モバイル放送用 ギャップフィラー信号処理部 - 横河電機

新製品紹介
モバイル放送用
ギャップフィラー信号処理部
モバイル放送は,2004年春にモバイル放送株式会社様
がサービス開始を予定している“移動体個人向け”の衛
星デジタル放送です。CDM技術を採用し,走行中の移動
体でも高品位な音声,映像を受信できる特長があります。
サービスエリアは日本全国で,J-POP からクラシック
までジャンル別音楽番組,ニュース・天気予報等の音声
情報番組,スポーツ・公営競技等の映像番組など合計70 CH
程度が予定されています。
受信端末としては,カーナビ・カーステレオ等の車載端
■ リモート監視機能
通信モジュールを使用してギャップフィラー全体のリ
末や,携帯電話・PDA等の携帯端末が考えられています。
モート監視,および設定を行うことができます。
衛星の電波が直接届かないビル陰,トンネルの中,山
陰などのエリアに対しては,ギャップフィラー
(図 1)と
[主 な 仕 様]
呼ばれる再送信設備を設置し,走行中でも安定したサー
主な仕様を,下表に示します。
ビスが実現されます。
当社では,ギャップフィラーの心臓部である信号処理
TDM信号入力部
部を,モバイル放送株式会社様に供給しております。
CDM信号出力部
[主 な 特 長]
項 目
仕 様
受信周波数
入力信号レベル
出力周波数
出力信号レベル
950 MHz∼1550 MHz
−61∼−28 dBm
2642.5 MHz
0∼+15 dBm,1 dBステップ
【用語説明】
■ 高 SNR
CDM(Code Division Multiplex)符号分割多重
衛星からの Ku 帯 TDM-QPSK 信号を受信,復調して
TDM(Time Division Multiplex)時分割多重
多重データを分離した後,CDM変調を行い2.6 GHz帯
SNR(Signal to Noise Ratio)信号対雑音比
のRF信号として再送信します。CDM信号をそのまま
QPSK(Quadrature-Phase Shift Keying)直交位相変移変調
中継する周波数変換方式と比較して,非常に高い SN
LNB(Low Noise Block converter)低雑音ブロックコンバータ
比を得ることができます。
HPA(High-Power Amplifier)大電力増幅器
■ 高信頼性
長期にわたって屋外で性能を維持するために,部品か
問い合わせ先 : T&M営業本部 特機営業部
ら回路,ファームウェアにいたるまで,信頼性を確保
TEL : 0422-55-8513
する設計を行っております。
FAX: 0422-52-6624
再送信アンテナ
衛星電波受信アンテナ
ギャップフィラー信号処理部
LNB
TDM復調
CDM変調
HPA
分配器
HPA
HPA
民生用CS機器を使用
監視・制御部
高周波部
通信モジュール
他社製品との組み合わせ
図 1 広域型ギャップフィラーの構成
41
横河技報 Vol.47 No.2 (2003)
83