日 図 lの よ う に 床 ABおよび床 CDか ら な 掛 か な い 上 下 2段の水平な床があ り,下段の床 CD上には質量 M の水平な台が静止している。台の上面は,上段 の床 ABと同じ高さで接している。質量 m の小球が速度 U( v>0)で上段の床 ABから台の上に乗るとき,以下の問いに答えなさい。ただし,台や小球の速度 と加速度は右向きを正とし,重力加速度の大きさは g とする。また,小球と床 ABとの聞には摩擦がないものとし,小球の大きさは無視できるものとする。 まず,図 Iのように,台の上に質量と厚さが無視できる両面粘着テープを取り 付けた。小球が両面粘着テープの位置に達すると,台と小球が一体となって床 CD上をすべり始めた。このとき,小球と台との問,および台と床 CDとの聞に は摩擦がないものとする。 小球 両面粘着テープ m A み 床 、 , .ι 完 η・ . i 事 ∼ " φメ ヘミ t1,~点台 c 床 v D 図l 問 l 台と小球とが一体となって床 CD上をすべり始めたときの速度を M, m , v , gのうち必要な記号を用いて表しなさい。 -2- > くM6( 6 9 5 6 8 ) 次に,図 2のように両面粘着テープをはずして台の上面の材質を変え,小球と 台との問に摩擦力が生じるようにした。小球と台との問の動摩擦係数を μ とす 1後に台上 。 小球は台の上に乗ってから,台の上を距離 fだけ進んで,時間 T る で静止した。ただし,台は床 CD上で動かないように固定されているものとす 。 る 小球 m A 床 c D 床 図2 1および fの値を M, m, v, g, μのうち必要な記号を用いて,それぞ 問 2 T れ表しなさい。 -3- 。 M6(695-69) さらに,図 3のように台の固定をはずし,台が床 CD上をなめらかにすべるよ うにしたところ,小球は台に乗ってから時間 T 2後に台上で静止し,台と一体と なって動いた。小球が台の上を移動している間の,床に対する小球および台の加 速度をそれぞれ α,dとし,台と床 CDとの聞の摩擦はないものとする。 小球 η1 A 床 c D 床 図3 問 3 小球が台の上を移動している聞の,床に対する小球および台の運動方程式 を , M, m, v ,g , μ,α,dのうち必要な記号を用いて書きなさい。 , M, m, v ,g , μのう 問 4のグラフ中に記入する値,ならびに問 5,問 6は ち必要な記号を用いて答えなさい。 ,縦軸を床に対する小球およ 問 4 横軸を小球が台に乗ってから経過した時間 t ぴ台の速度としたグラフを描きなさい。ただし,床に対する小球の速度を破 , t= T 2お 線(一−−−−−)で,台の速度を実線(ー一一一)で示すものとし, t= 0 よび t=2T2のときの床に対する小球および台の速度が分かるようにグラ フの縦軸に記入しなさい。 問 5 T2の値を求めなさい。 問 6 小球が台上で静止するまでの聞に,台が床 CD上を移動した距離を求めな さい。 -4- < )M6( 6 9 5-7 0 ) 囚 図 の よ う に 水 平 右 向 き を x軸の正の向き鉛直上向きを y軸の正の向きとし 原点 O にある質量 m の小球を地表から打ち上げ,ばねを使った装置に衝突させ る場合の運動を考える。 この装置は,ばね定数 hの軽いばねと質量 M の平らな板からなり,図のよう にばねの一端に板が取り付けられており,ばねのもう一端は地中に固定されてい る。板の質量 M は小球の質量 m より大きく,板の厚さは無視できるものとす る。この板はその中心が原点から距離 Lの位置に設置されており,板の x軸方 向の板幅は距離 Lに比べて十分小さい。また,板はそのつりあいの位置におい て地表と同じ高さにあり,常に水平を保つとする。 初めに,板はつりあいの位置で静止していた。そして,小球が板の中心に衝突 するよう,時刻 t= 0に仰角。( 0。 < e<g o。),速さ uで小球を打ち上げた。小 球と板の衝突は弾性衝突であるとし,小球の運動は xy平面内に,ばねの運動は y方向に限られるとする。小球の加速度の x軸方向と y軸方向の成分をそれぞれ a x .a y,重力加速度の大きさを g とするとき,以下の問いに答えなさい。ただ し,空気抵抗および板とまわりの摩擦の影響は無視できるものとする。 y 図 5- ) く M6(695 71) 問 l この小球が板に衝突するまでの運動方程式を x軸方向と y軸方向のそれぞ y .g ,m ,t , れについてめ, a eのうちから必要な記号を用いて表しなさ 問 2 小球が板に衝突するまでの任意の時刻 tにおける小球の x座標, y座標を , v , それぞれ g, m, t eのうちから必要な記号を用いて表しなさい。 