練習問題その7 (解答) 問題 1. (i) A の簡約した行列 B を計算すると、 1 2 B = 0 0 0 0 0 −1 1 0 1 0 を得る。よって、 rank(F ) = rank(A) = rank(B) = 2 null(F ) = dim(R4 ) − rank(F ) = 4 − 2 = 2 が分かる。 (ii) A の、B の主成分を含む列ベクトルと対応する列ベクトルのなす部分集合 3 2 S = 0 , 1 ⊂ im(F ) 1 1 は、基底である。B と対応する連立1次方程式 x1 + 2x2 − x4 = 0 x3 + x4 = 0 0 = 0 の解は、次のように表される。 1 −2 x 1 0 1 x2 = c1 + c2 −1 0 x3 1 0 x4 よって、 は、基底である。 −2 1 1 0 R = , ⊂ ker(F ) 0 −1 0 1 1 問題 2. (i) A の簡約した行列 B を計算すると、 1 0 3 0 1 1 B= 0 0 0 0 0 0 2 0 1 0 0 1 0 0 を得る。よって、 rank(F ) = rank(A) = rank(B) = 3 null(F ) = dim(R5 ) − rank(F ) = 5 − 3 = 2 が分かる。 (ii) A の、B の主成分を含む列ベクトルと対応する列ベクトルのなす部分集合 1 −2 0 1 −2 1 S= , , ⊂ im(F ) −2 4 2 1 1 −1 は、基底である。B と対応する連立1次方程式 x1 + 3x3 + 2x4 x2 + x3 + = 0 = 0 x4 x5 = 0 0 = 0 の解は、次のように表される。 x −3 −2 1 x2 −1 −1 x3 = c1 1 + c2 0 x4 0 1 x5 0 0 2 よって、 は、基底である。 −2 −3 −1 −1 R = 1 , 0 ⊂ ker(F ) 1 0 0 0 問題 3. (iii) と「(i) かつ (ii)」は同値であるため、「(i) ならば (ii)」と「(ii) ならば (i)」を示 せばよい。 まず、「(i) ならば (ii)」を示す。F は単射なので、ker(F ) = {0}、null(F ) = 0 であることが 分かる。よって、定理8より、 rank(F ) = dim(Rn ) − null(F ) = n − 0 − n を得る。よって、im(F ) ⊂ Rn は、部分空間で、dim(im(F )) = dim(Rn ) であることが分かる。 練習問題その3の問題4の (ii) より、im(F ) = Rn が成り立つ。ゆえに、F は、全射である。 次に、 「(ii) ならば (i)」を示す。F は全射なので、im(F ) = Rn , rank(F ) = n であることが分 かる。よって、定理8より、 null(F ) = dim(Rn ) − rank(F ) = n − n = 0 を得る。すなわち、ker(F ) = {0} である。補題4より、F は単射であることが成り立つ。 3
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