平成 28 年度農作物病害虫発生予察技術資料第 10 号 平成 28 年(2016 年)8月 16 日 山 口 県 病 害 虫 防 除 所 イネのトビイロウンカの長期予報(8月中旬時点の予測) 本年のイネのトビイロウンカの発生型予測については、以下のとおりです。今後の防除 指導の参考にしてください。 1 予報内容 (1)対象地域 県内全域 (2)今後の予測 過去の発生データを利用した解析方法による予測結果では本年の発生型は、「少 ~並発生型」になる確率が高い(発生型については参考資料を参照)。 このため、8月1日発表の予測結果と同様に本年は坪枯れの発生は少ないと予測 される。 2 防除対策 本年は発生密度が低く、このまま推移すれば防除の必要性は低い。 ただし、防除適期である8月 31 日~9月 12 日頃(第3世代幼虫期)に1株当た り成幼虫5頭以上であれば、直ちに防除を実施する(図を参照)。 3 発生状況 (1)8月上旬の巡回調査では、発生ほ場率は 3.5%(平年 25.3%)、10 株当たり虫数 は 0.0 頭(平年 1.2 頭)で平年に比べやや少なかった。 (2)予察灯での誘殺数(県内4か所、6月1日~8月9日)は、0 頭 (平年 9.9 頭) で平年に比べやや少なかった。 4 今後の長期予報発表予定 今回の長期予報(8月中旬時点の予測)は、本年の最終である。 <参考資料> 発生型の解説 少~並発生型 9月発生型 8月後半発生型 初期多発生型 5月中旬移植 93% 4% 3% - 5月下旬移植 93% 4% 3% - 6月上旬移植 90% 4% 6% - 各発生型になる確率 発生型の特徴 発生量は少~並 9月に入り発生 8月下旬に発生 8月上旬に発生 でピークは不明 が増加しピーク が増加しピーク が急増する 瞭 となる となる 一部地域では、 多発生する 成幼虫の密度 時 期 7月 8月 9月 7月 8月 9月 7月 8月 9月 7月 8月 9月 発生時期 9月 少 坪枯れ 9月上旬以降 8月下旬以降 8月中旬以降 多 発生量 対 策 防除の目安を越 8月中下旬に防 7月下旬~8月 7月中下旬に防 (防除の目安を越えるほ えるほ場のみ防 除 上旬に防除 除 場) 除し、他は防除 不要 注)予測方法は、過去35年間における県予察ほ場(山口市大内)、県内巡回調査ほ場のウン カ類発生状況、飛来状況及び気象条件から本年の発生型を各移植時期別に判別した。 JPP-NET病害虫発生予測システム 8月 9月 飛来日 1 5 1 0 1 5 2 0 2 5 1 5 1 0 1 5 2 0 2 5 トビイロウンカ △ 6月20日 - - - - - - o o @ @ @ @ @ o o o o A A A A A A A A - - - - - - - - - - o o o @ @ @ @ @ o o o o o o A A A A A A A A A A A A △ 7月16日 o o @ @ @ @ @ o o o o A A A A A A A A - - - - - - - - - o o @ @ @ @ @ @ o o o o o A A A A A A A A A A A - - - - - - - - - 防除適期 予測日 2 0 1 6年 8月 1 6日 凡例 A : 成虫 - : 卵 o : 幼虫 @ : 防除適期 ☆ 主要な飛来 ◎ 多飛来 ○ 並飛来 △ 少飛来 図 トビイロウンカの防除適期予測
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