復興制度等提言事業の概要 兵庫県防災企画局復興支援課 1 趣旨 阪神・淡路大震災から20年を迎えるなか、震災を経験していない住民が増えるな ど震災の記憶の風化が懸念されている。また、近年、自然災害の激甚化が顕著となり、 南海トラフ巨大地震の発生が切迫していることから、東日本大震災での復興課題や取 り組みの成果を今後の対策強化に活かしていく必要がある。 このため、兵庫県では、阪神・淡路 20 年を機に、阪神・淡路大震災と東日本大震災 の復旧復興過程における制度や取り組み等について比較分析を行い、東日本大震災被 災地への支援や今後の大規模災害の備えに活かしていく。 〔ねらい〕 ① 大都市直下型地震と津波による広域災害の復興課題を整理 阪神・淡路と東日本大震災の主な課題とそれに対する取り組み状況を把握し、 二つの災害の共通事項と特有事項を整理。 ② 東日本大震災復興支援への活用 今後とも息の長い支援を行うため、東日本大震災被災地の必要な支援の検討 に活用。 ③ 津波による大規模災害の備えへの活用 東日本大震災で明らかになった課題や新たな制度・取り組みを調査し、今後 の津波による大規模災害の備えに活用。 ④ 冊子「伝える」-阪神・淡路大震災の教訓-への反映 東日本大震災から得た教訓等の成果を冊子の改訂に反映。 2 事業内容 (1) 調査スキーム 復 興 制 度 等 提 言 事 業 阪神・淡路大震災 東日本大震災 主な取り組み 主な取り組み 成果・課題 調査項目ごとに主な 取組比較 課題(論点)と取り組 み、その評価を整理 調査項目ごとに主な 課題(論点)と取り組 みを整理 阪神淡路の教訓の反 映や被災地の実情を 踏まえて、取り組みの 成果や課題を分析 提 言 東日本の 復興に向け た提言 今後の大規 模災害に向 けた提言 (2) 調査内容 ① 調査項目 冊子「伝える」で整理された阪神・淡路大震災の教訓 100 を基本項目とし、東日 本大震災の復旧・復興課程で生じた新たな課題や取り組み等に関する項目も加 えて調査項目とする。 1 ② 調査対象 ア 制度・取り組み 調査項目の課題を解決するための効果的、先導的な取り組みや新たに生ま れた制度、仕組等 イ 実施主体 国、被災自治体(宮城県、県内被災市町(主に石巻市、気仙沼市、南三陸 町を中心))の制度・取り組み等 ③ 比較分析・提言 ア 共通課題、東日本特有の課題に対する取り組みの整理 両被災地の復旧・復興課程における共通の課題、東日本被災地で新たに生 じた課題に対する制度・取り組みを整理。 イ 取り組みの成果と課題の整理 両被災地の被害状況や社会情勢を踏まえて、それぞれの制度・取り組みの成 果と課題を整理。 ウ 提言 上記の調査結果を踏まえて、東日本大震災の復興や今後の大規模災害に向 けた提言をとりまとめ。 (3) 調査部会の設置 多分野にわたるとともに庁内各部職員の資質向上にもつながることから、庁内 各部に調査部会を設置し調査項目の担当課室を定めて作業を実施。 調査部会名 健康福祉部会 (健康福祉部) 社会・文化部会 (企画県民部) 教育部会 (教育委員会) 産業・雇用部会 (産業労働部) 農政環境部会 (農政環境部) まちづくり部会 (県土整備部) 防 災 部 会 (防災局) 総 括 部 会 (防災局) 分 野 主な調査項目 健康づくり、生きがいづくり、こころのケア、高齢者の 見守り等 公民協働 ボランティア、中間支援組織、芸術文化、多文化共生等 くらし 災害時の学校運営、被災文化財、子ども達のこころのケ ア等 中小企業・地場産業、地域商業、観光、新産業創造、雇 経済・しごと 用確保等 農林水産、 損壊家屋等の処理、農林水産業の復興等 環境 住まい、 応急仮設住宅・災害復興公営住宅整備、住宅再建、二段 まちづくり 階都市計画、まちづくり協議会、交通インフラ等 いのち、避難 災害医療、防災関係機関、被災者情報、救援物資、地域 所、危機管理 防災、避難所設置、危機管理体制、広域防災拠点等 体制 教育 復興制度 復興体制、復興基金、復興計画、被災者復興支援会議等 3 作業の進め方 阪神・淡路と東日本大震災の復興課程における主な課題とそれを解決するための取 り組み状況の情報収集等を各部会で実施。 (1) 資料収集 ・ 阪神・淡路大震災資料 復興 10 年総括提言事業、冊子「伝える」、各部局の記録・報告書等 2 ・ 東日本大震災資料 復興庁や被災地自治体の資料等 (2) 現地ヒアリング等 各部会(担当課室)による資料収集や被災自治体への問い合わせ、資料提供依 頼、現地でのヒアリング等を実施。 (3) 提言のまとめ 調査項目ごとに調査結果を踏まえて、東日本大震災の復興支援での活用や南海 トラフ巨大地震の備えに向けた提言をとりまとめ。 (4) 報告書の作成 各調査項目の調査結果に加えて、分野別の概括をまとめた調査報告書を作成。 4 スケジュール 日 程 平成 26 年 6~ 8 月 9~12 月 平成 27 年 2月 平成 27 年 3月 内 容 資料収集、現地ヒアリング 作業情報の整理、まとめ 復興フォローアップ委員会開催(調査報告案の意見交換) 調査報告書のとりまとめ、公表 【問い合わせ先】 兵庫県企画県民部防災企画局 復興支援課復興調整班 TEL078-362-4335 3
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