事 務 ・ 警察 署 ︵警務︶ 事 務 ・ 本部︵交通総務︶

事務・警察署
︵警務︶
事務・本部
︵交通総務︶
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警察署の窓口や電話受付、
給与の諸手当に関わる事務
交通事故のデータ分析で
現場の警察官をバックアップ
成城警察署 警務係
主事
交通総務課 調査分析係
川崎 敦子
署員の「全力」を支えるために。
Atsuko Kawasaki
民間企業でいう総務にあたる部署が、川崎の所属する警
Other jobs
事務・警察署(会計)
署内や各交番の備品や消耗品、装備
品の維持管理、歳入に関する事務を
行うほか、遺失・拾得物の取扱いも
担当する。署内各部署との連絡を密
にし、署員がそれぞれの任務に専念
できる環境づくりを受け持っている。
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副主査
柴田 顕慶
交通事故対策の起点となる任務。
Akinori Shibata
柴田は、交通事故の統計データを分析し、二輪車や高齢
務係だ。窓口や電話の受付は、警察署の顔として最初に都
者対策など、さまざまな交通対策の方向性を定めるための
民と接する大切な任務である。毎日、都民から寄せられる電
資料を作成している。交通事故が発生するたびに、詳細な
話は、落とし物や不審な電話、
トラブルに関する相談などさま
発生場所、時間帯に天候、当事者の性別や年齢など、細か
ざまだ。不安な都民の気持ちを酌み取って、じっくり話を聞く
な情報や傾向のデータを統計化し、全所属に通知する。同
のか、速やかに担当の課に繋ぐのかを聞き分ける力が求め
時に、警視庁のホームページでもリアルタイムのデータ更新を
られる。さらに、問題を的確にとらえ、担当となる課を一瞬で
行っている。さらに、交通事故対策を行う担当者と検討会を
判断する必要もある。川崎は、受付の親身で迅速な対応は
設け、過去の重大事故の傾向や、分析結果の検証を行う。
都民の安心に繋がると考えている。
ここで交通事故対策の重点を打ち出すことも重要な役割だ。
また、署員の給与に反映される諸手当の手続きも行ってい
柴田の仕事は、第一線で交通事故対策にあたる警察官
る。400人の全署員の通勤手当や住居手当、夜勤手当など
の活動と直結しているといえる。
を確認し、本部に報告するのだ。署員の勤務状況や、引っ
柴田は、事務職員として入庁以来10年間会計業務に就
越し、結婚、出産といった生活環境は、毎月のように変化する。
いてきたので、現職への配置換えには驚いた。初めはデータ
その一つ一つを正確に処理して、正確な支給に繋げられ
システムを使いこなすだけで精一杯だった。しかし、この仕
れば、署員は憂いなく都民のために全力を注げる、川崎は
そう考えている。警務の仕事は、署員の精神的な基盤づくり
になっており、それゆえに「警察署の要」といわれているのだ。
川崎は、自らが事件や事故の現場に駆け付けることはな
い職種とはいえ、警務係の仕事を万全にして、署員をバック
アップすることで、都民に貢献していることを誇りに思っている。
Other jobs
事務・本部
(給与)
警 視 庁 職員4万6000人の給 与と諸
手当の決定、支給を行う。住居手当や
通勤手当など生活に根差した手当の
ほか、所定の業務に就いたときの特
殊勤務手当などがある。職員が憂い
なく職務に専念できるよう、給与面か
ら支援をする。
事が「交通事故対策の出発点」になっていると理解したとき、
都内の交通事故減少は自らの分析にかかっていると気付い
た。現場の警察官が効果的な事故の対策をとるには、統計
データの的確な分析が不可欠だからだ。自ら現場で指導取
締りを行うことはなくとも、膨大なデータと向き合い、都民に、
そして利用者全てにとって安全な道路交通の実現に取り組
めることに、柴田はやりがいを感じている。
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