF= ETF=約9カ月ぶりの低 ぶりの低水準 南アフリカのアブサ・キャピタルの白金上場投資信託(ETF)、ニュー・ゴールド・プラチナム(ニュープラット) の現物保有高は、3月3日現在で1月末比1.24トン減少の32.73トン。 NY白金相場が手掛かりとなる需給面での買い材料に欠ける中、金相場が下落し一時は1200ドルの節目を割り込 んだことが嫌気されたことや中国の景気減速懸念などが売り材料視され、2月16日には32.48トンと、2014 年5月18日(31.97トン)以来、約9カ月ぶりの低水準を記録した。 単位: 単位 : トン 南 ア 白金ETF 白金 ETF現物保有量 ETF 現物保有量と 現物保有量 と NY白金価格 NY 白金価格の 白金価格 の 推移 40 単位: 単位 : ドル 1300 35 1250 30 25 1200 20 南 ア 白金ETF 白金 ETF NY白金価格 NY 白金価格 15 14/10/01 1150 14/10/30 14/11/28 14/12/31 15/01/30 15/03/03 YâàâÜxá EG 19 | ▽NYの NYの白金ETF 白金ETF ニューヨーク証券取引所(NYSE)で上場されている、英国のETFキュリティーズの子会社が運営する白金ET F「ETFフィジカル・プラチナム・シェアーズ」の現物保有量は、3月3日現在で1月末比0.14トン増加の15. 53トン。また、2月3日には15.38トンと、2012年12月4日(15.29トン)以来、2年2カ月ぶりの 低水準を記録した。 ▽米CFTC 米商品先物取引委員会(CFTC)が発表したNY白金の建玉報告によると、ファンド筋の買い越しポジションは2 月24日現在で2万4182枚(38トン)と、約4カ月半ぶりの高水準を記録した1月27日(3万4843枚、5 4トン)から大幅減少 60 17 NY白金買 NY白金買い 白金買い越し残高 NY白金 NY白金ETF 白金ETFの ETFの現物保有量推移 50 40 16 30 20 15 10 単位: 単位:トン 単位: 単位:トン 14 14/12/01 0 14/01/15 14/03/03 14/11/04 14/12/02 14/12/30 15/01/27 15/02/24 ◆外部要因 ●中国 ▽1月の中国輸出、 中国輸出、3.3%減=10カ 10カ月ぶりマイナス ぶりマイナス― マイナス―税関総署 中国税関総署が2月8日発表した1月の貿易統計によると、輸出は前年同月比3.3%減の2002億ドル(約24 兆円)と、2014年3月以来10カ月ぶりにマイナスを記録した。春節(旧正月)休暇が毎年ずれる影響で、中国の 年初の統計は例年、1、2月を合わせて判断する必要があるが、外需が冷え込めば、景気減速に拍車が掛かることにな る。 国・地域別の輸出は、東南アジア諸国連合(ASEAN)向けが15.5%増、米国が4.8%増。一方、欧州連合 (EU)は4.6%減、韓国は9.7%減だった。日本への輸出は20.5%減、日本からの輸入は13.8%減と、 いずれも大きく落ち込んだ。 1月は輸入が19.9%減の1402億ドルにとどまった結果、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は600億ドル の黒字となった。ロイター通信によると、黒字幅は月間ベースで過去最高。 YâàâÜxá EG 20 | ▽2月の中国製造業PMI= 中国製造業PMI=2 PMI=2カ月連続の 月連続の50割 50割れ 中国国家統計局と中国物流購買連合会が3月1日発表した、2015年2月の製造業購買担当者景況指数(PMI) は49.9と、景況判断の節目となる50を2カ月連続で割り込んだ。2年4カ月ぶりに50を割り込んだ1月の49. 8と比べてわずかに上昇したものの、不動産市況悪化の影響で、製造業の活動が振るわない状況が続いた。 内訳を見ると、生産や雇用の動向を示す指数が1月と比べ下落。企業の規模別では、大企業が50を上回ったものの、 中、小規模企業は50を下回っている。統計局は春節(旧正月)の長期休暇の影響で生産活動が落ちたと説明し、今後 は「企業が生産を回復し、製造業の市場は活発になる」と予測している。 中国PMI 中国 PMIの PMI の 推移 52 .0 51 .5 51 .0 50 .5 50 .0 49 .5 50が 50 が 製造業の 製造業 の 拡大・ 拡大 ・ 縮小の 縮小 の 分岐点 49 .0 13 年 1 月 13 年 6 月 13 年 11 月 14 年 4 月 14 年 9 月 15 年 2 月 ▽2月のHSBC中国製造業 HSBC中国製造業PMI 中国製造業PMI確報値 PMI確報値、 確報値、50. 50.7に修正= 修正=7カ月ぶり高水準 ぶり高水準 3月2日発表された2月のHSBC中国製造業購買担当者景況指数(PMI)確報値は季節調整済みで50.7と、 速報値の50.1から上方修正された。これは昨年7月以来、7カ月ぶりの高水準。1月は49.7(確報値)だった。 2月の同PMIは景気拡大と縮小の分かれ目となる50を上回ったものの、新規輸出受注指数は48.5に低下し、 1年ぶりの下げ幅となった。 マークイットのエコノミスト、アナベル・フィデス氏は「中国の製造業は全般的に改善している。企業の生産の伸び は昨年夏以来の高水準で、新規事業の伸びも加速している」と指摘したうえで、 「輸出受注が再び減少し、海外需要は 低迷している。一部の企業で、人員削減も続いている」との見方を示した。 55.0 54.0 53.0 52.0 51.0 50.0 49.0 48.0 47.0 46.0 HSBC、中国 HSBC、 中国PMI 中国 PMI確定値 PMI 確定値の 確定値 の 推移 50が 50 が 製造業の 製造業 の 拡大・ 拡大 ・ 縮小の 縮小 の 分岐点 13年 13 年 1 月 13年 13 年 6 月 13年 13 年 11月 11 月 14年 14 年 4 月 14年 14 年 9 月 15年 15 年 2 月 YâàâÜxá EG 21 | ●米国 ▽昨年10 昨年10月 10月-12月期 12月期の 月期の米GDP、2 GDP、2.2%増に下方修正= 下方修正=個人消費、 個人消費、住宅投資引き 住宅投資引き下げ 米商務省が2月27日発表した2014年第4四半期(10月-12月)の実質GDP(国内総生産)改定値は、季 節調整済み年率換算で前期比2.2%増となった。設備投資や輸出入が上方改定されたが、個人消費や住宅投資が下向 きに改定され、全体で速報値の2.6%増から0.4ポイント下方改定された。 市場予想(ロイター通信調べ)の2.1%増を上回り、全体的に景気の堅調な回復を示す内容。ただ、個人消費の引 き下げなどで前期(7月-9月期、5.0%増)からの落ち込み幅は広がった。 GDPの7割を占める個人消費は4.2%増(速報値4.3%増) 。