チラシ裏 - 神奈川県立生命の星・地球博物館

第3回
海と命をめぐる公開講演会
月
日
13:30∼15:15(開場13:00)
国道1号線
至 沼津
SEISAミュージアムシアター
箱根登山鉄道
箱根口 IC
山崎 IC 神奈川県立
生命の星・地球博物館
箱根新道
小田原箱根道路
東
海
道
線
至 東京
急線
2 28 (土)
入生田駅
小田
2015 年
いりうだ
箱根湯本 駅
至 新宿
厚木 IC
小田
原厚
木道
路
クジラが語る、海と生命の進化
東名高速道路
小田原 駅
至 東京
西湘バイパス
早川 IC
至 湯河原
至 静岡
■交通のご案内
箱根登山鉄道「入生田(いりうだ)」駅より徒歩3分
神奈川県小田原市入生田499 TEL:0465-21-1515
残ったクジラと残したクジラ
鯨が育む深海のオアシス
東京湾や相模湾沿岸では、これまでに 24 種の
地球史上最大の動物である鯨類は死後に深海底
クジラやイルカのストランディング(打ち上げ)
に沈むと「鯨骨生物群集」と呼ばれる独特の生
が報告されています。一方、神奈川県内ではク
物群集の基盤となります。鯨骨の周辺に集まる
ジラやイルカの化石が横浜や三浦半島の完新世
動物群は時々刻々と変化し、短期間のうちに全
(約 3,000∼7,000 年 前)の 地 層 の 他 に、川
くことなる様相を呈します。なかには鯨骨固有
崎や横浜の第四紀中頃(約 70 万年前)
、愛川町
で独特の生活を営む動物や海海洋生物の進化を
周辺の第四紀初頭(約 270 万年前)
、大磯海岸
考える上で興味深い種も多く存在します。講演
の中新世末(約 600 万年前)の地層からも発見
では鯨骨生物群集にまつわる最新の知見と、近
されています。いずれも体の一部の骨しか見つ
年、私たちが相模湾で実施した深海大実験の様
かっていませんが、現生種と比較することで、
子を動画を交えて紹介します。
∼化石記録を理解する方法∼
小さな骨からでも化石となった種の生き様が推
定できることを紹介します。
樽 創 (たる はじめ)
藤原 義弘 (ふじわら よしひろ)
神奈川県立生命の星・地球博物館 主任学芸員
海洋研究開発機構 海洋生物多様性研究分野 分野長代理
1966 年東京生まれ。横浜国立大学大
学院環境情報学府(博士課程)修了。博
士(学術)。脊椎動物(哺乳類)の化石
を題材にして、形態と機能の関係を研究
している。専門は中新世の大型海生哺乳
類(クジラじゃないよ)の食性。ゾウの
仲間の骨にも詳しい。最近は鯨類の耳骨
に興味を持ち始めている。
1969 年岡山県生まれ。筑波大学第二
学群生物学類卒業。筑波大学大学院修士
課程環境科学研究科修了。博士(理学)
。
広島大学客員教授。専門は海洋生物学。
深海温泉にくらす独特の生物群の進化や
多 様 性、共 生 に つ い て 研 究 を 実 施。
2003 年より、海底に沈んだ鯨遺骸が
育む生物群集の魅力に取りつかれ現在に
至る。研究のかたわら、生きた深海生物
の撮影も精力的に行なっている。