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イオンモール岡山を見てきました(part1)
12 月 5 日に岡山駅前にオープンした西日本最大規模の
「イオンモール岡山」を見学してきましたので、紹介し
ます。
イオンモールの資料によると、延床面積 250,000 ㎡、
地上 8 階、一部地下 2 階建てで、核店舗にイオン岡山店、
サブ核店に、タカシマヤフードメゾン、東急ハンズ、イ
オンシネマを配置し、岡山県の地元企業 65 店舗を含む
356 の専門店が入る巨大モールで、建物の中へ入るとこ
れまでのイオンモールと大きく異なる印象でした。
巨大吹き抜け空間「未来スクエア」
「haremachi」と名付けられたこのモールの
最大の特徴は、中央部に設けられた4階吹き抜けの「未
来スクエア」で、訪問した日は「ファッションショー」
や岡山出身のアーティストのコンサートが開かれていま
した。このようなイベントのない日は、ソファーなどが
置かれ来店者の休憩スペースに使われているようです。
また、この未来スクエアを囲む4階までの回廊には、
カフェやフードコートのテラス席などが設けられ着席で
も 1,000 人が、立って見ると 2,000 人が集える空間にな
っています。
ファッションショーやコンサートの模様を、3階部分
に設置された巨大モニターに写し、未来スクエアに集ま
る方が見やすいような工夫もされていますし、加えてこ
のモールでは独自のネットTV放送局を持っていて、地元の岡山放送と
も連携し、モール内の 50 か所のデジタルサイネージで、店舗の情報や
地域情報の発信にも取り組んでいます。 訪問したのがちょうど昼食時
だったので、このデジタルサイネージでは、レストランの紹介CMが流
れており、CM明けには生放送で館内スタジオからの中継放送で、モー
ル内のイベントや地域催事な
どの案内が行われていました。
また、館内のトイレや授乳室、
フードコートの給水所などい
ろいろなサインが見やすく、
また分かり易いものとなって
いるのも、印象に残りました。
都会のオアシス誕生
モールの5階には、
「未来スクエア」の吹き抜けの屋根部分を活用した「haremachi
Ga
rden」と名付けられた植物に囲まれた広場が設けられ、多くの方に利用されています。スタバのテ
ラス席として活用されていたり、食品コーナーで買われたお弁当を食べている人がいたり、日向ぼっこ
をしたりと、それぞれ思い思いに活用されています。
たぶん、クリスマス・イルミネーションなどが設置されるのかイベ
ントスペースとしても活用できる広場となっています。
6・7 階に設けられたレストランからは、この広場に向けてテラス席
が作られ、この空間を活用するような設えも感じられますし、今後は、
地元の皆さんに都会のオアシスとして住民の皆さんにも活用されてい
くのではないかと感じました。
ちなみに、レストランフロアは 6~7 階に 37 店舗あり、4 階に大きな
フードコートが設けられカフェを含めてモール全体で 66 店舗、総席数
は約 4,400 席と食事だけでも楽しめるバラエティにあふれています。
岡山にこだわった特区
イオンモール岡山の特徴の一つは、岡山県の企業にこだ
わっていること。岡山発のファッション、ものづくり、飲
食などのお店が 65 店舗出店しています。
特に、5 階に設けられた「ハレマチ特区 365」は、岡山
のクリエーターの商品を常時 70 のブランドを揃えて、販
売しており、このコーナーの中にはクリエーター自身が製
作している様子が見れたり、交流が図れるような空間づく
りにも工夫がされています。
とにかく広いモールなので、全フロアを見て回るのに 3
時間くらいかかりましたが、これまでのイオンの細長いモ
ールの形式から広場を中心に取り囲む新しい形への変化
を感じましたし、植物などによる憩の空間づくりやとにか
く休憩のためのソファーコーナーの多いことにびっくり
しました。
これが、岡山駅から徒歩 5 分という立地にできたという
ことにもびっくりですが、岡山市だけでなく周辺地域への
影響も大きいのではないかと感じました。
(峠岡伸行)