(資料)大阪市ICT戦略 骨子(案)

大阪市ICT戦略 骨子(案)
平成27年3月
大阪市
大阪市ICT戦略 骨子(案)
1.大阪市ICT戦略の策定にあたって
活力ある大阪を取り戻すため、徹底したICTの活用をすすめ、
市民サービスの向上と行政運営の効率化に取り組む
 人口減少、現役世代の負担増、地域コミュニティの機能低下など、現代
社会のさまざまな課題に対応し、活力ある大阪の再生をすすめるにあ
たっては、モバイル化により急速に普及が進むICTの活用が有効です。
 大阪市は、基礎自治体でありながら都市規模が大きく、行政と市民の距
離が非常にとおく、特に社会を支える現役世代をはじめとする多くの市民
の意見や声を十分にひろいきれていません。
 そこで、スマートフォン等の対応をすすめることにより、市が情報を一方
的に提供するだけでなく、市民と行政が情報や問題意識を共有し、ともに
行動を起こしていけるようなダイナミックな転換が可能となります。
 このような観点から、徹底したICTの活用をすすめ、行政と市民の距離を
縮め市民サービスの向上を図るとともに、行政運営の効率化に積極的に
取組み、大阪の再生を加速させていきます。
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2-1. 背景・課題認識
大都市であるがゆえに
市民と行政との距離が遠い
スマートフォン等保有率の急上昇、
行政サービスのモバイル対応の
ニーズの高まり
行政が保有するデータの
オープン化の要請、
市民参画促進のチャンス
クラウド、モバイルなど
近年のICT活用による
業務改善・効率化のチャンス
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2-2.大阪市ICT戦略策定の位置づけ
「10年後の大阪を見据えて」(平成26年12月策定)
「平成27年度市政運営の基本方針」(平成27年1月策定)
Ⅰ 本市を取り巻く状況
「人口減少社会の到来」
「現役世代の負担増」
「地域コミュニティの機能低下」
「厳しい財政状況」
3-(2)-ⅳ 徹底したICTの活用
上記政策の基本的考え方について対応
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3.めざす姿、ビジョン
(1) 便利・快適で、安全・安心できる都市生活の実現
 市民がスマートフォンなどを活用し、都市生活のあらゆる場面において必
要な情報を効果的に得られることにより、便利なくらしを実現するとともに、
快適なビジネス環境を生み出すことができます。
 大阪でくらし、はたらくことが便利・快適で、わくわくすることができる都市
となることをめざします。
 同時に、将来想定される災害から被害を最小限にするため、通常時にお
いても避難情報・防災マニュアル等防災情報の発信に努めるとともに、
災害時対応、維持管理の高度化を図るなど防災・減災を実現する安全・
安心な都市をめざします。
 このようにICTを活用することにより、便利・快適で、安全・安心な都市生
活を実現していくことをめざします。
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(2) コミュニティ形成と市民協働の促進による新しい公共の実現
 少子・高齢化、少人数世帯や共同住宅の増加など社会環境の変化によ
り、社会全体で対処すべき「公共」分野は拡大してきており、これまでにも
増して、豊かなコミュニティの形成が求められています。
 活力ある地域社会づくりに向けては、様々な活動主体自らが公共の担い
手であるという当事者意識のもと、相互に協働する地域社会づくりが重
要であり、また、地域社会に存在する人材・モノ・資金・情報といった資源
の可視化やマッチングといった機能強化も求められています。
 一方、スマートフォンやタブレットの普及など市民のICT活用が進んでいる
ことから、ICTを活用した市民同士のつながりづくりや地域資源のマッチン
グなど、地域の課題解決や魅力づくりに向けての協働の取り組みを効果
的に進めることにより、活力ある地域社会づくりをめざします。
 さらに、ICTの活用により、これまで地域の課題解決や魅力づくりに興味
がありながら参画することが難しかった市民層との対話・コミュニケーショ
ンを積極的に進め、新しい協働を創出するなど、より一層市民と行政が
協働する「新しい公共」の実現をめざします。
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(3) イノベーション創出し、活力と魅力のある大阪の実現
 現代はインターネットの普及とともに、生活のあらゆる場面に膨大な分量
のデータが介在しており、適切な利活用を進めることによって、これまで
実現できなかった新たなサービスやビジネスを生み出すことができます。
 大阪が将来においても活力と魅力をもつためには、社会を支える現役世
代が力を十分に発揮できる環境を整えるとともに、新たなICTを活用し、大
阪・関西が持つ強みに磨きをかけて、高い付加価値をもつイノベーション
を生み出すことが重要となります。
 オープンデータを推進し、公共が持つデータを公開・活用につとめるとと
もに、民間企業が所有する各種ビッグデータとアイディアを組み合わせ、
便利で豊かな暮らしを実現する新たなビジネスを創出することにより、産
業・経済活動の活性化をめざします。
 都市全体として最先端ICTの活用に取組み、新しい価値が発掘・創造され
る魅力的な都市をめざします。
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(4) 市民サービスの向上と効率的・効果的な行政運営の実現
 スマートフォン等モバイル端末の普及に対応し、各種アプリケーションの
活用をすすめ、市民が求める情報を速やかにかつ効果的に伝えるととも
に、個々のニーズに対応したきめ細やかな市民サービスの実施につとめ、
市民と行政との距離感を縮め、市民サービスの向上に取組みます。
 あわせて、本市の業務について外出先でタブレット端末等を活用すること
をはじめ、会議のペーパーレス化、さらにはテレワークも視野に入れなが
ら、場所に制約されない働き方をすすめ、効率的で効果的な業務遂行を
図ります。
 また、このようにICTの活用により、働き方の対応方策が増えたことを最大
限生かし、新たな視点から業務フローの見直しをすすめ、自動化・省力化
により無駄のない効率的な業務執行を実現します。
 それにより職員はより市民対応や創造的な業務に注力することとし、市民
ニーズの把握、施策の検討にICTを活用し、データ、分析に基づいた施策
を企画・実行し、より効果的・効率的な行政運営をめざします。
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(5) 将来を担うこどもの個性と才能を伸ばし、はぐくむ大阪の実現
 ICTを活用することで、世界中の最新の情報・知識につながることができ
ます。最先端の研究成果の論文や映像、芸術に触れることができ、また
ビデオ通話によって国境を超えて交流することにより、こどもたちが持つ
個性と才能を思う存分伸ばす機会をつくることができます。
 一方で、インターネットを使う上で注意しなければならない人権の尊重、
モラルへの配慮と、個人情報の漏えいやサイバー攻撃などセキュリティ
について正しい知識を身に着け、見えない脅威におそれず適切に使いこ
なすことができるようになることも重要です。
 また、プログラミングによって、想像力を創造力に変えることができます。
自由な発想、ひらめきをもとに、さまざまなアプリやサービスをつくること
によって、豊かな社会をつくりあげることができます。
 将来の大阪を担うこどもたちの可能性を広げるICT活用をめざします。
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4.戦略の基本方針
<5つの柱>
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅳ
Ⅴ
最先端ICT装備都市への挑戦 (Smart City)
新しい公共 (Government2.0)
オープンデータ、ビッグデータ (Open Government)
モバイル・ファースト (Mobile Government)
教育ICT
オープン化促進、官民連携促進
最先端ICT活用事例を調査・研究し、
ワーキングを通じて導入を検討
導入についてはモデル実施(スモールスタート)
既に導入・着手しているICT活用の効果的なPR
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