自動車などの耐久財が6.0%増(7.4%増) 、 衣料など非耐久財が3.8%増(4.4%増)とそれぞれ下方改定された。サービスは4.1%増(3.7%増)と上 方改定された。 住宅投資は3.4%増(4.1%増)に下方改定。一方、設備投資は4.8%増(1.9%増)と大幅に上方改定さ れた。 米国内総生産(GDP) 米国内総生産 (GDP) の 推移 1 0% 5% 0% - 5% - 1 0% 08Q1 08Q4 09Q3 10Q2 11Q1 11Q4 12Q3 13Q2 14Q1 14Q4 ▽2月の米ISM製造業景況指数 ISM製造業景況指数、 製造業景況指数、52. 52.9に低下= 低下=1年強ぶり 年強ぶり低水準 ぶり低水準 米サプライ管理協会(ISM)が3月2日発表した2月の米製造業景況指数は52.9と、前月の53.5から低下 し、1年1カ月ぶりの低水準となった。市場予想(ロイター通信調べ)の53.0を若干下回った。 製造業景況の拡大・縮小の境目である50は維持し、この水準を上回ったのは26カ月連続。調査対象の全18業種 のうち、12業種が拡大したと回答。繊維、コンピューター・電子製品など3業種が縮小していると答えた。 65 米 ISM製造業景況指数 ISM 製造業景況指数の 製造業景況指数 の 推移 60 55 50 50が 50 が 製造業の 製造業 の 拡大・ 拡大 ・ 縮小の 縮小 の 分岐点 45 1 0年1 月 1 0 年1 1 月 1 1 年9 月 1 2 年7 月 1 3 年5 月 1 4 年3 月 1 5 年2 月 YâàâÜxá EG 22 | ●ユーロ圏 ▽ユーロ圏 ユーロ圏GDP、前期比 GDP、前期比0 前期比0.3%増=ギリシャは ギリシャはマイナス転落 マイナス転落― 転落―1010-12月期 12月期 欧州連合(EU)統計局が2月13日発表した2014年10月-12月期のユーロ圏諸国の実質GDP(国内総生 産)速報値は前期比0.3%増と前期の0.2%増から小幅加速した。主要国ドイツが全体のけん引役となった。 金融支援をめぐるEUとの交渉が難航しているギリシャは0.2%減となり、マイナス成長に転落。回復基調を見せ ていた同国経済の変調は、支援問題に微妙な影響を与える可能性もある。イタリアも前期まで2四半期連続のマイナス 成長からは持ち直したものの、前期比横ばいと低調だった。 一方、ドイツは個人支出など好調な内需やユーロ安を背景とした輸出の拡大に支えられ、0.7%増と前期の0.1% 増から大きく加速。国別の景気状況はまだら模様で、ユーロ圏の景気回復基調が依然不安定である実態を浮き彫りにし た。 EU全体は0.4%増(前期は0.3%増) 、英国は0.5%増(同0.7%増)だった。一方、14年通年はユー ロ圏が0.9%増、EU全体は1.4%増となった。 ▽ドイツGDP、 ドイツGDP、内需主導 GDP、内需主導で 内需主導で成長= 成長=10- 10-12月期 12月期 ドイツ連邦統計局が2月24日、同国の2014年10-12月の国内総生産(GDP)詳報を発表。それによると、 個人消費や各種投資など、堅調な内需項目が成長をけん引したことが分かった。実質GDP(季節調整済み)は、速報 値と同じ前期比0.7%増。前期の0.1%増から大幅に加速した。 個人消費支出は0.8%増(前期は0.8%増) 、政府支出は0.2%増(同0.6%増) 。また、建設投資が2.1% 増(同1.5%減)と大幅に伸びた。設備投資も0.4%増(同1.4%減)と持ち直した。 就業者数は、前年同期比で41万2000人(1.0%)増の4300万人となり、雇用情勢の好調さが改めて示さ れた。 ユーロ圏GDPの推移 0.4% 0.3% 0.2% 0.1% 0.0% -0.1% -0.2% -0.3% -0.4% -0.5% -0.6% -0.7% ドイツGDPの推移 1.0% 0.8% 0.6% 0.4% 0.2% 0.0% -0.2% -0.4% -0.6% 11Q2 11Q4 12Q2 12Q4 13Q2 13Q4 14Q2 14Q4 11Q2 11Q4 12Q2 12Q4 13Q2 13Q4 14Q2 14Q4 ▽ユーロ圏失業率 ユーロ圏失業率11 圏失業率11. 11.2%=2年9カ月ぶり低水準 ぶり低水準 欧州連合(EU)統計局が3月2日発表した、ユーロ圏19カ国の1月の失業率(季節調整済み)は11.2%と、 前月から0・1ポイント改善し、2012年4月以来2年9カ月ぶりの低水準となった。 主要国ではドイツが0.1ポイント改善し、4.7%となり域内で最も低かった。フランスとイタリアもそれぞれ0. 1ポイント低下し、10.2%と12.6%だった。 YâàâÜxá EG 23 | ◆原油相場概況(2月) ●NY原油=月末にかけて下値を切り下げる展開 2月の原油相場は、2日に米国内の石油掘削リグ稼働数が減少しているとの民間調査結果を受け、1月15日以来約 半月ぶりに50ドル台を回復した後も、3日にはBPなど国際石油大手がこれまでの原油安を受けて、投資計画を縮小 したことから供給ひっ迫観測が強まり、1月2日以来約1カ月ぶりの高値54.24ドルを付けた。ただ、4日には米 エネルギー情報局(EIA)の週間在庫統計で、原油在庫が予想を上回る積み増しとなり、戦略石油備蓄(SPR)を 除く国内の在庫が1982年の統計開始以来の高水準を更新したため、世界的な供給過剰懸念が再燃し、再び50ドル を割り込む急反落。その後も世界的な需給緩和懸念の後退などを背景に、9日、17日に3日以来の高値を付ける場面 も見られたが、3日の高値を上抜くには至らず、17日以降は予想を上回る原油在庫の積み増しなどを受け、50ドル 近辺で推移しているものの、月末にかけて徐々に下値を切り下げている。 ◆原油相場展望 ●3月の展望=軟調な展開に 原油相場は原油在庫が過去最高を更新していることに加え、イラン問題の進展観測などを背景に、軟調な展開が予想 される。 EIAの週報で、原油在庫が7週連続で過去最高を更新し、4日の週報でも8週連続の更新が予想されており、今後 も原油在庫が過去最高を更新するようであれば頭重い展開が予想される。また、イラン核兵器開発疑惑の解決を目指す 欧米など6カ国とイランは、2日からスイスで交渉を活発化させており、条件付きながら交渉が進展し、イランの原油 輸出が拡大するとの見方が強まれば、先行きの需給緩和観測が高まり、再び下値を切り下げる可能性が強まりそうだ。 ただ、協議の行方次第では波乱を招く恐れも残されている。 米国の石油リグ稼動数は減少傾向を示しているが、米国の原油生産が目に見えて減少し始めるまでにはもうしばらく 時間を要するとの見方があるうえ、上記の通り減少ペースは徐々に鈍化傾向を示しており、これまでのような下支えに はならない可能性もありそうだ。 また、前月の米雇用統計では、非農業部門就業者数は前月比25万7千人増と、市場予想の23万4千人増を上回り、 過去2カ月についても上方修正されたため、雇用情勢の持続的な改善が好感され、エネルギー消費の拡大観測が浮上し たが、6日の米雇用統計では原油相場がどういった反応をするかも注目される。 