2015 早稲田大学 教育学部 理科系(B方式) 数学 解答例 1 (1) 2x3 + x + 5 1 (2) 1 − √ 3 (3) 7 20 (4) 7 3 2 (1) 3 種類の記号から重複を許して n 個を選び,それらを一列に並べて得られる長さ n の記 号列の総数は 3n 個である. このような長さ n + 1 の記号列のなかで,a がちょうど偶数個含まれるものは (ア) 長さ n の記号列で,a がちょうど偶数個含まれるものに,a 以外の記号をつけ加 えたもの (イ) 長さ n の記号列で,a がちょうど奇数個含まれるものに,a をつけ加えたもの となるので g(n + 1) = 2 · g(n) + 1 · {3n − g(n)} = g(n) + 3n (n > = 1) が成り立つ.よって,示された. (2) (1) より,n > = 2 のとき g(n) = g(1) + n−1 ∑ 3k k=1 =2+3· = 3n + 1 2 3n−1 − 1 3−1 これは,n = 1 でも成り立つので g(n) = 3n + 1 2 :::::: (n > = 1) となる. (3) m 種類の記号から重複を許して n 個を選び,それらを一列に並べて得られる長さ n の記 号列の総数は mn 個である. このような長さ n + 1 の記号列のなかで,a がちょうど奇数個含まれるものは (ウ) 長さ n の記号列で,a がちょうど奇数個含まれるものに,a 以外の記号をつけ加 えたもの (エ) 長さ n の記号列で,a がちょうど偶数個含まれるものに,a をつけ加えたもの となるので km (n + 1) = (m − 1) · km (n) + 1 · {mn − km (n)} km (n + 1) = (m − 2) · km (n) + mn 1 ……⃝ が成り立つ. km (n + 2) = (m − 2) · km (n + 1) + mn+1 km (n + 1) = (m − 2) · km (n) + mn 2 ……⃝ 3 ……⃝ 2 −⃝ 3 × m より ⃝ km (n + 2) − m · km (n + 1) = (m − 2) {km (n + 1) − m · km (n)} が成り立つ.よって,数列 {km (n + 1) − m · km (n)} は,公比 m − 2 の等比数列となり,そ の初項は km (2) − m · km (1) = (2m − 2) − m · 1 =m−2 である.よって km (n + 1) − m · km (n) = (m − 2)n 4 ……⃝ 1 ,⃝ 4 より km (n + 1) を消去すると となる.よって,⃝ 2km (n) = mn − (m − 2)n km (n) = mn − (m − 2)n 2 :::::::::::::: となる. 参考 (3) 直接求めてもよい.a が 2i − 1 個含まれているものの総数は ( [ ]) n+1 n−(2i−1) < < 1=i= n C2i−1 · (m − 1) 2 であるから km (n) = n+1 [∑ 2 ] n C2i−1 · (m − 1)n−(2i−1) i=1 となる.二項定理より (m − 1 + 1)n = (m − 1 − 1)n = n ∑ i=0 n ∑ n Ci · (m − 1)n−i n Ci · (m − 1)n−i (−1)i i=0 5 −⃝ 6 より ⃝ km (n) = となる. mn − (m − 2)n 2 5 ……⃝ 6 ……⃝ 3 (1) − → n = 1 に注意すると → − y 2 (→ − → − − →) − → = x −a x · n n 2 − → = x 2 (− (− → → − )2 → − →)2 − 2a x · n + a2 x · n − → = x 2 (− → − →)2 + a(a − 2) x · n − → ······⃝ 1 − → → − となる.すべてのベクトル x に対して x = y → − が成り立つ条件は x 2 − → = y 2 より (− → − →)2 a(a − 2) x · n =0 − → → − − → a > 1 であることと,すべてのベクトル x に対し,常に x · n = 0 が成り立つわけではな いので a=2 となる.よって示された. (2) − → − → − → − → x · n = x n cos θ − → 2 = x cos θ · · · · · · ⃝ ( − → − → − → − → − → − →) y · n = x · n −a x · n − → − → = x cos θ − a x cos θ ······⃝ 3 であるから,⃝ 1 ,⃝ 2 ,⃝ 3 より − → − → y · n cos ϕ = − → − → y n → − − → x cos θ − a x cos θ = √ − → 2 − → 2 x + a(a − 2) x cos2 θ (1 − a) cos θ = √ 1 + a(a − 2) cos2 θ :::::::::::::::::: となる. 4 1 +x ······ ⃝ 1 x 1 について,y ′ = − 2 + 1 より,ℓ の方程式は x ( ) 1 1 y = − 2 + 1 (x − a) + a + a a (1) C0 :y = より ( ℓ:y = − ) 1 2 + 1 x+ a2 a ······⃝ 2 となる. C :y = 1 x ······⃝ 3 と⃝ 2 より,y を消去すると ( ) 1 1 2 = − 2 +1 x+ x a a ( ) 1 2 − 1 x2 − x + 1 = 0 2 a a {( ) } {( ) } 1 1 +1 x−1 −1 x−1 =0 a a ······⃝ 4 となるから,ℓ と C が 2 点で交わる条件は⃝ 4 が x > 0 なる異なる 2 つの実数解をもつことなの 1 − 1 > 0.よって,a < 1 より,求める条件は 0:::::::: < a < 1 となる. a (1) より ℓ と C の交点の x 座標は で,a > 0 にも注意すると (2) x= a a , 1+a 1−a である. a a , であ 1+a 1−a る点を P,Q とし,線分 PQ の中点を M,2 C 上の点で,x 座標が 点 P,Q から x 軸へ下ろした垂線と x 軸の交 点をそれぞれ R,S とする.また,M から x 軸へ下ろした垂線と曲線 C との交点を N と する.各点および接線 ℓ,曲線 C の位置関係 は右のようになる. ここで,点 M,N の座標は ( M a 1 , 2 1−a a ) ( ,N a 1 − a2 , 1 − a2 a ) である. 台形 PRSQ の面積 T (a) は PR + QS × RS 2 ( ) ( ) 1 1+a 1−a a a = + · − 2 a a 1−a 1+a T (a) = = 2a 1 − a2 であり,求める面積 S(a) は ∫ S(a) = T (a) − = 2a 1 − a2 a 1−a 1 dx x a [ ] 1−a − log x a a 1+a 1+a 2a 1+a = − log 2 1−a 1−a :::::::::::::::: となる. (3) ⃝ 3 について,y ′ = − 1 2 ,y ′′ = 3 > 0 より,曲線 C は下に凸であるから, 2 x x (三角形 PQN の面積) < S(a) < T (a) が成り立つ. 1 · RS · MN 2 ( ) 1 a a = − ·a 2 1−a 1+a (三角形 PQN の面積) = = a3 1 − a2 であるから,(2) とあわせて a3 2a < S(a) < 1 − a2 1 − a2 が成り立つ.よって,示された.
© Copyright 2025 ExpyDoc