一般財団法人CSOネットワーク(PDF、1.92MB)

所在地
東京都
困難な状況からの持続可能な地域づくり
―福島、水俣の事例から
活動分野
総合環境保
全活動
発展助成
◆団体名 一般財団法人 CSO ネットワーク
◆所在地 〒 169-0051
東京都新宿区西早稲田 2-3-8 アバコビル 5 階
TEL:03-3202-8188 / FAX:03-6233-9560
URL:http://www.csonj.org/
◆団体の設立経緯・目的
2004 年 4 月 設 立、2011 年 8 月 よ り 一 般 財 団 法 人。
国内外の市民社会組織、多様なステークホルダーとの
連携を通して、社会的責任 (SR)・サステナビリティ推
進、地域主体の持続可能な社会づくりなどの分野で調
査・研究、情報発信、提言活動等を行う。
◆主な活動対象地域 福島県郡山市、二本松市、新
潟県新潟市、熊本県水俣市
◆活動形態 知識の提供・普及啓発
◆活動分野 総合環境保全活動
◆本プロジェクト助成継続年数 1 年目
リオ+ 20 で福島の状況と循環型地域づくりの取組を話す有機農家
活動の概要
■助成活動の趣旨・目的
持続可能な発展に向けて、地域の人たちが主体とな
り、自然と共生し、多様なセクターと連携しながら地
域づくりを進める取組みが注目されている。「国連持続
可能な開発会議」で合意された「持続可能な開発目標」
の策定に向けても、地域の取組みから学び、提案して
いくことが重要である。
福島の原発事故の後、困難な状況にも拘らず、地域
主体の復興への取り組みが始まっている。里山再生と
循環型地域づくりに取組んで来た二本松市東和地区で
は、農家や地域住民が大学研究者とともに、いち早く
農産物等の放射能汚染の実態調査と分析、低減対策や
地域コミュニティの心のケアなどを始めた。小規模再
生可能エネルギーへの転換を始めた地域もある。この
ような事例は、水俣病に苦しめられてきた水俣や新潟
県阿賀野川流域の長きに渡る取組みと共通するところ
が多い。本事業では、福島と熊本、新潟をつなぎ、持
続可能な地域づくりに向けて地域主体の取組みを学び
合いながら、国内外に発信することを目的とする。
■助成活動の実施結果
①福 島県有機農業ネットワーク 2 名とともに国連持続
可能な開発会議に参加、セミナーや記者会見などを
通して福島の状況や取り組みについて発信(6/13-18)
②福島県郡山市にて、有機農業者、環境 NGO、ジャー
ナリストなどを招き、「都市と農村をつなぐ持続可
能な社会づくりを考えるシンポジウム 国連・リオ
+20 報告会」を開催(8/25)
③新 潟市内で、福島と新潟の有機農業者、大学教授、
水俣病患者会、大学生、NPO などを招いて「新潟水
俣病、福島原発事故からの教訓〜持続可能な地域づ
くりを共に考える〜」と題するシンポジウムを開催
(11/17)
④東京で、ジャーナリスト、環境 NGO、企業、福島の
有機農業者を招いて「地域資源循環型農村と都市の
市民をつなぐ〜実践から学ぶ、共生のあり方〜」と
題したシンポジウムを開催(3/9)
⑤福 島県有機農業ネットワーク 2 名とジャーナリスト
など総勢 6 名で水俣視察と交流フォーラム等の事業
を実施,福島と水俣の事例を報告(3/12-14)
⑥福島、熊本、新潟の事例を中心とした小冊子を発行
■助成活動の成果と効果
リオ+ 20 では、セミナー等を通して福島の状況や地
域の取組みなどを発信することができた。リオの様子
は東京新聞と中日新聞などに掲載された。福島でのシ
ンポジウムには福島県のほか、京都、神戸、東京など
県外から合わせて約 70 名が参加し関心の高さを窺わせ
た。その後、東和地区でも自主的にリオの報告会を開
いてくれた。
新潟でのシンポジウム、水俣の視察と交流フォーラ
ムを通して、水俣の歴史や福島の状況、環境や農業を
中心とした地域の取組みなどを学び合い、交流が深まっ
た。この模様はオルタナのホームページに掲載された。
東京でのシンポジウムには、複数の企業からも参加
を得た。アンケートによると参加者の満足度は非常に
高かった。登壇者からも同様のイベント開催の要請が
あった。
次年度以降は、小冊子を国内外に広めながら、福島
とともに他地域の先進的な取組みにも注目し、持続可
能な地域づくりの「理論化」を図り、SDGs の議論につ
なげていきたいと考えている。
(助成金額:2,889 千円)
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