YâàâÜxá EG 24 | ◆原油需給動向 ●米石油リグ稼動数が減少も、ペースは鈍化 米石油サービス会社ベーカー・ヒューズが2月27日発表したデータによると、最新週の同国石油掘削リグ稼働数は 前週比33基減の986基と、2011年6月以来3年8カ月半ぶりの低水準に落ち込んだ。これで12週連続の減少 で、ピークだった14年10月10日の週(1609基)と比べ39%の減少。ただ、この週の減少数33基は、減少 幅としては8週間ぶりの低水準。昨夏からの原油価格低下を受けた米油田の生産調整、効率化の動きが一服してきた可 能性がある。 ●資源大手グレンコア幹部:原油の海上貯蔵は減少傾向に スイス資源大手グレンコアの石油部門幹部は3日、貿易業者らがタンカーを調達し、海上で原油を貯蔵する計画は、 価格インセンティブの低下によって減少傾向にあるとの見方を示した。1月には、原油のスポット価格は昨年6月のピ ークから約50%下落。業者が向こう数カ月分の原油を貯蔵し、価格が回復すれば、利益獲得の好機となる。タンカー 業界筋による1月下旬の推計によると、海上貯蔵の原油量は最大で5000万バレルに達したものとみられる。 保管コストがかかる原油などは、先に行くほど価格が上昇する状態「コンタンゴ(順ザヤ) 」にならなければ利益は 見込まれない。逆に期近の価格が高い状態の「バックワーデーション(逆ザヤ) 」では、損失が発生する。 グレンコアのアレックス・ベアード氏は、決算発表後の投資家説明会で、現時点での原油価格の構造は、陸上貯蔵に は適しているが、海上貯蔵を増やすほど魅力的ではないと指摘。 「数週間前は多くの海上貯蔵計画が報告されていたが、 一部の計画は中止され、市場にまわされた原油もある」と述べた。原油の海上貯蔵は、タンカーのチャーター料、保険 料、燃料費などを含み割高になり、超大型タンカー(原油積載能力200万バレル)1隻につき最大で月額150万ド ルを要するという。 ●WTI価格、20ドル台まで下落あり得る=米シティグループ 米金融大手シティグループは2月9日、米国産標準油種WTIの相場が回復して新たな均衡水準に達する前に、1バ レル=20ドル台まで落ち込む場合もあり得るとの予想を示した。 シティは顧客向けリポートで、 「底値を見極めるのは不可能。供給過剰と貯蔵の経済学が働く結果、WTIは40ド ルを大きく割り込み、しばらく20ドル台が続く可能性もある」と述べた。また、WTIの価格回復がW字型になる公 算が非常に大きいと指摘。シェールオイル減産に価格が反応すると、米国で供給が増加して新たな価格下落を招き、最 終的な相場回復で新たな均衡水準に達するとの見通しを示した。 2015年のWTIの予想平均価格は、従来の55ドルから46ドルに下方修正。16年については、従来見通しの 62ドルから61ドルに引き下げた。一方、15年の北海ブレント原油の予想平均価格は、従来の1バレル=63ドル から54ドルに引き下げた。16年については、1ドル下方修正して69ドルとした。 ●英バークレイズ、15年の原油価格見通しを上方修正 英金融大手バークレイズは2月27日、2015年の原油価格見通しを引き上げるとともに、需給をめぐる不透明感 が払拭されていないことから、最近の相場上昇は一時的である公算が大きいとの見方を示した。 英国産標準油種北海ブレントの予想平均価格は1バレル=51ドルと、従来見通しの44ドルから上方修正。米国産 標準油種のWTIについては、42ドルから46ドルに引き上げた。バークレイズは、このところの相場回復を踏まえ た「値洗い」を反映したと説明。その一方で、見解に基本的変化はないとして、今年第2四半期に北海ブレントが一段 安の47ドルまで下落する可能性を指摘した。 バークレイズは調査リポートで「向こう数カ月間に、北米の寒波による石油需要増が解消し、異常に高い製油所稼働 率が低下すると、原油への投資熱は減退する公算が大きい」と述べている。バークレイズの最新予測では、北海ブレン トとWTIの価格差が従来予想の2ドルから5ドルに拡大。米国内の在庫が予想を上回るペースで積み上がっているこ とを根拠に挙げている。 ●イラン核交渉、活発化へ イラン核兵器開発疑惑の解決を目指す欧米など6カ国とイランは、政治的枠組み合意の期限が3月末に迫る中、3月 2日からスイスで交渉を活発化させる。スイスを訪問中のケリー米国務長官とイランのザリフ外相も会談する予定。協 議では、イランにウラン濃縮活動をどの程度認めるかや、欧米の制裁解除の手順が焦点となっている。関係国はこのと ころ頻繁に交渉に臨んでいるが、 「難しい問題が残っている」 (米高官)ため、期限内に合意に至るかは予断を許さない。 YâàâÜxá EG 25 | ◆大豆相場概況(2月) ●シカゴ大豆=概ね右肩上がりの相場展開 前半は乱高下の激しい値動き。 3日の取引で、原油高などを受けて買いが膨らみ1月15日以来となる1000セントの節目を試した後、南米産地 の豊作観測や旺盛な米国産輸出需要などといった強弱材料が混在して上下に振れる値動きが続く格好。 10日に米農務省が発表した農産物需給報告で、2014~15年度の期末在庫見通しが引き下げられたものの、相 場の反応は限定的だった。 後半は概ね買い優勢の展開。 17日の取引で、テクニカル要因などから買いが先行して1000セントの節目を回復すると、その後は利食い売り や南米産の供給拡大観測などに頭押さえられて同節目を維持できずにいたが、24日になると状況は一変。ブラジルで 起きた運送業者の抗議活動の影響で、新たに収穫された穀物の物流に遅れが出たことを強材料視する向きからの買いが 殺到。前述の節目から完全に上放れると、その後もブラジルでの抗議活動の継続が相場を支援。27日の取引では、約 1カ月半ぶりの高値圏となる1030セント台まで上昇した。 YâàâÜxá EG 26 | ◆とうもろこし相場概況(2月) ●シカゴ・トウモロコシ=一定レンジ内で上下に振れる値動き 前半は概ね堅調推移。 3日の取引では大豆同様、原油相場の急騰などを背景に買いが殺到。約1年ぶりの上昇率を示すなど大きく水準を切 り上げた。その後は利食い売りに押されながらも、小麦高などに支えられて堅調に推移し、9日の取引では短期的な上 値目処となる1月21日高値392.50ドルに迫ったが、翌10日に発表された米農務省の需給報告で、コーンの世 界供給が潤沢であることが示されると一転して売り優勢の展開となり、前述の高値から遠ざかる格好となった。 後半は上下動を繰り返す値動き。 需給報告を受けた売り優勢の流れに対する反動や、ウクライナでの作付けが減少する可能性があるとの報道を受けて 買い戻しが先行。19日の取引では、米農務省の農産物展望会議(アウトルック・フォーラム)で作付面積見通しが前 年度から減少したことに支援され、前述の上値目処を再度試した。