第04回Hint

専攻科 応用数学 II 自己チェックシート No.4(Hint)
専攻 · 学年
学籍番号
氏名
3. 確率変数 X はパラメータ m と p の 2 項分布に従い, 確率変数 Y はパラメータ n と p の 2
項分布に従い, X と Y が独立ならば, X + Y はパラメータ m + n と p の 2 項分布に従うこ
とを示せ.
X と Y は独立であり, 非負整数値をとるので, k = 0, 1, 2, · · · , m + n に対し
P (X + Y = k) =
=
=
k
∑
l=0
k
∑
l=0
k
∑
P (X = l)P (Y = k − l)
l
m Cl p (1
− p)m−l n Ck−l pk−l (1 − p)n−(k−l)
k
m Cln Ck−l p (1
− p)m+n−k
l=0
= p (1 − p)
k
m+n−k
k
∑
(m Cl )(n Ck−l )
l=0
となる (ただし, 上の式で m < l のときは m Cl = 0, n < k − l のとき n Ck−l = 0 とする). 右辺を
計算すると m+n Ck pk (1 − p)m+n−k となることを示せばよい. そのためには
k
∑
(m Cl )(n Ck−l ) = m+n Ck
l=0
となることを示せばよい. これは意味を考えれば一発でわかる. 二項定理を思い出せ!右辺は
(x + 1)m+n を展開したとき xk の係数であった. (x + 1)m+n = (x + 1)m (x + 1)n である. この式の
右辺は
(m C0 + m C1 x + m C2 x2 + · · · + m Cm−1 xm−1 + m Cm )(n C0 + n C1 x + n C2 x2 + · · · + n Cn−1 xn−1 + n Cn )
となる. これを展開して同類項をまとめたとき xk の項は
(左の定数項) × (右の xk の項) + (左の x の項) × (右の xk−1 の項)
+ · · · + (左の xl の項) × (右の xk−l の項) + · · · + (左の xk の項) × (右の定数項)
となる. これよりわかる.
1