PCR法

PCR法
DNAは、4種類のヌクレオチド(A,G,C,T)で構
A,G,C,T単一のヌクレオチドと修復を助ける酵素
成され、互いに対をなすヌクレオチド(A-T, G-
を入れておくことにより、分析対象を含む二本鎖
C)が結合した二本鎖の形で安定した状態で存在
が複製される。この操作を繰り返すことによって、
している。この二本鎖は、熱を加えると互いに分
分 析 対 象 と す る 領 域 の 配 列 を も つ DNAを 増 や す
かれ、分子構造的に不安定な状態になる。同一の
こ と が で き る 。 PCR法 で 複 写 の 対 象 と な る の は 、
反応系に目的の遺伝子の前もしくは後の配列をも
1巡 目 は サ ン プ ル の DNAだ け で あ る が 、 2巡 目 以
つ合成DNA(=プライマー)を加えておき、熱を
降 は PCR法 に よ る 複 写 物 も 複 製 元 と な る た め 、
下 げ て い く と 、 DNAと プ ラ イ マ ー が 結 合 し 、 安
サ ン プ ル の DNAの 量 は わ ず か で も 、 分 析 対 象 と
定状態となろうとする。さらに反応系中に
する領域のDNAを増やすことができる。
土研
水環境研究G長
池田
茂