2014 年度後期 化学反応論 第13回「固体表面反応の解析」復習問題

2014 年度後期 化学反応論 第13回「固体表面反応の解析」復習問題
学籍番号___________ 氏名___________
1. ある金属の(100)面に対する窒素分子の吸着について調べた。298 K で窒素の圧力が 2.7
10–7 Pa の時、表面被覆率が 10%に達するのに 230 秒かかった。固着確率を求めなさい。
但し、(100)面の原子間間隔は 0.32 nm として、金属原子1個につき窒素分子1個が吸着で
きると仮定する。表面に対する衝突頻度の式は、第6回の復習問題3で示したものを使う。
2. ある木炭試料上に吸着する一酸化炭素の量を一定温度で調べたところ、圧力が 200, 400,
600 hPa (hPa = ヘクトパスカル)の時に吸着量はそれぞれ 0.658, 1.16, 1.56 mmol であ
った。吸着量が Langmuir の等温式に従うと仮定して、吸着の平衡定数 K と最大吸着量(圧
力が十分大きい時の吸着量)を求めなさい。
3. 2.と同じ試料について、吸着量が最大吸着量の 20%になる圧力を温度を変えて測定した。
温度が 200, 230, 260 K の時、圧力は 123, 221, 348 hPa となった。
(1) Langmuir の等温式が成り立つと仮定する。また、最大吸着量は温度に依存しないと仮定
する。このとき、各温度について吸着の平衡定数 K を求めなさい。
(2) K は van’t Hoff の式 ln K = –ΔH/RT + ΔS/R に従うものとする。ΔH, ΔS はそれぞれ吸
着エンタルピーと吸着エントロピーである。(1) で求めた K の値を用いて、ΔH, ΔS の値
を決定しなさい。この吸着は物理吸着か、それとも化学吸着か。