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面積・体積-斜め楕円-1
予習問題
座標平面上に領域 D : x  y  xy  9 x  9 y  24  0 を定める。
2
2
(1) 領域 D に含まれる点の y 座標の取り得る範囲を求めよ。
(2) 領域 D の面積 S を求めよ。
値替え問題
座標平面上に領域 D : 2 x  y  3xy  3 3x  y  6  0 を定める。
2
2
(1) 領域 D に含まれる点の y 座標の取り得る範囲を求めよ。
(2) 領域 D の面積 S を求めよ。
発展問題
xy 平面において、曲線 y  x (4  x 2 ) によって囲まれる領域の面積を求
2
4
めよ。
面積・体積-斜め楕円-1
面積・体積-斜め楕円-2
予習問題
座標平面上に領域 D : x  y  xy  9 x  9 y  24  0 を定める。
2
2
(1) 領域 D に含まれる点の y 座標の取り得る範囲を求めよ。
(2) 領域 D の面積 S を求めよ。
(1)6点
ある y の値が範囲に含まれる条件は、式 x  y  xy  9 x  9 y  24  0
2
2
をみたす実数 x が存在することである。よって以下のように求まる。
x, x 2  y 2  xy  9 x  9 y  24  0
 x, x 2  ( y  9) x  y 2  9 y  24  0[1]
 D  0 (∵[1]の x に関する判別式を D とした)
 ( y  9) 2  4( y 2  9 y  24)  0
 y2  6y  5  0
 ( y  1)( y  5)  0  1  y  5
(2)14点
直線 y  k (1  k  5) と D の共通部分である線分の方程式は以下のよう
に表せる。
 x 2  y 2  xy  9 x  9 y  24  0

y  k
 x 2  (k  9) x  k 2  9k  24  0
 x  x  x2

 1
y  k
y  k
(∵ x  (k  9) x  k  9k  24  0 …(*)の解を x1 、 x 2 ( x1  x2 ) とした)
2
2
よってこの線分の長さは x2  x1 であり、求める面積は次のように表せる。
S 
k 5
k 1
( x2  x1 )dk
ここで二重線部の値を求める。(*)を実際解いて差を取ればよい。
 (k  9)   3k 2  18k  15
2
x
 x2  x1   3k 2  18k  15
ゆえに求める面積 S は改めて、以下のように計算できる。
S

5
 3k 2  18k  15dk
1
5
 3(k  3) 2  12dk
1
 3
5

 3
4  (k  3) 2 dk
1

2
 

2
4  4 sin 2 
dk
d
d
面積・体積-斜め楕円-2
面積・体積-斜め楕円-3
∵ k  3  2 sin  と置換した。このとき k : 1  5 に対して
 :

2


2
となることに注意する。

 3  2 2 cos   2 cos   d

2

 3  2 (2  2 cos 2 )d (∵倍角の公式)

2

 32  sin 2  2  2 3

2
(別解)回転変換を用いた(2)の解法
領域の面積は回転変換によって変わることはない。ゆえに題の領域を原点

回転させてできる領域の面積を求めれば、それが答
4
えとなる。まずその方程式から求める。点 ( x, y ) がこの回転後の領域に含ま
を中心に反時計回りに
れる条件は、領域 D 上に含まれ、原点を中心に反時計回りに

回転させる
4
と点 ( x, y ) に重なるような点 (a, b) が存在することである。すなわちこれの
方程式は以下のように数式化される。


 x   cos 4
(a, b),    
 y   sin 
4

 sin


4  a 
  
cos  b 
4 
 a 2  b 2  ab  9a  9b  24  0
  
  
 cos    sin    
a
 
4
 4   x 
 (a, b),     
 
 b   sin    cos     y 


 4 
  4
 a 2  b 2  ab  9a  9b  24  0
(∵原点を中心に点 ( x, y ) を時計回りに 

4
回転させると (a, b) になる)
a
1  x y 

  a 2  b 2  ab  9a  9b  24  0
 (a, b),   
2  x  y
b
1
1
1
 ( x  y) 2  ( x  y) 2  ( x  y)( x  y)
2
2
2
9

1
2
( x  y)  9 
1
2
( x  y)  24  0
1 2 3 2
x2 ( y  3 2)2

1
x  y  9 2 y  24  0 
6
2
2
2
これより回転後の領域は長軸の長さ 6 、短軸の長さ 2 の楕円の内部と
なるから、その面積は 2 3 となる。
面積・体積-斜め楕円-3
面積・体積-斜め楕円-4
予習問題-2 次曲線の判別式
一般に、2 次曲線 ax  bxy  cy  dx  ey  f  0 はかならず楕円、放物
2
2
線、双曲線のいずれかの標準型を回転、平行移動したものとなります。これ
は次のように鑑別することができます。
b 2  4ac  0 ならば楕円
2
ⅱ) b  4ac  0 ならば放物線
2
ⅲ) b  4ac  0 ならば双曲線
ⅰ)
厳密に証明するのは難しいのですが、2 次曲線の y 座標の取りうる値の範囲
を考えるとイメージが沸きます。
x, ax 2  bxy  cy 2  dx  ey  f  0[1]
 D  0 (∵[1]の判別式を D とした)
 (by  d ) 2  4a(cy 2  ey  f )  0
 (b 2  4ac) y 2  (2bd  4ae) y  d 2  4af  0
2
上の解は y の最高次の係数の符号によって以下のように場合分けされます。
ⅰ)
b 2  4ac  0 のとき y1  y  y 2 の形
ⅱ)
b 2  4ac  0 のとき y  y1 の形
ⅲ)
b 2  4ac  0 のとき y  y1 , y 2  y の形
するとⅰ)の形になるには楕円に、ⅱ)の形になるには放物線に、ⅲ)の形にな
るには双曲線が適切であることが分かるでしょう。
面積・体積-斜め楕円-4