法務省“ 社会を明るくする運動 ”中央推進委員会主催第６４回“社会を明るくする運動”作文コンテスト日本ＢＢＳ連盟会長賞本当の「無差別」を実現するために北海道・函館市立深堀中学校３年たかはし髙橋 E A A E こう E A A E た宏太 E A A E E 現在、日本国憲法で「すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」（第一四条）とあるように、国民は法の下の平等を保障されている、はずですが、犯罪や非行をして、法の裁きを受けて社会に復帰した人たちに対してはどうでしょうか。周囲の人たちからは差別され、就職率も低い、というのが現実ではないでしょうか。僕はこのような状況を見て、これが本当の「平等」なのだろうか、と思うことがあります。では、そのような人々に対しての差別の意識はどこから生まれるのでしょうか。僕は、周囲の人たちの、「犯罪や非行をした人は悪い人だ。」という強い認識のせいだと思います。もちろん犯罪や非行をしてしまった人たちは、「悪いことをした人」ではありますが、そのような人々を「悪い人」と決めつけるのは正しくないと思います。いきなり飛び出してきた自転車を誤まって車でひいてしまい、結果的に自転車に乗っていた人を殺してしまった人、などがその例です。この人は結果的には人を殺すという「悪いことをした人」ではありますが、自転車に乗っていた人をわざと殺そうという考えをもった「悪い人」ではないからです。つまり僕は、悪いことをした人は必ずしも悪い人ではない、と思うのですが、今の日本ではそのような人たちもぞんざいな扱いを受けてしまっているのです。僕は以前、受刑者が作った製品を買ったことがあります。僕はそのとき、売られているさまざまな商品をながめているだけで、何かを買うつもりはなかったのですが、僕はふとジーンズの生地で作られたブックカバーを見つけました。僕はそのブックカバーを手に取ると、本当に犯罪や非行をした人が作ったとは思えない温かさを感じ、つい買ってしまいました。今思えば、そのブックカバーは先ほど説明したような「悪いことはしたが、悪い人ではない人」が作ったのだと僕は思います。そうでなければ、あの温かさとサイズの正確さでは作れないと思うからです。僕はこれまで差別の意識はどこから生まれるのか、ということについて説明してきましたが、ではその差別はどのようにして無くせばいいのでしょうか。例えば、企業に対して犯罪や非行をしてしまった人たちも一般の人たちと平等に雇用することを厳しく定めた法律を作れば、少し差別を無くせるかもしれませんが、僕たちには簡単には法律を作ることはできません。そこで僕は、自分たちにもできることはないかと考えてみました。そして僕が出した結果は、社会全体の意識を変える、ということです。法律を作るとか、大きなことではなく、まずは自分たちの意識を変えることが大切だと考えたからです。なので僕はこれから、まずは身近な人から、そしてその人からまた別な人へ、というように社会を明るくするため、そして同じ人間として生を受けた多くの人を救うために、活動していきたいです。