10 宮城県 登米市立加賀野小学校 6年 湖 絃

平成 26 年度「土砂災害防止に関する絵画・作文」作文小学生の部 優秀賞(事務次官賞)
「広島の土砂災害を通して感じたこと」
こすい
げん
宮城県 登米市立加賀野小学校 6年 湖 絃
8月 20 日、広島市で土砂災害があったことをぼくはニュースを見て知りました。現在では、72 人が亡くなり
、2人が行方不明という状況で、今もまだ捜索活動をしているそうです。その他にも、川がはんらんして家の
中に水が入り、家に住めなくなった人も大勢いると思います。この災害で、ぼくと同じ 11 歳の子が土砂に埋
もれて亡くなってしまいました。きっとその子の家族、友達は想像できないくらいの悲しみがあると思います
。
このニュースを見て、ぼくが思い出すことは、3年前に起きた東日本大震災です。僕の家は壊れなかった
けど、停電や断水が何日か続いたことを思い出します。そのときは、家族みんなで力を合わせて家の中を
片付けたり水を取りに何時間も並んだりしました。また、電気がつかないので、夜はろうそくでの生活で家族
が1つの部屋に集まってご飯を食べたり、寝たりしました。普段とはちがう生活でした。ぼくは、電気がつか
ないことがすごく不安だったし、余震がくる度に恐怖でした。津波のニュースを見たり、津波の被害を受けた
親せきの家に行ったりしたときに気持ちが不安定になったこともありました。トイレが近くなったり、急に怖が
ったりしたとお母さんから聞きました。広島でも、このような子どもたちがたくさんいると思います。
ぼくが震災のときに感じたことは、たくさんの方々からいただいた支援のありがたさです。全国からたくさん
のボランティアの方が来てくれて、がれきを片付けるなどしてくれました。今回の災害時もボランティアの方
が集まり、前回来てもらったから恩返しに助けに行ったりと、ボランティアの人たちの活動がすごいなと思い
ました。ぼくもその活動に参加したいと思いました。
災害が起きても、72 時間は生存している確率が高いと聞きました。その 72 時間の間に大勢の人たちを救
出するためには、多くの人の力が必要だと思います。ぼくも助けてあげられる人になりたいです。
ぼくは、震災後、何度も思ったことがあります。震災が起きる前に戻りたいと。今回の土砂災害のニュース
を見ても、元に戻ることができたらいいのにと思いました。しかし、現実は戻ることはできません。
だから、災害が起こらないように予防することや、起きても命が助かるように行動することが大切なのでは
ないかと思いました。自分が住む場所の周辺には、どんな危険があるのかを事前に知っておくことや避難
訓練をしておくことで、もしものときに備えられると思います。また、土砂災害が起こる前には、前兆があると
聞きました。がけから小石が落ちてきたり、山鳴りが聞こえてきたりなどするそうです。そのときには、早めに
避難することが大事だと思います。
学校で行われる避難訓練でいつも言われることがあります。「自分の命を守るのは自分」だということです。
大丈夫だろうと避難しなかったり、油断していると危険です。もしものことを想定して行動することが命を守る
ことにつながると思います。
この機会にぼくも、自分の家で災害が起きたらどうしたらいいのか、自分たちでできることは何をよく考え
てみたいと思いました。今回感じたことを生かして、防災に取り組みたいです。そして、広島の人たちには
早く元気になってほしいと思います。