お客様用 インベストメント・ストラテジー & エコノミクス シニア・エコノミスト ボブ・カニーン Viewpoint 2015 年 02 月 03 日 豪州準備銀行が政策金利を 0.25%引き下げ 豪州準備銀行(RBA)は、本日 2 月 3 日(火)に開かれた定例理事会において、政策金利であるオフィシャル・ キャッシュ・レートを 0.25%引き下げ 2.25%とすることを決定しました。この決定は、エコノミスト予想からするとややサ プライズだったようですが、金融市場ではすでに概ね織り込み済みです。 理事会後に発表された RBA 総裁声明では、「生産の伸びはおそらく、やや長い期間にわたりトレンドを若干下回り続け、 失業率は従来の予想を小幅に上回る水準でピークをつける」と見ていることから、今回の利下げが「ある程度、需要の 更なる下支えとなるだろう」と、今回の利下げの正当性が強調されました。 RBA 総裁が定例理事会後に発表した声明の主な点は次の通りです。 グローバル経済の成長について RBA は、「今後も引き続き緩やかなペースで進む」と考えています。中国経済の成長 は「引き続き概ね政策担当者の目標に合致」しています。また、米国経済はその強さを増しています。しかしながら、欧 州と日本は「どちらも予想よりも弱い」状態にあります。 豪州経済は、「国内需要が全体としてかなり弱い」ことから「豪州経済の成長率はトレンドを下回って推移」しています。 RBA は、「交易条件の悪化により所得の伸びが押し下げられている」ことを認めています。そのため RBA は、豪州の 「生産の伸びはおそらく、やや長い期間にわたりトレンドを若干下回り続け、失業率は従来の予想を小幅に上回る水準 でピークをつけるだろう」と見ています。 「豪州経済は今後もある一定期間にわたり、ある程度供給過剰となる可能性がある」と RBA は見ています。 RBA はまた、「労働コストの伸びが控えめである」ことから、「為替レートが下落」したとしても豪州のインフレ率は「2%~ 3%というターゲット内に収まるだろう」と見ています。 豪ドルに関しては、「最近大幅に下落している」と RBA は認識しているものの、「特に主要なコモディティ価格が大幅に 下落していることを考えると、豪ドルは依然として想定されるレートを上回っている」と考えています。 従って RBA 定例理事会は、「政策金利の更なる引き下げが適切である」と判断しました。 豪州の経済成長が依然として「トレンドを下回っている」ことを RBA が懸念し、かつインフレ圧力が極めて緩やかである ことから、近い将来に政策金利が再び引き下げられる可能性があります。弊社は現在、RBA は 4 月に政策金利を更に 0.25%引き下げ、2.0%にすると予想しています。 当資料は、投資の参考となる情報の提供を目的として、AMP キャピタル・インベスターズ・リミテッド(オーストラリアにおける登録番号: AMP キャピタル・インベスターズ株式会社 ABN 59 001 777 591; AFSL 232 497)から提供された情報をもとに AMP キャピタル・インベスターズ株式会社が作成したものであり、特定の 登録番号: 関東財務局長(金商)第 85 号 有価証券への投資を勧誘する目的で作成したものではございません。当資料は、各種の信頼できると考えられる情報に基づいて作成されており 加入協会: 日本証券業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会 ますが、情報の正確性、完全性が保証されているものではありません。当資料中のいかなる内容も将来の投資成果及び将来の市況環境の変動等 を保証するものではありません。当資料の記述内容、数値、グラフ等は作成時点のものであり、予告なく変更される場合があります。 1/1
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