平成28年度農作物病害虫発生予察技術資料第4号 平成28年(2016 年)7月 19 日 山 口 県 病 害 虫 防 除 所 イネのトビイロウンカの長期予報 本年のイネのトビイロウンカの発生型予測については、以下のとおりです。今後の防除 指導の参考にしてください。 1 予報内容 (1)対象地域 県内全域 (2)今後の予測 ア 過去の発生データを利用した解析方法による予測結果では、「少~並発生型」 になる確率が高い(発生型については参考資料を参照)。 イ 本年は8月の早い時期から坪枯れが発生する可能性は低いと予測される。 その後も、坪枯れは少なく局所的な発生にとどまると予測される。 2 防除対策 (1)防除方法 本年は発生密度が低く、このまま推移すれば防除の必要性は低い。 ただし、第2世代幼虫期(8月8~19日頃)にほ場で発生密度を確認のうえ、 防除の目安を超えるほ場は直ちに防除を実施する。 (2)防除適期(図を参照) 8月10日~14日頃 (3)防除の目安 ア 8月上旬まで イ 8月中旬以降 100 株当たり 20 頭以上(成幼虫) 株当たり5頭以上 (4)注意事項 ア ほ場で発生を確認する際には、セジロウンカやヒメトビウンカと見誤らない ようにする。 イ 今後の発生予察情報を参考にする。 3 発生状況 (1)7月中旬の巡回調査では、発生ほ場率は 0%(平年 1.2%)、10 株当たり虫数は 0 頭(平年 0.0 頭)で平年並みであった。 (2)予察灯での誘殺数(4か所、5月 11 日~7月 12 日)は、0 頭 (平年 3.8 頭)で 平年並みであった。 4 今後の長期予報発表予定 8月2日、8月 17 日頃 <参考資料> 発生型の解説 少~並発生型 9月発生型 8月後半発生型 初期多発生型 5月中旬移植 81% 7% 9% 3% 5月下旬移植 75% 7% 18% 0% 6月上旬移植 84% 10% 3% 3% 各発生型になる確率 発生量は少~並 9月に入り発生 8月下旬に発生 8月上旬に発生 でピークは不明 が増加しピーク が増加しピーク が急増する 瞭 となる となる 一部地域では、 多発生する 発生型の特徴 成幼虫の密度 時 期 7月 8月 9月 7月 8月 9月 7月 8月 9月 7月 8月 9月 発生時期 9月 少 坪枯れ 9月上旬以降 8月下旬以降 8月中旬以降 多 発生量 対 策 防除の目安を越 8月中下旬に防 7月下旬~8月 7月中下旬に防 (防除の目安を越えるほ えるほ場のみ防 除 上旬に防除 除 場) 除し、他は防除 不要 注)予測方法は、過去35年間における県予察ほ場(山口市大内)、県内巡回調査ほ場のウン カ類発生状況、飛来状況及び気象条件から本年の発生型を各移植時期別に判別した。 JPP-NET病害虫発生予測システム 7月 8月 飛来日 1 0 1 5 2 0 2 5 1 5 1 0 1 5 2 0 2 5 トビイロウンカ △ 6月20日 - o o @ @ @ @ @ o o o o o A A A A A A A A A - - - - - - - - o o @ @ @ @ @ o o o o o A A A A A A A A - - - - 防除適期 図 予測月日 2 0 1 6年 7月 1 9日 凡例 A : 成虫 - : 卵 o : 幼虫 @ : 防除適期 ☆ 主要な飛来 ◎ 多飛来 ○ 並飛来 △ 少飛来 トビイロウンカの防除適期予測
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