問 3 距離 Lを g , m, v , eのうちから必要な記号を用いて表しなさい。 問 4 板に衝突する直前の小球の速度の y軸方向の成分を g , m , M, v , 8のう ちから必要な記号を用いて表しなさい。 問 5 板に衝突した直後の小球と板のそれぞれの速度の y軸方向の成分を g , k , m, M, v , 8のうちから必要な記号を用いて表しなさい。 小球が板に衝突した後,板はつりあいの位置を中心として単振動をはじめ,そ の後,小球と再び衝突することはなかった。 問 6 小球が板に衝突した後の板の振動の周期を g , k , m, M, v , 8のうちか ら必要な記号を用いて表しなさい。 問 7 小球が板に衝突した後の板の運動の振幅を g , I i , m, M, v , 8のうちか ら必要な記号を用いて表しなさい。 問 8 小球が板に衝突した後,小球が次に地表と接する地点の x座標を g , k , L , m, M, vのうちから必要な記号を用いて表しなさい。 ,L ,m , 問 9 小球が板に衝突した後,小球が次に地表と接する時刻を g, k M, Bのうちから必要な記号 を用いて表しなさい。 -6- 。 M6( 6 957 2 ) 回 図 lの よ う に 単 位 長 さ あ た り の 質 量 的 長 さ れ の 十 分 に 細 い 導 体 棒 が あ る。その導体棒のそれぞれの端には長さ tの絶縁体でできたひもがとりつけられ ており,導体棒が水平になるように水平な天井からつるされている。このとき, 2本のひもはともに鉛直方向を向いていた。導体棒の両端には十分に細い導線が とりつけられ,抵抗値 Rの抵抗を通して,起電力 Eの直流電源につながれてい る。この導体棒に磁束密度 Bの一様な磁場をかけることを考える。 ただし,図 lに示すように,導体棒と平行に x軸(紙面右向きが正),鉛直方向 に z軸(上向きが正),それらと垂直な方向に y軸(紙面手前から奥の向きが正)を とる。重力加速度の大きさを g とする。また,導線や導体棒の抵抗,電源の内 部抵抗,空気抵抗や摩擦の影響,導体棒の運動にともなう誘導起電力,導線の質 量,導線が磁場から受ける力は無視できるとする。導体棒は常に x軸に平行に なっており, x軸方向には運動しないとして,以下の問いに答えなさい。 x 導線 直流電源抵抗 図l まず,磁場をかけていない場合を考える。 問 1 導体棒に流れる電流の大きさ Iを Eと Rを用いて表しなさい。 -7- ) く M6( 6 9 5 7 3 ) 問 2 導体棒を x軸に平行な状態に保ったまま, y軸の正の向きに微小な初速度 oを L ,1 ,ρ,g を与えたところ単振動を始めた。このとき,単振動の周期 T のうち必要な記号を用いて表しなさい。 0 LV 3 ・ ,1 ,ρ,g ,B , Iのうち必要な記号を用いて答えなさ 以下の解答はすべて, L 次に, x軸の正の方向に一様な磁束密度 B(B>0)の磁場をかけている場合を 考える。 問 3 導体棒に流れる電流が磁場から受ける力の大きさ F1を求めなさい。 問 4 導体棒に y軸の正の向きに微小な初速度を与えたところ単振動をはじめ た。このとき 単振動の周期 T 10)Toi ::対する比去を求めなさい。 今度は, y軸の正の方向に一様な磁束密度 B(B>0)の磁場をかけている場合 を考える。 問 5 導体棒に流れる電流が磁場から受ける力の大きされを求めなさい。 問 6 導体棒に y軸の正の向きに微小な初速度を与えたところ,ひもがたるむこ となく,導体棒は単振動をはじめた。このとき,単振動の周期 T 2の T oに 対する比子を求めなさい。 10 -8- 。 M6(695 7 4 ) 囚 図 1の よ う に 単 位 長 さ あ た り の 質 量 的 長 さ れ の 十 分 に 細 い 導 体 棒 が あ る。その導体棒のそれぞれの端には長さ fの絶縁体でできたひもがとりつけられ ており,導体棒が水平になるように水平な天井からつるされている。このとき, 2本のひもはともに鉛直方向を向いていた。導体棒の両端には十分に細い導線が とりつけられ,抵抗値 Rの抵抗を通して,起電力 Eの直流電源につながれてい る。この導体棒に磁束密度 B の一様な磁場をかけることを考える。 ただし,図 lに示すように,導体棒と平行に x軸(紙面右向きが正),鉛直方向 に z軸(上向きが正),それらと垂直な方向に y軸(紙面手前から奥の向きが正)を とる。重力加速度の大きさを g とする。また,導線や導体棒の抵抗,電源の内 部抵抗,空気抵抗や摩擦の影響,導体棒の運動にともなう誘導起電力,導線の質 量,導線が磁場から受ける力は無視できるとする。