その後はテクニカル売りや潤沢な供給に圧迫され、 25日の取引では3日以来の安値圏となる370セント台まで下落したが、翌日以降は大豆同様にブラジルでの運送業 者の抗議活動が相場を支援し、買い物が先行する展開となった。 YâàâÜxá EG 27 | ◆穀物相場展望 ●3月の展望=シカゴ大豆は下落傾向に ▽大豆 3月のシカゴ大豆は、ブラジルのトラック運転手らが道路封鎖を一部解除したほか、当局が罰金の適用に踏み切った ことなどから収束の兆候が出ていると現地メディアが報じたことを受け、供給遅れに対する過度な懸念が後退。米輸出 需要の鈍化懸念やブラジルでの豊作観測も相場を圧迫し、売り物が先行する展開となっている。 2月10日に米農務省が発表した農産物需給報告によれば、2014~15年度のブラジル産大豆生産量は史上最高 となる9450万トンになると見込まれたほか、12日のブラジル食糧供給公社(CONAB)の2月報告でも同年度 生産量が9460万トンと見込まれており、市場には豊作観測が根強く残っている。 3月4日には、米穀物調査会社インフォーマ・エコノミクスがブラジル産大豆の生産高見通しを、例年よりも収穫が 遅れていることを背景に9250万トンに下方修正したが、それでも前年実績を640万トン上回る数値となり、過去 最高水準に変わりはないことから豊作観測の後退にはつながっていない。 ブラジルのストについては、大半のトラック運転手が政府からの提案を拒否し、協議再開は3月10日まで予定され ていないことからすぐに解決する公算は小さく、供給遅れに対する懸念を払拭するまでには至っていないものの、大豆 の供給が世界的に潤沢であることや、今後南米産地で収穫が進みハーベストプレッシャー(収穫期の売り圧力)が強ま る公算が大きいことを考慮すれば、3月のシカゴ大豆は比較的頭重い値動きになると予想。とりあえずは1000セン トの節目を維持できるかが焦点となるが、仮に割り込んだ場合はさらなる下落局面を迎える可能性もある。 ▽トウモロコシ 3月のシカゴ・トウモロコシは、大量の受け渡しや世界的に潤沢な穀物供給を受けたテクニカル売りが見受けられる 一方、米国産コーンの作付面積減少予測が相場を根強く支援している面もあり、大豆とは対照的にどっちつかずな値動 きとなっている。 米農務省が2月10日に発表した農産物需給報告によれば、2014~15年度の世界全体での期末在庫が1億89 60万トンと見込まれ、前年度(1億7380万トン)比で9.1%増となるなど在庫が潤沢であることが示され、相 場の圧迫要因となった。 一方で米農務省は19日、2015~16年度の米国コーン作付面積が8900万エーカーと、前年度比1.8%減 少との見通しを発表するなど、コーン相場には強弱材料が混在して方向感が定まらない値動きが続いている。よって3 月のシカゴ・トウモロコシも2月同様、一定レンジ内でのもみ合い推移になると予想する。 YâàâÜxá EG 28 | ◆穀物需給動向 ●ブラジルの運送業者が道路封鎖を一部解除も、ストは継続 ブラジルの運送会社のグループや自営トラック運転手は2月18日、ディーゼル燃料価格の高騰に反発して抗議活動 を開始。穀物の主要産地である中西部マトグロソ州の幹線道路は封鎖され、大豆やコーンなどの物流が混乱した。これ により、記録的豊作が見込まれている農産物の輸送が脅かされる格好となった。同州はブラジルの大豆主産地であり、 コーンや家畜の主要供給地にもなっている。 同州の道路運営者によると、抗議活動は州内の2つの町を走る163号線でトラックが路肩に駐車する形で発生。そ の後、ノバムトゥム・ルカスドリオベルデ・ソヒーゾ・シノプの各町へと急速に拡大した。運転手らは、州政府が軽油 税減税に前向きな姿勢を示すまで抗議を継続すると強調。抗議活動を主導する運送会社経営者で、ルカスドリオベルデ 市の議員ジルソン・ペリシオニ氏は「 (抗議活動は)無期限だ」と明言した。 抗議スト8日目となった25日には、ブラジルのアブレウ農牧・食料供給相が労組幹部との交渉後、解決に達するこ とを確信していると述べたものの、ディーゼル価格などに関するトラック運転手らの要求をめぐり、政府には譲歩の用 意はないと指摘。また、マッジ上院議員は同日、トラック運転手やトラック会社と政府の間で、運賃設定をめぐる交渉 が行われたが、合意に達しなかったことを明らかにした。 大豆産地ではディーゼル不足により、収穫された大豆が出荷されずに留め置かれている地域もある。ブラジルの主要 穀物積み出し港で同国2位の大豆輸出港であるパラナグア港の報道担当者は、トラックによる新規の輸送がない場合、 同港の大豆在庫は早ければ4日後にも底を突く可能性があると語った。一方、最大の輸出港サントス港では25日以降、 混乱は起きていないという。 スト突入後10日目の27日になると、トラック運転手らは道路封鎖を一部解除。警察当局がスト参加者らを逮捕し たり、罰金対象としたりしたのを受けた動きだが、労組幹部はストを終える予定はないとしている。大半のトラック運 転手は政府による最初の提案(業界の利益になる新法の制定など)を拒否し、協議再開は3月10日まで予定されてい ない。 ●米コーンの作付面積1.8%減、大豆は0.2%減=アウトルック・フォーラム 米農務省は2月19日、バージニア州アーリントンで2日間にわたり開催された農産物展望会議(アウトルック・フ ォーラム)で、2015~16年度の米国コーン作付面積が8900万エーカーと、前年度比1.8%減少との見通し を発表。大豆も同0.2%減の8350万エーカーを見込んだ。いずれも市場価格の低迷により収益拡大が見込めず、 農家の生産意欲が後退すると分析した。 コーンの作付けが減少するのは3年連続で、ピークの12~13年度比では8.4%減。今年度の平均価格は1ブッ シェル当たり3.50ドルと前年度(3.65ドル)から低下すると予測。ピークの12~13年度(6.89ドル) のほぼ半分に落ち込み、農家向け直接支払制度「価格損失補償」 (PLC)の基準価格3.70ドルも大幅に下回る。 大豆の作付けは過去最高だった前年度をわずかに下回りながらも、2番目の高水準を見込んでいる。平均価格は9. 00ドルと前年度(10.20ドル)から低下し、ピークの12~13年度(14.40ドル)から4割近く落ち込む と予想した。PLCの基準価格(8.40ドル)は上回る見通し。 翌20日には、2015~16年度の米国コーン生産高が前年度比4.4%減の135億9500万ブッシェルとの 予測を発表。大豆は同4.3%減の38億ブッシェルと見込んだ。いずれも収穫面積、イールド(単位面積当たり収量) ともに前年度を下回るものの、生産高としてはコーンは過去3番目、大豆は過去2番目の高水準となる。 農務省の予測によると、コーンの収穫面積は8150万エーカー(前年度8310万エーカー) 、イールドは1エー カー当たり166.8ブッシェル(同171.0ブッシェル) 。この結果、総供給は154億4700万ブッシェル(同 154億7200万ブッシェル)にとどまる。