【提案】中学校部会 分科会④ 1 はじめに 思考力・表現力を高める国語科授業の創造 ~説明文を読むことを起点とした言語活動の展開を通して~ 庄原市立東城中学校 教諭 渡邉 信樹 庄原市中学校教育研究会国語部会では,国語教育の充実を図るため,市内7中学校の国語科教員が集ま って,年間3回から4回,互いに指導力の研鑽を図っている。 平成24年度からは研究テーマを「思考力・表現力を高める授業作り~発問の工夫を通して~」と設定 して講師を招聘して研修を重ねてきた。平成25年からは「発問の工夫」に加え, 「言語活動の充実」に関 する研修に重点を置き,演習を行うとともに,研究授業を公開し研修を重ねている。 これまでの研修をふまえ,本年度における「言語活動の充実」を図る授業の取組について紹介したいと 考えている。 2 研究の概要 (1)研究課題の設定 単元をまたぐ系統的な言語活動の課題を設定することによって,スパンの長い形成的フィードバック が可能となり,生徒の思考力・判断力・表現力は育つであろう。 (2)研究内容 ①「文章と図表との関連を考えながら説明や記録の文章を読む」言語活動の具体化 ②「課題に添って本を読み,必要に応じて引用する」言語活動の具体化 ③「図表などを用いた説明や記録の文章を書く」言語活動の具体化 ④ パフォーマンス課題・評価・形成的フィードバックの関連 3 実践例 (1)庄原市中学校教育研究会国語部会の実践 ① 各校の言語活動の実践交流 ② ルーブリック評価 (2)東城中学校での実践 ① 説明文を読むことを起点として,論理的な文章を書くパフォーマンス課題を設定し,明らかになっ た課題を後の単元の言語活動の内容に反映させる工夫。 ② パフォーマンス課題の評価を,次の単元の言語活動で形成的にフィードバックしていく流れ ③ 評価方法の具体 ④ 言語活動の具体 4 成果と課題 ○ 説明文を読んで,論理的文章を書く学習活動の系統性が明確になった。 ○ ルーブリック評価で明らかになった達成状況の課題に対して,パフォーマンス課題の系統的な配置 の工夫により効果的に指導できた。 ● 指導が成果をあげるためには,スパンの長い指導と評価の取組が必要である。
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