1月の金融政策、政治・経済イベント

2015年1月5日
楽読
(ラクヨミ) Vol.904
1月の金融政策、政治・経済イベント
12月の金融市場は、原油需要見通しが相次いで引き下げられるなか、原油安に伴なう投資家のリスク回避の
動きから変動の大きい展開となりました。ただし、日本では、月半ばの衆議院選挙で、事前予想通り連立与党
が議席数3分の2超を維持する圧勝となり、アベノミクスの推進ならびに長期政権に向けた期待が高まったほ
か、米国では、FOMC(連邦公開市場委員会)で、向こう2回(1月および3月)の会合では利上げを行なわない
可能性が高いとの見解が示されたことが、月後半の相場押し上げ要因となりました。
1月は、欧州の金融政策ならびにギリシャ総選挙の動向に注目が集まりそうです。デフレ懸念の高まる欧州で
は、ECB(欧州中央銀行)による国債買い入れへの期待が高まる一方、ECB内で賛否が分かれており、その
行方に関心が集まっています。また、ギリシャでは、12月末に行なわれた3回目の議会投票で大統領選出に
至らなかったため、議会解散・総選挙が決定しました。総選挙では緊縮財政反対派の勢力拡大が見込まれて
おり、財政不安を抱える南欧諸国への影響も懸念されることから、その動向が注目されます。
米国では、2015年中の利上げが見込まれていますが、前回のFOMC会合の内容などから、今会合での大き
な動きはないとみられます。ただし、12月発表の雇用者数が予想を大きく上回ったほか、2014年7-9月期の
GDP成長率確定値は前期比年率+5%と11年ぶりの高い伸びとなるなど、足元で景気に底堅さがみられる
ことから、7日に公表される昨年12月のFOMC議事録要旨は、今後を見通す上での参考材料となりそうです。
このほか、中国では19日に2014年10-12月期GDPの発表があります。7-9月期は5年半ぶりの低水準となり、
規
中国政府は不動産規制の緩和や11月には2年4ヵ月ぶりの利下げを行なうなど、需要喚起を推し進めていま
す。足元の経済指標が弱含みとなっていることから、10-12月期のGDPは前期と同程度の成長率にとどまる
可能性が高いとされています。
1月の注目される金融政策および政治・経済イベント
予定
1月
1日(木)
2日(金)
8日(木)
19日(月)
20日(火)
21日(水)
22日(木)
■日本、相続税・贈与税改正(基礎控除引き下げなど)、■ブラジル、ルセフ大統領2期目就任
■リトアニア、ユーロ導入(ユーロ導入国は19ヵ国に)
■米国、12月のISM製造業景気指数
●金融政策関連
●英国、金融政策決定会合
■政治・経済関連
■中国、2014年10-12月期GDP、●トルコ、金融政策決定会合
●日本、金融政策決定会合(~21日、21日に黒田日銀総裁の定例記者会見)
●ブラジル、金融政策決定会合
●欧州、ECB(欧州中央銀行)理事会(2015年より開催頻度を4週間ごとから6週間ごとへ変更)
■欧州、1月のユーロ圏PMI、■米国、1月の製造業PMI、■中国、1月のHSBC製造業PMI
25日(日) ■ギリシャ、総選挙
26日(月) ■ドイツ、1月のIFO景況感指数、■日本、12月の貿易収支
27日(火) ●米国、FOMC(連邦公開市場委員会、~28日)、■英国、2014年10-12月期GDP
30日(金) ■米国、2014年10-12月期GDP
1月月内
■IMF(国際通貨基金)、世界経済見通しの改訂版を発表
(信頼できると判断した情報をもとに日興アセットマネジメントが作成。スケジュールは予告なしに変更される可能性があります。)
※上記は過去のものおよび予定であり、将来を約束するものではありません。
■ 当資料は、日興アセットマネジメントが市況等についてお伝えすることを目的として作成したものであり、特定ファンドの勧誘資
料ではありません。また、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料作成
時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。■投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産に
は為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。
投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご
覧ください。
1/1