需要面では、輸出が1億ブッシェル、飼料その他が2500万ブッシェ ル増える一方、エタノールが2500万ブッシェル減少し、期末在庫は16億8700万ブッシェル(同18億270 0万ブッシェル)に減少する。 大豆の収穫面積は8260万エーカー(同8310万エーカー) 、イールドは46.0ブッシェル(同47.8ブッ シェル) 。期初在庫が増えることで、総供給は42億0500万ブッシェル(同40億8600万ブッシェル)に増加 する。需要面では、圧砕が18億4000万ブッシェル(同17億9500万ブッシェル) 、輸出が18億2000万 ブッシェル(同17億9000万ブッシェル)増え、総消費は37億7500万ブッシェル(同37億0100万ブッ シェル)に増加。総消費より総供給の伸びが大きいため、期末在庫は4億3000万ブッシェル(同3億8500万ブ ッシェル)に増える。 YâàâÜxá EG 29 | ●中国の米国産モロコシ輸入量が急増、今年度は過去最高の見込み 中国の買い付け当事者の間で、2015~16年度(15年9月~16年8月)の米国産モロコシ(ソルガム)新穀 を買い付ける動きが強まっており、今年度の輸入量は過去最高を記録すると予想されている。飼料メーカーがコーンの 代わりに、割安なモロコシの調達を増やしていることが要因。 モロコシは従来、中国ではアルコールの原料だったが、13年から飼料原料としての使用量が急増。農村部の住民を 支援する政策のあおりで国産コーンが高価になったため、飼料メーカーが代替原料を求めるようになったことが背景に ある。広東省の大手買い付け業者のトレーダーは「米国産旧穀の供給は限られつつある。中国企業は入手可能なものを ほぼ全て買い付けている」と述べた。 このトレーダーによると、1月の米国産モロコシの成約量は90万トン超で、15~16年度新穀も含まれていると いう。中国国家穀物油糧情報センター(CNGOIC)が引用した税関総署のデータによると、14年のモロコシ輸入 量は577万トンと前年から439%も増加し、コーン輸入量(260万トン)を上回った。輸入モロコシはほぼ全量 が米国産だった。 また、中国税関総署が27日公表したデータによると、同国の1月のコーン輸入量は前年同月比11%減の57万9 393トン。内訳は、ウクライナ産が47万0047トンと前年同月(570トン)から急増。昨年署名した契約が開 始されたことが背景にある。米国産は中国が未承認の遺伝子組み換え(GM)品種の受け入れを拒否したため、同97% 減の2万0383トンにとどまった。 乾燥蒸留カス(DDG)輸入は同88%減の6万7475トン。DDGはコーンからバイオエタノールを製造する際 に生じる副産物で、家畜飼料として利用される。中国はDDGのほぼ全量を米国からの輸入に頼っているが、これにG Mコーンが含まれているとして輸入を規制。しかし中国当局は昨年12月にこれを緩和、買い付けを再開した。 ●ロシア、小麦輸出関税見直す可能性あり ロシアのフョードロフ農相は2月18日、小麦輸出関税について、2月の輸出データを分析した後に見直す可能性が あると述べた。ロシア政府は、ルーブル下落を受けて上昇している国内小麦価格を落ち着かせるため、昨年12月に輸 出を事実上規制するとともに、2月1日に小麦輸出関税を導入した。現在の小麦輸出関税は、通関価格の15%に7. 5ユーロを加算した額で、トン当たり35ユーロ(約40ドル)以上になる。 同相は、他の穀物にも輸出関税導入を拡大する可能性があるかとの問いに対し、現在の大麦とコーンの輸出量からみ て、懸念は生じないだろうと述べた。しかし20日になると、連邦競争法の執行機関である独占禁止庁のアルテミエフ 長官が、ライ麦や大麦、コーンに輸出税を適用する方向で検討する考えを示したと、ロシアのインタファクス通信が報 じた。報道によれば、同長官は下院議員らに対し「小麦の代替物、特にライ麦や大麦、コーンの輸出が急ピッチで増え ている」と説明。政府がこうした穀物を対象とした輸出税の導入を検討すべきだと述べた。 その後、インタファクス通信が25日に伝えたところによると、ドボルコビッチ副首相が、大麦とライ麦、コーンに 輸出関税を課す必要は現時点でないと述べた。同相は「2月の統計に基づいた情勢を協議しており、 (近く)結論が出 るが、 (輸出関税を導入する)必要は現在ない」と語った。 ●ウクライナの15年コーン作付面積、前年比で最大7%減も ウクライナ農業調査会社ウクルアグロコンサルトは2月17日付のリポートで、2015年の同国コーン作付面積が 前年比で最大7%減少するとの見通しを示した。作付けコスト高と外国産種子の価格上昇が背景としている。同社は「コ ーンの作付面積は5~7%減少する見通しだ。コスト削減の観点から、生産者は割安な国産種子を利用し始めるだろう」 とし、輸入種子の割合は40%に減少すると見通した。 同社は、通貨グリブナの対ドル相場の急落が種子輸入減少の主因と指摘。その上で「種子の輸入減少と価格上昇がコ ーン作付面積減少の理由の1つだ。また、燃料と肥料の価格上昇も背景にある」と説明した。 ウクライナは主要なコーン生産国の1つで、世界第5位のシェアを持つ。2月10日に米農務省が発表した農産物需 給報告によれば、2014~15年度の生産量は前月より150万トン上方修正され、史上最高を記録した前年度(3 090万トン)に次ぐ2850万トンとなる見込み。ただ、昨年8月に主産地である中央部や中央南部で高温乾燥天候 が続いたことや、通貨グリブナ安を背景に肥料等の輸入資材の調達コストが上昇し、投入量を削減せざるを得なかった ことから、イールドは低下する見込み。 YâàâÜxá EG 30 | ◆ 2015 2015年2月の価格データ 価格データ *東京金は夜間取引を含んだ価格、25日からは2016年2月限。*NY金は中心限月。 東京金 2015.12月限 日 始値 高値 安値 終値 2 3 4 5 6 9 10 11 12 13 16 17 18 19 20 23 24 25 26 27 4776 4829 4815 4774 4777 4771 4732 4842 4834 4844 4798 4785 4780 4742 4754 4784 4739 4751 4738 4700 4708 4741 4717 4696 4697 4660 4629 4635 4611 4598 4595 4613 4622 4748 4722 4706 4708 4670 4638 4670 4625 4619 4613 4623 4654 4706 4655 4668 4665 4601 4582 4603 4578 4562 4560 4587 4616 NY金 始値 4836 4800 4772 4790 4776 4725 4739 1283.00 1275.60 1261.50 1270.40 1266.40 1235.90 1238.30 1234.10 4715 1218.30 4680 1223.00 