1概要(PDF:96KB)

研究 No1「諏訪圏から始める移住者視点に立った移住促進策」(概要)
宮坂翔喜 諏訪地方事務所商工観光課(※)
茅野光徳
諏訪市建設課用地管理係
小山桂子
諏訪地方事務所地域政策課
小松健太郎 諏訪市水道局営業課庶務係
井上完一
諏訪圏移住交流推進事業連絡会
武居正剛
諏訪市企画調整課企画調整係
神山裕子
宅建協会諏訪支部
北原一秀
茅野市商工課
磯田延雄
諏訪圏移住交流推進事業連絡会
田中友理
茅野市商工課
(※)はリーダー
人口減少問題が大きな政策課題となる中、当グループは移住者の視点から行政移住者受け入れ
促進事業をまだまだ進化し、改善させていく部分は多いと考え、この研究を開始した。
【「信州移住サポートカレッジ」の設立の提案】
私たちは移住者視点に立って移住者の窓口や移住するのに必要なサービスのワンストップを
実現する「信州移住サポートカレッジ」の設置を提案した。カレッジにはセミナーや相談が一元
的に受けられる機能を備え、指揮系統が一本化され、情報がカレッジ内で円滑に共有されている
姿を想定している。このカレッジの特徴を下表に取りまとめた。
特徴名
課題
内容
①関心度に応じた一
従来のセミナーが一
・信州に対する関心度に応じたセミナーを実施
気通貫のセミナー・
律・単発型であるた
し、信州の関心度を徐々に高め、最終的に移住
体験プログラム提供
め、機能していない可
へとつなげていだくセミナー間の連携を促進。
能性
・段階的に講座を受講することで、移住するた
めにやるべき基礎知識などを不自由なく定着で
きる場を設けていく。
②フォロー体制の強
移住促進には、希望者
・受講者カードを通じて、移住関連の情報をま
化
と地域の人々との絆
とめて、データベース化。
を強め、情報共有を緊 ・移住経験者に移住促進活動に参画してもらい、
密化する必要
相談室や移住支援センターからのマッチングを
もとに、希望者のニーズに対応した経験者が相
談やセミナーに対応。
③自治体・分野を超
生活圏で移住先を探
・休日でも、自治体・分野の枠を超えて一元的
えた総合受付の設置
す移住希望者のニー
に案内できる体制を構築。
ズに応え、休日でも対
・窓口機能に加え、広域的な移住施策進める事
応可能な窓口が必要
務局的機能、移住経験者の組織化、都市圏との
交流施策の企画、空き家の掘り起こしなどの地
域の移住施策拠点の機能を付加。
【今後の課題】
今回の政策研究での発表後も、長野県では「長野県人口定着・確かな暮らし実現会議」などで
の議論を踏まえながら、国の地方創生の取組とも連携して、様々な事業が実施される見込みであ
る。このような人口増の取組を進めることで、移住施策をより一層進めていくことができると考
えられる。しかし、下記のようにまだまだ今後の施策を実施する上での課題が残っており、引き
続き検討を進めていく必要がある。
①移住施策を統括する責任者、司令塔の強化
移住者の数値目標以外に各事業を統括する責任者、司令塔、事業推進方針を明確化し、総合調
整権限を司令塔に付与し、長野県の移住施策全体を企画プロデュースすることで移住施策の各事
業をうまく連携させることが初めて可能となる。
②統一的な顧客管理・マーケティング機能の強化
首都圏にある銀座 NAGANO では体験型セミナー等を通じて、長野県の魅力を体感できる場とな
っており、参加者の長野県に対する関心度も相対的に高い。長野県に対する関心度の高い参加者
を囲い込むためにも、顧客データのさらなる活用が重要であり、これらの参加者データを統一的
に管理し、主催市町村や分野を超えたマーケティング分析やそれらを踏まえた体験型セミナーの
強化が必要となる。
③無関心を関心に変える仕掛け・視点のさらなる強化
都市圏と地方の人との人のつながりづくりや受講者の能動的な活動を促すための仕掛けづく
りを強化する必要がある。政策研究チームで実施したアンケート(本編に掲載)でも実際に地域
に入って地域課題を考える講座などに一定の人気があった。体験型セミナーをさらに発展させ、
信州に無関心だった人が信州に関心を持つための受け身でない能動的な取組を取り入れた講座、
受講生が自発的・能動的に信州をフィールドに活躍するしための仕掛け・視点を強化する必要が
ある。
さらに、無関心を関心に変える仕掛け・視点を応用し、観光当局との連携を強めることで、観
光客を二地域居住や移住へと誘導するシームレスな仕組みづくりが可能になると考える。
④フォロ-体制の強化
現在のセミナーは、1 回完結の単発型セミナーが多く、参加者へのきめ細やかな面談等は時間
等の制約があり難しい。移住希望者に対しアドバイスを行いながら長野県への移住に向けた具体
的な行動を促す仕掛けが不足している。
セミナー参加者との接触時間を増やし、セミナー受講中から個々の移住希望者に対するアドバ
イスを行い、セミナー等の終了後も受講者を継続的にフォローしていく体制作りが必要となる。
⑤現地拠点の企画機能が不足
現地の広域案内拠点が移住希望者来訪時の案内ばかりでなく、広域的な移住施策の企画立案、
各自治体の移住促進策のフォロー、空き家物件の掘り起しや活用などの企画能力を持った拠点に
拡充していくことが求められる。