こんなところで短絡状態に [PDF/582KB]

Doctor’s Eye
主任技術者だからできるアフタ ケア
主任技術者だからできるアフターケア
こんなところで
あ る高等学校のお客さまから「農園内機
械室の蛍光灯がぼんやりとしか点かな
い」と営業所に連絡が入り、保安担当者2名
で出向し現場調査を行いました。
この学校は農業科があり、校内の各施設へ
架空配線で電気を送っており、今回の事象が
発生した機械室は、架空配線の中間に位置し
ます。
地で蛍光灯回路の電圧を計ると、80V
に 電 圧 低 下 し て い ま し た。変 電 所
(キュービクル)で、その施設に送っている
回路の電圧を計りましたが、片相104V、両
相208Vで正常でした。漏洩電流にも問題は
なかったのですが、負荷電流が片相(白相、
黒相)に150Aと異常な電流が流れていまし
た。
内が広範囲であるため調査に人手が必
要と判断し、営業所に応援依頼の連絡。
更に4名の保安担当者が出向し、6名体制で
調査を行いました。
農園内各施設への引込線を電柱に昇り、外
観点検と電流測定しました。数時間におよぶ
現
校
12 電気と保安 2015.1・2
岡崎支店
豊川営業所
短絡状態 に
調査の結果、末端の施設の電柱付近で異常電
流が消滅することが判明。その手前の電柱(写
真)に施設への引込線はなかったのですが、
昇柱し電流測定を行いました。
の結果、電柱の電源側配線には異常電
流はありましたが、負荷側配線の電流
は消滅していました。電柱の配線
(DV線)
は
一部ビニールパイプで保護されており、この
パイプに触ると熱を持っていることを発見。
学校の先生に停電の了解をいただき、パイ
プ部分の電線を切り離して内部を確認する
と、内部の電線2本が一部焼損していました。
経年により電線被覆が劣化し短絡状態とな
り、異常電流が流れたことが判明しました。
また、機械室の電圧降下もこの個所の原因に
よるものでした。先生に不良個所の修理を電
気工事店に依頼していただくようお願いをし
ました。
客さまからは、迅速な対応と保安協会
の機動力に感謝をいただきました。今
後とも組織の強みを活かし、お客さまへお役
にたてるよう努めてまいります。
そ
お