導体棒は常に x軸に平行に なっており, x軸方向には運動しないとして,以下の問いに答えなさい。 x 導線 直流電源抵抗 図l まず,磁場をかけていない場合を考える。 間 l 導体棒に流れる電流の大きさ Iを Eと Rを用いて表しなさい。 -9- 。 M6( 6 9 5 7 5 ) 問 2 導体棒を x軸に平行な状態に保ったまま, y軸の正の向きに微小な初速度 , f,ρ,g を与えたところ単振動を始めた。このとき,単振動の周期 Toを L のうち必要な記号を用いて表しなさい。 , Iのうち必要な記号を用いて答えなさ , f,ρ,g, B 以下の解答はすべて, L し ユ。 次に, x軸の正の方向に一様な磁束密度 B(B>0)の磁場をかけている 場合を 考える。 問 3 導体棒に流れる電流が磁場から受ける力の大きさ F1を求めなさい。 問 4 導体棒に y軸の正の向きに微小な初速度を与えたところ単振動をはじめ た。 このとき,単振動の周期 T1の Toに対する比与を求めなさい。 10 今度は, y軸の正の方向に一様な磁束密度 B(B>0)の磁場をかけている場合 を考える。 問 5 導体棒に流れる電流が磁場から受ける力の大きされを求めなさい。 問 6 磁束密度 Bがある値 Boより大きいとき,ひもがたるむ。その B。の値を 求めなさい。 問 7 磁束密度 Bが問 6で求めた Boより小さいとき,導体棒に y軸の正の向き に微小な初速度を与えたところ,導体棒は単振動をはじめた。 このとき,単 振動の周期 T2の Toに対する比子を求めなさい。 10 0- 1 6) 5 7 9 (6 O M6 最後に, z軸の正の方向に一様な磁束密度 B(B>0)の磁場をかけている場合 を考える。 問 8 x軸の正の方向から導体棒をみたとき,図 2のように導体棒をつるすひも は鉛直方向下向きから角度。= B oだけずれて静止していた。このときも, 導体棒は x軸に平行なままであった。 t a n8oの値を求めなさい。ただし,角 度。は鉛直方向下向きを Oとし,図 2中の矢印の向きを正とする。 問 9 問 8のように導体棒が静止していたとき,ひもと導体棒との両方に直交す る方向に微小な初速度を与えたところ,導体棒は単振動をはじめた。このと き単振動の周期 T 30)T oI :=対する比去を求めなさい。 y 導線 直流電源および 抵抗へ 図2 - 1 1- ) く M6( 6 9 5 7 7 ) 回 図 の よ う に なめらかに動く 2つのピストン A Bのついた断面積 Sの円筒形 の容器を,大気圧 ρ。中で水平に置く。ピストン A と Bとの問には nモルの理想 気体 Gが閉じ込められている。気体 Gの定積モル比熱は Cvである。また,ピ ストン Bの右側は真空状態で,ばね定数 kのばねが取り付けられている。問題 文中で述べられている場合以外は気体 G と外部との熱のやり取りはないものと する。問題文中に定義された記号を用いて,以下の問いに答えなさい。気体定数 を R とする。 B A ばね 大気圧 P o 気体 G ~J)J)J)J)_; 真空 図 はじめの状態では,気体 Gの圧力は大気圧と等しくれ,体積は V oで,ピスト ン A, Bは静止していた。 問 l ばねは自然長からどれだけ縮んでいるか,縮んだ長さを求めなさい。 問 2 気体 Gの温度を求めなさい。 - 1 2- > くM6(695 78) 次に,ピストン Bを動かないように固定して気体 Gをゆっくりあたためたと ころ,ピストン A が動いて,気体 Gの体積は V1になった。 問 3 この間に気体 Gが外部にした仕事を求めなさい。 問 4 このときの気体 Gの温度を求めなさい。 問 5 この間の気体 Gの内部エネルギーの増加量を求めなさい。 問 6 この間に外部が気体 Gに与えた全熱量を求めなさい。 次に,気体 G をはじめの状態に戻して,ピストン A を動かないように固定 し,ピストン Bが自由に動けるようにした。その後,気体 Gをゆっくりあたた めたところ,ピストン Bが右に距離 αだけ移動して静止した。 問 7 このときの気体 G の温度を求めなさい。 問 8 ピストン Bが移動する聞に気体 Gがばねにした仕事を求めなさい。 1 3- <)M6( 6 9 5 7 9 ) 囚 音源と観測者が同じ xy平 面 内 に あ っ て 音 源 の み が xy平面内で動く場合の ドップラー効果を考えよう。以下の問いに答えなさい。 図 1のように,原点 O を通り x軸から角度。( 0。 < ) (<9 0 。)だけ傾いた直 線上を,音源 Pが図の右上方向に一定の速さ uで移動している。