2) 野 菜 プリンスメロンの異常発酵果防止対策について 1 試験のねらい プリソスメロソの異常発酵果は,昭和56年真岡市中村地区を中心に発生し,犬きな間題とな った。しかし,発酵果の発生原因については不明な点も多いため,日射量,夜温,石灰及び窒素 の施用量,台木などの発生要因について,昭和57及び58年に検討したので,その結果を報告する。 2 試験方法 57年は,夜温と日射制限,施肥,台木比較について試験を行った。夜温は5,10,15℃を 設け,日射制限はしゃ光率70%の黒寒冷しゃを用い,着果期以降被覆した。施肥試験は,石灰 及び苦土・加里施用の有無,窒素施用の多少(3.O及び1.5kg/a)を設け,台木には新土佐1号 及び小菊を用いた。台木比較には,新土佐1号ほか8品種を供試し,施肥量の多少(3要素とも 3.0及び工.5kg/a)を組み合せた。 58年は,図一4のように,石灰,窒素の施用量,しゃ光及び台木の4要因について再検討し た。石灰及び窒素の施用量は,57年と同量としたが,しゃ光にはしゃ光率50%の黒寒冷しゃ を用いた。 3 試験結果及ぴ考察 夜温と日射量が発酵果の発生に及ぼす影響は図一1のとおりで,日射不足及び低夜温で発生が 多く,交配後の目数の経過とともに発生は増加した。 施肥量にっいては,石灰無施用で発生が多かったが,苦土・加里施用量問では一定の傾向は認 められず,窒素施用量の影響も明らかではなかった。なお台木問では,小菊で発生が少なかった。 ’台木比較では,新土佐1号及び新土佐丁号で発生が多く,草勢の弱いしろきく及び小菊で減少 したが,しろきく及び小菊を台木として用いた場合,果重が小さくなる傾向があるため増肥の必 要があると考えられる。 各要因を組み合せた58年の試験については,発酵果の発生は,しゃ光及び新土佐1号台で発 生が多かった。施肥については,石灰施用区でわずかに減少したが,窒素施用量の差はほとんど 認められなかった。 100100 一〇〇 80 4 成果の要約 菱 ・ペ 80 発生率 ブリソスメロンの発酵果は,日射不足,菱 菱 60 60 準 度 低夜温の条件で発生することが明らかとな2 40 発生度 40 ったが,石灰の多施用及び草勢の弱い少菊 、。 20 20 を台木として用いることにより発生を抑制 o o ○n した。 日榊暇讐有善L五五り竈主賞坐色 ※夜 温 5℃ lO 15 5 10 15 5 10 15 (担当者野菜部栃木博美・木村栄)鮒鰍 舳後・・日 鮒後1・日 舳後・・目 ※現小山普及所 図1・夜温と日射制限が発酵果発生に拠ます影響 一39一 100 100 昆 蟻 80果 果 生 60歴 発 醇 果80 発 生 率60 晃 生 易 ・率 )40 40 晃 生 度 20 20 石 灰焦無」多多焦焦多多 焦無タ多 無窯多多 著土・加星 無 多 無 多 焦 多 焦 多 無 多 無 多 一無 多 無 多 窒 素 1.5 . ’ 3,0 1・5 3.0 台 木 小 菊 新土佐1号 図一2 台木及ぴ窒柔,石灰,言土、加里の施用が発酵果発生に及ぼす影響 100 1oo 100806040200 発 琵 80酵 采 琵 60生 蝶80 果 見 生60 撃 度 溌生曼率生贋 %40 新さF新兆童・トし白土き1土 ろ菊佐も2佐8暉菊ぎ座一リ τ く号 号 新さF新兆金■トし白土き1土 ろ菊佐も 2佐 8 暉菊き座一り T く号 号 少 肥 多 肥 図一3 台木品種と窒案の胞用量が発醇栗発空に及ぱ丁彩響 100 1∞ 発 酵80 果 完 生 発 生60 率 %40 率 /菱 / 20 発 80酵 果 莞 60生 度 40 20 有無 多少 有無新土佐1号小菊 石 灰 窒 素 しゃ光 台 木 図一4 石灰 窒素の施用量,しゃ光及び台木が発酵果発生に及ぽす影響 圧発生度:2(離別階級値X個体数)。10. 3X調査個体数 発酵程度別階級値O:健全,1:軽(1部異常),2:中(音異常),3:重(全体異常)’ 一40一
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