戦略法の提案

NPO新会計基準学習会
in岡山
会計基準でいったい「なに」が「どう」変わる?
NPO法人 岡山NPOセンター
今年度の決算から、この会計基準に
沿って、やっていいんですか?
いつからということはない。
みなさんができるときから取り組んでほしい。
著しく低価格でのサービスの提供のケースで、
仮に通常ならば10万円支払うものを、
1万円のボランティア給与にした場合、
表示はどうなりますでしょうか?
差額の9万円をボランティア受入評価益として計上する
か、注記で記載する。
※どこを「著しく低い」とするかは、ケースバイケース。基
準はない。が、半額以下はそう捉えていいのではないか
車の助成が決定している(総額:900千円、助成:600千
円、自己負担300千円)受贈資産の額は?
○助成金をいつ計上するか?…交付決定がおりた日。
○車を購入した日・・・納品書の日付
※車両運搬具・・・900千円
※受け取り助成金・・・600千円
※差額は「現金」・・・300千円
基準24ページ。「使途が制約された寄付等の内訳の注記」
車を5年間使う:車を購入した時点で使途は解除。※車両と備品は。
(アメリカでは、1/5ずつ減価償却。使途も1/5ずつ解除。)
会費、特に賛助会費を
いっしょと捉えていいか?
賛助会費は、会費と捉える。
ただし、賛助会費と寄付金は一緒であり、認定NPO法人
の判定の際は同じに扱う。
貸借対照表に注記をすれば、
財産目録は必要ではないのでは?
「必要ない」のではないかと思う。
基準の11ページ。第8項。
「財務諸表等」の「等」と財産目録は捉えている。
NPO法で財産目録は定義されているので、しかたなくい
れている。他の法人等では削除されている。
ボランティアの人件費の
評価額の算出方法は?
ガイドライン75ページ。77ページ。79ページ。
81ページ。83ページ。等に詳細が記載。
「合理的に算定できる場合=「注記」できる。」
※合理的=資料があり、その資料を会計担当者がその他の方に説明可能な場合。
例えば、時間管理・単価設定 などがある。
「客観的に算定できる=「計上」できる。」
※客観的=財務諸表を読む人が該当NPO法人以外が発行した資料(例えば、岡 山
県の最低賃金や県発行の統計資料、税理士等の標準報酬が示されてい等)を 用い
て、確認できる場合。
いずれでもない場合は、記載できない。
委託事業で提出している職員人件費の単価など
車の購入の為の積立金は
どう計上すべき?
基準29ページ。
固定資産>●●特定資産
例えば、「車両購入積立特定資産」など。
行政からの補助・委託が多く、半数以上は年度を越えて
入金されるため、借入金で乗り切っている。
健全に見えるようにする注記は?
委託の原則は清算払い。(概算払いもある)
※入金されていない委託料は、未収金として計上。
※活動計算書では事業収益として計上される。
※つなぎ融資を受けている場合、借入金に計上。
※未収金と借入金が
ボランティア評価益等を入れることで、
収入額が1千万円を超えて、
それにより消費税の課税対象になることはないのか?
本当にボランティアに10万円払い、その場で、10
万円ボランティアが寄付をした場合=給与にな
る。そうなると、税務署はそれに対応する(税金の
対象)
しかし、「評価」であるので、税法には関係ない。
(現金が動いていないので)
※ウェブサイトにQ&Aコーナーを設ける予定。
※今日現在はシートは、ダウンロードできない。
モノで受ける寄付も領収書が必要か?
必要。現物寄付も控除の対象になる
確定申告との関係は?
収益事業をしている場合の法人税の申請は、やり
易くなる。
内閣府の会計基準だと、収支計算書を損益計算
書に作り直してから法人税の申告をしていたが、
今回の会計基準は損益計算書ベースなので。
エクセルで3列作成。1列目が全ての事業。2列目
が非収益事業にして、1列目から2列目を引いた
ものが対象になる(法人税の)そこを申告する。
内閣府は「受け取るかどうかを判断する権限はな
所轄庁は受け取ってくれるのか?特に内閣府は?
い」と言っている。(NPO法にのっとって)
なので、受け取ってくれるはず。
ただ、間違いがあれば、補正をもとめるのみ。
※補正になりそう…収支計算書→活動計算書の名称変更など
ガイドラインの6ページ。(注)として名称のことを注釈している。
「内閣府はとやかく言わないが、一般市民が法律に書いている収支計算書を出していな
いのではないか?と誤解をもつのではないか」
都道府県によって対応はまちまち。注記をするこ
とで大丈夫なのではないか。
ガイドライン10ページ。「その他の事業」がある場
合は、活動計算書は分けるが、貸借対照表を分
ける必要はない。と会計基準では考えているが、
車両と備品は減価償却はとらない?とってもいい?
今回の規定では、減価償却は必須にしている。
100万円の車を購入。4年間で償却する場合、2
5万円ずつ、減価償却費を計上する。
助成金は活動計算書には、最初の年度に全額記
入。しかし、助成金も4で割るかというと、それはし
なくてもよいことにした。
注記は、ガイドライン16ページ。
市販の会計ソフトへの対応は?
今日現在、この会計基準への対応を考えている
のは2社。
しかし、販売はまだ。
会計ソフトメーカーの心配は、本当にこの決算書
を所轄庁が受け取ってくれるのか?という点。
活動計算書を収支計算書のタイトルで提出しては?
所轄庁の抵抗が強ければ、そうすることもあり。
そして、注記を逆に「活動計算書を収支計算書と
しています。」と書く。
会計基準の冊子について
500円で販売中。のこり、6冊程度。
ウェブサイトでもダウンロードできるが、頁数が膨
大。
今後、一般書店で書籍として出版される予定。
「新しい公共」について
「新しい公共」についての予算(98億円?)が、本
年度の補正予算を先々週に通過。
各県に予算措置がなされる予定。
認定NPO法人の緩和、NPO法の改正、税制の優遇などが来年度
に動きそう。
NPO法の改正については、NPO議員連盟(江田さん等も参加して
いる)に要望書を提出中。名称や認証のスピードの短縮など。