時刻 t=Oで 原点 0を通過した瞬間から,音源が一定の振動数 fの音を出し続けた。 この 音を x軸上の点 A( L ,0 )(ただし ,L >0)で観測したところ,観測された音の 振動数 I mはfとは異なっていた。この現象について,以下の問いに答えなさ い。ただし,音速を Vとし, uは Vより小さいものとする。 問 l 点 A で初めて観測された音の振動数/ moについて記した以下の文中の 空欄 仁 己 ∼ 仁 己 に入る式を答えなさい。なお,解答には f , v ,V ,L , )(,ならびに以下の文中で定義される L 1tのうち必要な記号を用 いなさい。 時刻 t= 0で音源 Pが原点 O を通過してから短い時間 L 1tの聞に,音源が発 する波の数 nは , 仁 ヨ となる。原点 Oで出た音が点 A に届く時刻 fIは 仁 ヨ である。 一方,時刻 t= L 1 tで の 音 源 の 位 置 を 点 Bと す る と , 点 Bの 座 標 は (亡 司 , 仁 己 )となるよって,点 Bで出た音が点 A に届く時刻 山 t+ 仁 己 である。 したがって,点 A では時間 L 1 t '(=t 2-t 1)の聞に n個の波が届く 。 この L 1t 'の短い時間内では,観測される音の振動数/ moは一定とみなせるので,観 n 摂j lされる音の振動数/ moは となる L 1t 'は L 1tと異なるので, fmoは/と L 1 t ’ 異なる値となる。 0 - 14- <)M6(695 -80 ) 問 2 点 Aで初めて観測された音の振動数 Imoを , f ,v ,V , 8を用いて表 しなさい。ただし, L 1tは十分小さいのでは t )2の項は無視してよい。 ÷ x さらに,必要な場合には,! x iが 1に比べて十分小さいときの近似式 汀 百 与1+ を用いなさい。 問 3 音源 Pが移動するにしたがって,音源 Pから見た観測点の方向は変 わっていく 。 このとき,点 A で観測される音の振動数んは,音が初めて 観測されたときの値 Imoから,時間とともにどのように変化するか。次の ( ア) ∼( オ) のうちから, 一つ選んで記号で答えなさい。 ( ア) 減少し続ける ( イ) 増加し続ける ( 扮 一定で変化しない ( エ) 最初は増加し,その後は減少し続ける ( オ) 最初は減少し,その後は増加し続ける y B v 。 観測点 A( L ,0 ) x 図l - 1 5- > くM6( 6 9 5-8 1 ) I I . 図 2のように,原点 O を中心として,半径 r,周期 Tで反時計回りに,音 源 Pが等速円運動をしている。時刻 t=Oで音源 Pが点 C(r, 0)を通過した瞬 間から,音源 Pが一定の振動数 fの音を出し続けた。この音を x軸上の点 A ( L , 0)(ただし, L >r)で観測したところ,観測された音の振動数 I mは時間 とともに変化した。この現象について,以下の問いに答えなさい。 ただし,音速を Vとし,音源 Pの速さは Vより小さいものとする。さら に,音源 Pが出す音波の周期は Tより十分小さいものとする。 線分 OPの線分 ocからの回転角をゆ(反時計回りのときを正)とする。 問 l 点 Aで観測される振動数が最小となる音を出す時の音源 Pの位置を点 D とし,線分 ODの線分 o cからの回転角をゆ D とする。 このとき, r , L,ゆ D の聞に成り立つ関係式を書きなさい。 次に,点 Aで観測される音の振動数の時間変化について考える。 , f , V ,r , T , Lのうち必要な 問 2 点 Aで音が初めて観測された時刻 fAを 記号を用いて表しなさい。 mの 問 3 点 Aで音が初めて観測された時刻 fAから時刻九 十 Tまでの聞の I 時間変化の様子について考えよう。なお,以下の ( 1 ) ,( 2) では, f , V ,r , T , Lのうち必要な記号を用いて表しなさい。 ( 1 ) 時刻 tが f A豆 t三 t A+Tの範囲における I mの最大値と最小値を求 めなさい。 ( 2) 時刻 tが f A豆 t壬 t A+Tの範囲において, I mがfと等しくなる時刻 をすべて求めなさい。 ( 3) 時刻 tが九三五 t豆 t A+Tの範囲における I mの時間変化の概略を, 1 ) ,( 2) で求め 解答欄のグラフに書きなさい。なお,グラフ中には,上の( た値を記さなくてよい。 -16- > くM6( 6 9 5 8 2 ) y 観測点 A( L ,0 ) x 図2 - 1 7- > くM6(695 8 3 )
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