平成 26 年度「土砂災害防止に関する絵画・作文」作文小学生の部 優秀賞(事務次官賞) 「広島土砂災害で考えたこと」 ますだ 宮崎県 高原町立高原小学校 5年 増田 やまと 和 8月 21 日、朝のニュースや新聞を見てびっくりしました。広島で大規模な土砂災害が起こった と報道されていたからです。 テレビでは、車や家の基礎だけを残して、たくさんの家が跡形もなく土砂に流されている映像が 写し出されていました。家と家の間をすごい勢いで水が流れている映像を見てお母さんに「ここは 川だったの。」と聞いて、川ではなく道路で、山が吸収しきれなかった雨水で、それだけでたくさ んの雨が降ったということだと説明してもらってとてもおどろきました。そして一番おどろき悲し かったことは、たくさんの人が亡くなったということです。2才と 11 才の兄弟や助けに行った消 防署員など 25 日現在で 54 人の人が亡くなり、行方不明者もたくさんいるということです。家族や 友達が突然亡くなる、二度と会えなくなるということがどんなに悲しく、さびしいか、想像できま せん。 昨年までの私だったら、広島の土砂災害のニュースは私には関係無いという思いで見ていたかも しれません。でも、今年の夏、私の住む町もとてもすごい大雨が降り、側溝から水があふれ、道路 に水がたまった中を車で通った経験をしました。車が止まってしまうんじゃないかと、とても怖か ったです。広島が特別では無く、災害を起こすような大雨はどこでも起こるということです。私が この作文を書こうと決めた後も、大阪や北海道で避難勧告が出されるような大雨が降ったというニ ュースがありました。 それでは、命を守る備えとはどのようなものなのか考えてみました。まずは、テレビやラジオ、 インターネットなどで情報をこまめにチェックすることが大切です。雨や風に関することだけでな く、市町村の出す避難情報も確認することが大切です。避難情報には3つあります。避難準備情報 は、気象情報に注意し、避難が必要であれば準備します。避難勧告は、直ちに避難を開始します。 避難指示は、避難勧告のあった地域で未だ避難をしていない人は直ちに避難します。避難をするい とまがない場合は自宅や隣接建物の上階に避難するなど命を守る最低限の行動をとるということ です。しかし、夜、真っ暗の中避難するのはかえって危険です。明るいうちに早めに避難をするこ とが大切だと思います。 それから、自分の住んでいる土地のことを知っておくことです。今回被害が大きかった広島の地 域は、花こう岩が風化したまさ土で、まさ土は水を含むとくずれやすい特ちょうがあったというこ とです。私が住んでいる地域も火山灰のシラス台地といわれています。台風や大雨による土砂災害 が起こりやすい地域と言っていいと思います。知っているのと知らないとでは、心構えがちがうと 思います。また、家庭での備えも大切です。食糧や飲料水などの確保、ラジオ、かい中電灯、医薬 品など非常持出品などの準備、避難所の位置や安全な避難経路の確認、災害時における家族間の連 絡方法の確認などです。そして、地域での備えも大切です。避難、消火、救護訓練への参加、高齢 者や障がい者などの災害時に弱い立場にある方々への情報伝達、避難誘導体制の検討、整備などで す。 自分や家族の命を守って被害を最小限にすることができるのは、一人一人の普段の備えや心構え と、地域の人々による助け合いが必要だと思います。 今回の広島の土砂災害はとても悲しい出来事だったけれど、また同じような災害を起こさないよ うに、国や県、地域で協力して復興してほしいです。
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