一般社団法人 阿久根市有害鳥獣捕獲協会

一般社団法人 阿久根市有害鳥獣捕獲協会
《設置目的》
有害鳥獣捕獲については,阿久根市からの依頼により阿久根市有害鳥獣捕獲協
会及び脇本有害鳥獣捕獲協会で捕獲実施を行っているが,近年有害鳥獣(イノ
シシ・シカ)による農林産物への被害が増大し,農林業者からの捕獲要望も増
えている。
このような現状の中で,これまで捕獲協会では積極的に捕獲活動を行ってきた
が,捕獲した鳥獣の処理に苦慮していることから,捕獲協会において,保健所
等の許可を得た処理加工施設を設置し,解体処理及び処理肉の有効活用も含め
た運営を行っていくこととしたところである。
この施設設置により,適正な加工処理体制とジビエ肉としての流通体制を構
築し,有害鳥獣による農林産物の被害の軽減と,捕獲協会の捕獲活動及び運営
の充実や後継者育成を図ることを目的として設置するものである。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
《施設概要》
1.施 設 名:いかくら(猪鹿倉)阿久根
2.事業主体:阿久根市有害鳥獣捕獲協会
会 長:牧 尾 正 恒
(一般社団法人設立:平成25年8月20日)
3.建築期間:着工 平成25年5月20日
竣工 平成25年6月20日
4.許可関係:平成25年6月21日 食肉処理業(食肉販売業を含む)
5.衛生責任者:12名
6.場所:阿久根市鶴川内5039番地4
7.電話・FAX 0996―79―3626
8.事 業 費:約1500万円(備品を含む)
9.施設面積:128㎡
10.処理対象鳥獣:イノシシ・シカ
11.処理目標:イノシシ(年間500頭),シカ(年間500頭)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
《運営方法》
1.運営主体:一般社団法人 阿久根市有害鳥獣捕獲協会
2.会
員:59名
3.銃
器:32名,ワナ36名(重複9名)
4.食品衛生責任者:12名
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
○ 被害額
単位:(円)
年
度
農
地
森
林
計
平成21年度
10,533,000
8,782,000
20,315,000
平成22年度
9,153,000
9,539,000
18,692,000
平成23年度
8,447,000
9,530,000
17,977,000
○捕獲実績(法人捕獲)
年
度
捕獲数(頭)
イノシシ
シカ
計(頭)
平成21年度
76
48
124
平成22年度
123
63
186
平成23年度
144
65
209
平成24年度
186
78
264
平成25年度
265
180
445
平成26年度
249
464
713
備考
11 月 14 日現在
○ 平成25年度 「いかくら阿久根」での解体数572頭
内訳
イノシシ 236頭(法人137,猟期99)
シ
カ 336頭(法人85,猟期251)
○ 加工施設設置経緯
近年有害鳥獣による農林産物の被害が増大し,阿久根の特産物等が危機的
状況である。
このことから,阿久根市からの依頼を受け,阿久根市有害鳥獣捕獲協会(阿
久根市有害鳥獣捕獲協会44名,脇本有害鳥獣捕獲協会14名)で捕獲活動
(法人捕獲)を実施しているが,捕獲した獣(イノシシ・シカ)の処理に苦
慮していること等から,解体処理,処理肉のジビエとしての流通体制の確立
と,捕獲体制の充実推進を図るため捕獲協会で本施設を建設することとした。
○施設設置の効果
今まで個人解体及び埋設処理等により処理し,解体した肉は自家消費等で
あったが,食肉処理業及び食肉販売業の許可施設として解体処理機能の充実
や,食肉としての流通体制の構築が図られ,捕獲体制の充実,推進にもつな
がることから被害の軽減にも大きく寄与するものである。
○市の有害鳥獣捕獲対策推進
平成25年度予算において,被害相談への即対応,被害の最小限化,予防
策等の早期解決を推進するため,新たに有害鳥獣被害捕獲対策推進事業の委
託,イノシカ肉流通対策事業への補助を行い,捕獲体制の充実や処理肉の流
通促進を図ることとした。
(1)有害鳥獣被害捕獲対策推進事業(委託費:7,800千円)※後継者育成
・被害相談への早期対応(被害農家からの被害相談を受け即現地調査等迅
速な対応)
・捕獲方法の検討
・耕作者への防護指導
・止めさし等の現地指導(捕獲隊員への指導)
・地区協力員の配置(ワナの見まわり,給餌等)
(2)イノシカ肉流通対策事業(補助金:20,692千円)※後継者育成
・解体作業及び解体指導
・解体処理したイノシシ・シカの処理費(残渣処理等)
・猟期中に捕獲したイノシシ・シカに対する助成(今までは有害鳥獣捕獲,
いわゆる法人捕獲した時だけの1頭当たりの謝金であった)
・流通対策職員(加工品等の流通対策)
(3)法人捕獲事業(補助金:9,959千円)
・捕獲謝金
・出動手当,ハンター保険,事務費等
・活動犬見舞金
○流通対策
本施設の設置により,解体処理肉の流通を図るため,とりわけ鶴翔高校へ
の食品開発や,市内飲食店組合等へ処理肉を提供し,料理の試作検討を依頼
するなかで試食会等を行い,市民へのイノシシ・シカ肉の食育を図る。
また,処理肉を安全安心な特産品として流通させるため,食肉処理加工品開
発と併せて販路拡大していくことで施設運営の安定化を図っていく。
○安定供給
食肉として安定供給するには計画的な捕獲体制の充実を図り,夏場はシカ
肉,冬場はイノシシ肉の加工処理販売を促進していくことで,供給の安定化
を図る。
○ 主な機器
スライサー
真空パック器
金属探知器
(
鳥獣供養碑
)
【フランス料理】
ジビエ料理試食会(平成25年8月3日(土)ら・ぼんじょるね
シカもも肉のロースト
奥平シェフ提供
シカ肉のカツレツ
バジル・モッツァレラチーズ入り
シカ肉のタタキ
しょうが・ニンニク入り
シカもも肉のステーキ
シカ肉のカツレツ
【フランス料理】
ジビエ料理教室(平成25年8月21日(水):講師:ら・ぼんじょるね
シカもも肉のロースト
奥平シェフ
シカ肉(ロース)のトルネードステーキ
【イタリア料理】
ジビエ料理教室(平成25年10月2日(水)
:講師:メロディ館
鹿肉のタリアータ
じゃがいものロ-スト
【和食
おつまみ料理】
下川
鹿肉の赤ワイン煮
裕二シェフ)