交通警察 - 警視庁

地域警察
交通警察
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安全で快適な交通社会の
実現のため、
力を尽くす
街と都民に尽くす、
警視庁の
「顔」
立川警察署 地域第一係
巡査長
第六方面交通機動隊 第三中隊
加藤 潤一
誇りと使命感を持ち、都民の信頼に応える。
Junichi Kato
加藤が勤務するのは、大勢の人々が行き交うターミナル駅
巡査長
長田 浩一
交通事故のない道路を目指して。
Koichi Osada
道路上で機動力を発揮し、安全な道路交通の維持にあ
たっている白バイ隊員。全員が警察署の白バイ乗務員から
前の交番である。昼も夜も忙しさが途切れることなく、繁華街
選抜された精鋭で、白バイの運転技術や交通法令に関する
ならではのけんかや酔っ払いなどの取扱いも多い。住民から
知識を高度なレベルで有する、道路上のスペシャリストだ。
の110番が寄せられれば、すぐさま臨場する。職務を遂行し
その任務は、白バイの機動力を活かしたパトロールと、交
た彼に掛けられる「ありがとうございました」という感謝の声。
通違反を犯したドライバーに対する指導取締りによって、事
そして「頼られている」という実感。それが加藤の、警視庁
故のない安全で快適な道路環境をつくることである。指導取
警察官としての誇りを育んでいく。
締りの際は、毅然とした態度で対応し、
ドライバーに交通ルー
警察学校を卒業して交番勤務に就いたばかりの頃だ。当
ルの再認識を促す。取締りを通じて、わずかな慣れや気の
番勤務で夜中にパトロールをしていた加藤は、自転車に乗っ
緩みも重大事故に繋がることを理解させる。こうして全てのド
た若者を発見し、声を掛けた。
「こんばんは。こんな夜遅くに
ライバーの安全意識を向上させていくことが、次に起こして
何してるんですか?」
。若者の挙動がおかしい。視線が定まら
いたかもしれない事故の防止、つまり事故の減少に繋がるの
ず、言っていることもころころ変わる。
「この自転車、どうした
だ。
の?」
。加藤はピンときて問い詰めた――。加藤が初めて捕ま
長田は普段のパトロールで走るコースにも工夫している。
えた自転車盗だった。
Other jobs
自動車警ら隊
パトロールカーで担当区域を巡回し、
犯罪の予防検挙や交通の指導取締
り、事件・事故の初動捜査などを行う。
高度な運転技術はもちろん、不審者
を発見して的確に職務質問を行う能
力を備え、都内各地の治安維持にな
くてはならない存在である。
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後日、交番の前で立番していた加藤は「あの時のお巡りさ
んじゃないですか!」と声を掛けられた。取り戻した自転車の
持ち主だ。改めて何度も何度もお礼の言葉を掛けられた。彼
は想像以上に感謝されたことに驚き、感動した。
交番勤務の警察官は、街と人を守るために警察活動の最
前線でさまざまな事案を取扱う、警視庁の「顔」だ。
「大変な
ことは多いですが、人からの感謝も期待も肌で感じることが
できます」と誇らしげに語った。
Other jobs
交通安全教育
幼稚園や小学校における交通安全教
育、高齢者宅への訪問や、事業所な
どでの講話、街頭でのキャンペーンな
ど、相手がより強く交通安全を認識で
きるよう、さまざまな工夫を凝らして
都民の目線に立って交通安全を呼び
掛けている。
時間帯ごとに変化する交通量や事故の発生など、客観的な
データに基づいたコース設定を行うのだ。この成果もあって
長田の指導取締りの技術は隊でも随一だ。しかし、上司や
先輩の仕事ぶりを見ると、いつも自分に足りない部分に気づく。
もっと知識と経験を積み、都民の命を交通事故から守るた
めに、できる仕事の幅を広げることが今の目標だ。
白バイ隊員として全てのドライバーの模範となり、その使命
と責任を果たすことが、交通事故ゼロに繋がると信じて、長
田は今日も白バイで疾走している。
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