4685 4671 1227.50 4624 1209.30 4636 1212.50 4615 1208.00 4595 1203.50 4595 1201.90 4612 1200.80 4622 1203.90 4626 1208.80 2015.4月限 ドル建て金現物 高値 安値 終値 始値 高値 安値 終値 1283.90 1286.50 1273.30 1274.60 1269.00 1243.60 1245.90 1238.70 1232.80 1234.90 1266.50 1255.80 1256.90 1256.10 1228.20 1234.40 1230.60 1216.50 1218.00 1222.50 1276.90 1260.30 1264.50 1262.70 1234.60 1241.50 1232.20 1219.60 1220.70 1227.10 1236.70 1213.40 1222.90 1215.30 1210.30 1204.40 1211.70 1219.90 1219.20 1203.30 1197.20 1205.20 1197.70 1190.60 1190.00 1200.70 1203.40 1204.10 1208.60 1200.20 1207.60 1204.90 1200.80 1197.30 1201.50 1210.10 1213.10 1281.06 1274.91 1259.85 1269.60 1264.32 1234.43 1239.35 1233.25 1218.43 1221.88 1228.20 1230.65 1209.02 1212.30 1206.92 1201.39 1201.33 1199.15 1204.41 1208.85 1283.10 1285.10 1271.80 1273.70 1268.80 1243.60 1245.80 1238.80 1232.60 1235.20 1236.50 1233.75 1212.61 1223.10 1214.90 1210.20 1204.21 1211.80 1220.00 1219.30 1266.18 1255.21 1256.45 1256.22 1228.25 1233.79 1230.50 1217.76 1216.45 1220.51 1227.63 1203.30 1197.56 1205.00 1197.95 1191.01 1190.91 1199.10 1203.20 1204.05 1274.69 1259.71 1269.65 1264.40 1233.22 1238.93 1233.80 1218.66 1222.20 1229.20 1231.10 1209.00 1212.61 1207.05 1201.91 1201.42 1199.51 1204.40 1208.30 1212.55 *東京白金は夜間取引を含んだ価格、26日からは2016年2月限。 *NY白金は中心限月。 東京白金 2015.12月限 日 始値 高値 安値 終値 2 3 4 5 6 9 10 11 12 13 16 17 18 19 20 23 24 25 26 27 4677 4698 4694 4724 4724 4765 4726 4727 4701 4732 4744 4780 4780 4735 4645 4663 4660 4704 4683 4705 4655 4707 4658 4660 4679 4613 4537 4541 4515 4500 4514 4527 4558 4714 4678 4681 4681 4616 4559 4567 4515 4520 4537 4555 4600 4650 4620 4611 4618 4514 4496 4497 4445 4473 4480 4501 4539 4706 4677 4725 4729 4776 4723 4700 NY白金 始値 1240.50 1226.40 1234.30 1243.90 1254.40 1223.50 1216.80 1208.40 4652 1194.20 4649 1200.40 4669 4625 1210.00 4528 1177.60 4542 1172.20 4515 1171.00 4498 1166.60 4505 1163.70 4536 1166.20 4554 1171.60 4546 1175.90 2015.4月限 ドル建て白金現物 高値 安値 終値 始値 高値 安値 終値 1241.90 1242.70 1247.80 1257.50 1258.70 1231.30 1225.70 1214.10 1207.50 1215.00 1223.80 1222.90 1231.80 1230.20 1220.00 1210.00 1204.50 1193.00 1194.10 1196.90 1228.60 1235.20 1238.90 1249.70 1221.60 1220.40 1207.30 1195.60 1200.50 1207.50 1217.90 1183.40 1184.90 1175.20 1172.60 1169.00 1177.20 1192.60 1191.80 1168.30 1163.10 1164.00 1156.50 1155.50 1155.00 1164.00 1171.00 1167.30 1177.00 1167.20 1172.30 1169.50 1162.90 1162.60 1168.80 1173.60 1185.60 1240.50 1223.00 1233.00 1236.00 1251.05 1215.50 1213.00 1202.75 1188.10 1194.15 1205.00 1205.00 1171.25 1170.65 1165.95 1159.50 1158.55 1158.50 1166.00 1176.40 1242.00 1240.60 1245.70 1255.80 1256.95 1230.30 1224.30 1213.05 1205.85 1213.20 1216.30 1209.15 1182.75 1184.25 1174.35 1171.00 1167.00 1176.35 1191.55 1190.60 1218.20 1217.65 1226.00 1223.20 1214.50 1205.00 1199.35 1187.50 1187.70 1191.50 1199.15 1164.00 1158.45 1158.50 1151.40 1150.80 1150.00 1158.39 1165.00 1162.45 1223.00 1230.00 1236.00 1251.05 1220.35 1213.00 1205.25 1190.60 1194.15 1203.98 1204.45 1171.25 1169.98 1165.95 1161.98 1161.05 1158.50 1167.98 1172.90 1183.75 YâàâÜxá EG 31 | *東京原油は夜間取引を含んだ価格。 *NY原油は中心限月。 東京原油 日 2 3 4 5 6 9 10 11 12 13 16 17 18 19 20 23 24 25 26 27 始値 高値 2015.7月限 安値 終値 38260 39980 42530 44580 41260 44080 44740 40010 42350 44810 44650 44490 45630 45970 38010 39570 42350 40970 41130 43680 44280 39810 42250 44780 41010 44330 44820 44840 44970 44490 45820 46280 46520 47010 45680 46110 45530 44850 44730 46520 45810 45620 46880 46890 47140 47230 46370 46270 45920 45800 46680 47270 43740 44030 45600 45810 45710 45110 44550 45370 44400 44440 44580 46040 44360 45550 46280 46670 46950 45680 46340 45550 44850 44790 46650 46070 始値 2015.3月限 23日から4月限 高値 安値 終値 始値 47.59 49.79 51.67 48.67 50.86 52.01 52.43 50.98 49.42 51.35 50.56 54.24 52.56 52.10 53.16 53.99 52.65 51.14 51.60 53.43 46.67 49.69 47.95 47.36 50.72 51.65 49.86 48.05 49.14 51.03 49.57 53.05 48.45 50.48 51.69 52.86 50.02 48.84 51.21 52.78 52.75 53.24 50.55 51.24 50.75 49.42 49.16 51.00 48.97 54.15 53.41 52.14 51.85 50.99 50.33 51.28 51.22 49.94 50.81 50.32 49.15 49.91 48.67 48.68 48.43 47.80 48.46 53.53 52.14 51.16 50.34 49.45 49.28 50.99 48.17 49.76 NY原油 117.06 117.38 117.53 117.21 117.41 119.03 118.43 119.34 120.41 118.98 118.60 118.43 119.17 118.74 118.90 119.00 118.69 118.92 118.82 119.38 ドル・円 高値 安値 終値 117.85 117.72 117.97 117.56 119.19 119.04 119.58 120.44 120.43 119.16 118.74 119.38 119.38 119.14 119.16 119.32 119.80 119.04 119.47 119.77 116.83 116.83 117.02 116.99 117.14 118.30 118.37 119.26 118.48 118.38 118.25 118.21 118.51 118.40 118.27 118.70 118.69 118.59 118.65 119.08 117.38 117.44 117.21 117.49 119.10 118.43 119.39 120.41 118.98 118.70 118.38 119.20 118.64 118.90 118.91 118.77 118.92 118.82 119.37 119.54 *シカゴ穀物は中心限月。 シカゴ大豆 2015.3月限 シカゴ・コーン 2015.3月限 ユーロ・ドル 日 始値 高値 安値 終値 始値 高値 安値 終値 始値 高値 安値 終値 2 3 4 5 6 9 10 11 12 13 16 17 18 19 20 23 24 25 26 27 961.00 959.75 985.25 970.00 981.25 973.50 978.25 970.75 977.25 982.75 970.50 999.00 990.25 982.75 987.50 983.25 986.00 981.00 985.00 997.75 956.50 959.75 967.50 969.25 971.25 972.00 967.00 966.00 973.50 982.75 959.50 987.00 972.00 981.25 973.50 978.50 969.00 977.75 983.75 990.50 369.75 370.00 385.00 382.50 385.00 385.25 390.75 388.00 385.25 383.00 378.50 388.50 388.25 387.50 389.50 391.75 391.50 389.75 387.75 388.50 367.50 370.00 379.50 381.50 380.00 383.50 384.50 384.00 381.25 382.25 369.75 385.75 383.50 385.25 385.75 391.25 388.00 385.75 383.00 387.25 1009.00 991.50 1007.75 387.00 1012.25 990.75 995.75 389.00 1017.00 993.75 1007.25 383.75 1009.75 998.75 999.25 389.00 1006.50 992.00 999.25 385.25 1029.00 999.00 1016.00 379.00 1021.50 1002.00 1007.75 378.00 1024.75 1006.00 1024.00 376.00 1035.50 1020.00 1030.75 379.00 391.00 390.50 391.25 389.50 386.00 387.00 379.50 382.25 387.25 385.00 383.00 382.25 383.50 377.50 377.50 371.50 375.00 377.00 389.50 383.75 389.75 385.25 378.75 377.50 375.75 380.00 384.50 1.1307 1.1337 1.1466 1.1324 1.1458 1.1308 1.1301 1.1316 1.1331 1.1398 1.1393 1.1334 1.1405 1.1394 1.1363 1.1376 1.1328 