■ 分譲マンションにおいて太陽熱の利用を推進 -大和ハウス工業株式会社・大栄不動産株式会社- 越谷レイクタウンでは、最先端の環境共生のまちづくりが進められていま す。今回事例の分譲マンションでは、全500戸分の給湯と床暖房のエネル ギーの一部を補うために、太陽熱を利用し二酸化炭素(CO2)排出20%削 減に取り組んでおります。 屋上には、住宅用途として日本最大規模となる総面積約 950 ㎡の太陽熱パ ネルを設置しているほか、熱の不足分を補助するガスボイラは共同で利用し ています。(「太陽熱利用住棟セントラル・ヒーティングシステム」) 図 5-8 「太陽熱利用住棟セントラル・ヒーティングシステム」概念図 出典:大和ハウス工業株式会社ホームページ 分譲マンションに設置された、太陽熱利用住棟セントラル・ヒーティング システムは、再生可能エネルギーで熱を作り、グリーン熱証書を発行できる グリーン熱設備として日本初の認定を受け、二酸化炭素(CO2)削減効果な どの環境付加価値を販売しています。 図 5-9 グリーン熱証書の流れ - 50 - 出典:大和ハウス工業株式会社ホームページ ウ バイオマスエネルギー ■ 木質バイオマス(間伐材や林地残材など)を利用した発電事業等 -秩父市・ちちぶバイオマス元気村発電所- (秩父市) 秩父市は、市域の 87%を占める森林の保全と再生に取り組むため、平成 19年にレクリエーション施設の「吉田元気村」 (秩父市上吉田地内)に、100 kW 級では全国初の木質系バイオマスのガス化・ガスエンジン・コージェネ レーション施設を整備しました。 間伐材などを原料とした木質チップをガス化し、ガスエンジンにより発電し ます。電気は、「吉田元気村」へ供給されるほか、余剰電力は売電し、システ ムから発生する熱は温水、温風に変換して利用しています。 また、発電に伴い発生する木炭灰(土壌改良剤などとして使用可)の販売も 行っています。 そのほか、バイオマスを使用した排水処理実験設備やBDF(バイオ・ディ ーゼル燃料)を製造する「てんぷら油リサイクル工場」なども併設され、ちち ぶバイオマス元気村発電所とともに、見学が可能です。再生可能エネルギーを 学ぶ場としても活用されています。 ガスエンジン 出典:秩父市ホームページ 図 5-10 ちちぶ元気村バイオマス発電所 図 5-11 ちちぶバイオマスてんぷら油リサイクル工場 出典:秩父市ホームページ - 51 - エ 温度差エネルギー ■ 地中熱ヒートポンプ実証実験(春日部市) 春日部市は、「春日部市エコまちづくり計画」に基づき、地中熱を冷暖房や 給湯に利用することで光熱費を 5 割以上削減し、大幅な二酸化炭素(CO2) 排出量削減を実現する地中熱利用ヒートポンプシステムを市役所別館に設置 して実証実験を行っています。 現在、地中温度の安定性や冷暖房効率、光熱費や二酸化炭素(CO2)削減 効果などのデータを収集しています。 図 5-12 地中熱ヒートポンプシステム 出典:春日部市ホームページ - 52 -
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