1.1335 1.1356 1.1193 1.1358 1.1529 1.1481 1.1495 1.1482 1.1355 1.1341 1.1343 1.1419 1.1439 1.1425 1.1445 1.1412 1.1446 1.1425 1.1389 1.1354 1.1384 1.1375 1.1241 1.1288 1.1309 1.1312 1.1300 1.1307 1.1266 1.1269 1.1276 1.1298 1.1376 1.1315 1.1318 1.1330 1.1351 1.1275 1.1291 1.1284 1.1332 1.1179 1.1172 1.1337 1.1473 1.1337 1.1473 1.1307 1.1301 1.1316 1.1331 1.1398 1.1383 1.1349 1.1406 1.1391 1.1363 1.1368 1.1330 1.1335 1.1356 1.1193 1.1190 992.00 1007.00 995.25 1006.75 1000.50 999.25 1015.00 1007.50 1023.00 YâàâÜxá EG 32 | マンスリー予定表 マンスリー予定表( 予定表(経済3 経済3月) 6日(金) 2月の米失業率 2月の米非農業部門就業者数 1月の米消費者信用残高 昨年第4四半期のユーロ圏GDP改定値 8日(日) 2月の中国貿易統計 9日(月) 2月の米労働市場情勢指数 昨年第4四半期の日本GDP・2次速報 米国市場が夏時間に移行(取引時間が冬時間より1時間繰り上げ) 10日(火) 2月の中国消費者物価指数(前年比) 2月の中国卸売物価指数(前年比) 11日(水) 2月の米財政収支 2月の中国小売売上高(前年比) 2月の中国鉱工業生産指数(前年比) 12日(木) 2月の米小売売上高 ニュージーランド中央銀行が政策金利について発表 2月のオーストラリア雇用統計 1月のユーロ圏鉱工業生産指数 13日(金) 2月の米卸売物価指数 3月の米ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値 16日(月) 3月のニューヨーク連銀・製造業景況指数 2月の米鉱工業生産指数 2月の米設備稼働率 日銀政策委員会・金融政策決定会合(17日まで) 17日(火) 2月の米住宅着工件数 米連邦公開市場委員会(FOMC、18日まで) 日銀政策委員会・金融政策決定会合 2月のユーロ圏消費者物価指数・確定値(前年比) 18日(水) 米FOMC声明・経済見通し発表 イエレン米FRB議長・定例会見 2月の日本貿易統計 1月のユーロ圏貿易収支 19日(木) 昨年第4四半期の米経常収支 3月のフィラデルフィア連銀・製造業景況指数 2月の米景気先行指数 昨年第4四半期のニュージーランドGDP スイス中央銀行が政策金利について発表 ノルウェー中央銀行が政策金利について発表 23日(月) 2月の米中古住宅販売件数 24日(火) 2月の米消費者物価指数 3月の米製造業PMI(購買担当者景況指数)・速報値 2月の米新築住宅販売件数 3月のユーロ圏総合PMI(購買担当者景況指数)・速報値 3月のユーロ圏製造業PMI(購買担当者景況指数)・速報値 25日(水) 2月の米耐久財受注 2月のニュージーランド貿易収支 3月のドイツIFO景況感指数 26日(木) 南アフリカ中央銀行が政策金利について発表 27日(金) 昨年第4四半期の米国内総生産(GDP)・確定値 3月の米ミシガン大学消費者信頼感指数・確定値 30日(月) 2月の米個人所得 2月の米個人消費支出 3月のユーロ圏景況感指数 31日(火) 1月のS&P/ケース・シラー米住宅価格指数(前月比) 3月のシカゴ購買部協会景況指数 3月の米消費者信頼感指数 2月のユーロ圏失業率 ・上記の予定は予告なく変更される事があります。 YâàâÜxá EG 33 | 重要事項のご 重要事項のご説明 のご説明 ※本資料は、信頼できると思われる各種データに基づいて作成されていますが、当社はその正確性・信頼性を保証する ものではありません。また、本資料は情報提供を目的としており、相場見通し等の確実性を保証するものではありませ ん。なお、本レポートに記載されている内容の著作権は、原則として、当社およびその他情報提供者に帰属します。著 作権法により、当社およびその他情報提供者に無断で転用、複製、再配信、ウェブサイトへ掲載等することはできませ ん。ご利用になりたい場合は、後述のお問い合わせ先にご連絡ください。 ※商品先物取引は元本及び利益が保証されるものでなく、取引額が当社必要証拠金に比べて最高でおよそ40倍と大き いため、損失の額がお預り証拠金の額を上回るリスクもあります。又、相場変動や日数の経過によって追加預託が必要 になる場合もあります。お取引を始める前に契約締結前交付書面をよくお読みになり、取引内容を十分ご理解の上、ご 自身の判断と責任によりお取引下さい。 ※ 当社必要証拠金の額は1枚当たり最高で 233,000 233,000 円、手数料は1枚当たり最高で 23,328 円(税込)となりますが、 相場の変動によって変更される場合もあります。詳しくはその都度お問い合わせ下さい。 (平成27年3月2日現在) ※ 当社お客様相談窓口 (東京本社)℡01200120-770770-266 ※ 日本商品先物取引協会相談センター ℡0303-36643664-6243 ※当社の企業情報は本・支店及びHP、並びに日本商品先物取引協会のHPでご覧頂けます 当社HPアドレス http://www.daihttp://www.dai-ichi.co.jp/ 日本商品先物取引協会 http://www.nisshokyo.or.jp/ http://www.nisshokyo.or.jp/ ※ 当資料記載の情報内容およびお取引に関するお問い合わせは、お取引店(担当者)またはフューチャーズ24(℡ 0303-34623462-8056)までご一報ください。土・日・祝を除く毎日 24 時間体制でお応えしております。 ※ 他の当社資料をお求めの場合は、 フリーダイヤル ℡01200120-431431-561 または、HPの資料請求フォーム http://www.daihttp://www.dai-ichi.co.jp/present/ ichi.co.jp/present/ からお申込みください。 加入協会/日本商品先物取引協会 (一社)金融先物取引業協会 商品先物取引業者 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第 279 号 第一商品株式会社 本社所在地 150-0045 東京都渋谷区神泉町 9-1 代表電話番号 ℡0303-34623462-8011 YâàâÜxá EG
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